驚いた!¥3,000のALBA!

夏以来、今まで経験したこともないような乱れた天候が続いていたように思うけど、やっと落ち着いた秋の気配もただよい、ここ二日ほどは透けるように高い空と山が色づき馬も肥える気持ちのいい季節になったようやね。朝夕ちょっと寒いけど。
一昨日は月も未練な十三夜の月が澄み渡った夜空にとてもきれいでした。
北の国のミサイル連発、2週連続の大型台風と希に見るへんちょこりんな総選挙(ほんま、誰がこんなへんちょこりんな状況つくったんやろね?)なんかでなにかと大騒ぎでしたが、とりあえず身の周りには何事もなく、このまま落ち着いた秋から冬、正月を過ごせればええんやけどね。
総選挙といえば、自民圧勝で安定政権継続。それはいいけど、チョットでも早く好景気の実感をいただきたいものやと、零細企業の経営者として思うわけです。耐えてしのいで、これ以上の底はいらんで、と悲鳴をあげた時期は確かに過ぎたようには思うけど、最盛期ほどの好況感にはほど遠く、今でも耐えてしのんでる状況ではありますので、経済政策なんとかしてください。

話は長くなりましたが、時計の話です。

チープウォッチ、買ってみました。
とりあえず結果を見て! どぉ?

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バンドは、ハドリーローマMS851/black に付け替えています。

HRwbブログを遡ってみますと、欧州もんに負けない50千円クラスの時計探しが目的やったようやのに、どんどん下がっていって、最近は10千円クラスの時計探しになってる。いろんなシーンでも恥ずかしくなく、視認性良く実用目的を100%満たしてくれて、着けていてうれしい時計を探しているわけですから、値段が下がるというのはいいことで、10千円クラスでも不都合を感じないような時計があるということはすばらしいことやと思うのです。
未だに耐えしのんでいる自分としては安いことは好都合でもあります。
そこで、一度試してみようと、10千円よりずっと下クラスに挑戦です。

以前、孫にと思ってシチズンのQ&Qを買ったり、自転車に付けようと思ってチープカシオを買ったりしたことはありますが、特に印象は残っていません。
シチズン、カシオときたので今回はセイコーのアルバを試してみようと思い、ちょっと気になっていた「チタン製・200m防水」のミリタリーを買おうと思ったのですが(前からハミルトンのカーキフィールドと比べてみたくて)、アマゾンでアルバたちを見ていて見つけたのがこの時計です。
レビューの評価も結構高く、3千円でポイントも若干つくし、なによりなんとなくトレーサーやルミノックスを彷彿とさせる感じが目に止まって、衝動的にこっちを買ってしまったという次第です。
前者のアルバは7千円くらい。こっちのアルバは3千円。小遣いへらずにすむしね。

正直、値段が値段なので、以前のQ&Qやシープカシオ同様期待はしていなかったのです。どうせチープやろって。

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3千円でもちゃんと箱に入っています。右下は通常のNATOストラップとの長さの比較。

驚いたよ。ビックリした。なかなかエエやん。

確かにそらチープですわ。全部プラスチックやし、秒針も短いし一秒単位の運針動作も底辺のクオーツそのものやし、リューズも取って付けたような感じやし、NATOタイプのバンドも短いし、エトセトラ。
高級感なんてかけらもありません。当たり前ですが資産にもステータスにもなりません。
でも、カッコいい。大きさもちょっと小ぶりで僕にはちょうどいいし。ボディも回転ベゼルの太さでプラスチックの風防ガラスの縁がほぼ隠れていてプラスチック独特の安っぽい光り方が目立たないし、なにより視覚的にキュッと締まったデザインにとても好感が持てます。
ほんと、マイナーな予想を覆す驚きやったので、ちょっと詳しくコメントしたくなりました。

おおよその仕様は?

● リューズを除くケース幅は、41.4mm
● ラグからラグの全長は、45.6mm
● ベゼルの径は、39.5mm
● ダイヤルの径は、27.5mm
(アマゾンの仕様にはケース44mm×44mmとありますが、どこにも44mmは出てきません。
アマゾンの仕様を見て買う人がいれば注意してね。大きな時計ではありません。どちらかというと小ぶりです)
● 厚みは、11mm
● バンド幅は、20mm
● 重さは、本体22g!(軽い!)ナイロンベルトを入れても、34g(軽い!)
回転ベゼルは?
ちゃんと逆回転防止で、60クリックで実にカッチリしっかりしています。これも驚きです。
(以前買ったダイバー風Q&Qのベゼルは同じく逆回転防止やけど、おもちゃのように軽く頼りないものだったので。)
ただ、5分ごとに印字されているインデックスはプリントなので、たぶん使っている内に消えると思うし、回転のクリック音も安っぽいのは仕方ありません。
ルミは?
しっかり光ります。30千円クラス以上のセイコーダイバーと比べると少し継続時間が少ないくらいです。
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精度は?
安いとは言えセイコーのクオーツなので1ヶ月くらい時刻合わせしなくても大丈夫だと思います。しばらく試さないとわかりませんが。
秒針もダイヤルの秒インデックスを全周に渡ってきっちりと指しています。組立の精度がいいことを示していると思われます。
視認性は?
はい。文句ありません。老眼の僕でも裸眼できっちり時刻が読めます。
裏蓋は?
四隅をネジ止めするタイプです。電池交換は楽にできますね。ついでに、バネ棒とケースの隙間はこんなかんじ。普通に狭いものです。厚めのワンピースバンドは通らないかもしれません。
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そのほかは?
リューズの時刻合わせの回り方が軽すぎてたよりないし、強度的にも頻繁に操作しない方がいいかも、と思わせる頼りなさがあります。
風防のプラスチックは見た目は分かりませんが、うねっています。

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ブラインドの映り込みを撮ってみたらこんなふうになります。

バンドはしっかりとしたNATOタイプのものですが、短く、特に12時側が短いので腕に装着した時に美錠の位置が腕の中心に来ず、不快。これはいけません。

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上段がオリジナル。右上:美錠が腕の側面にきています。下段は通常のNATOの変えた場合。

外品のバンドに変更するのは必須かな?
NATOタイプなのでバンドの交換が簡単だろうと思ったら、ベルトの穴回りの補強の革が邪魔をしてバンドだけを抜き取ることはできません。結局バネ棒を外すことになります。ま、外品に交換してしまえば大丈夫ですが。
バネ棒は、ケースのラグに穴のあるタイプですから、針状のものを穴に押し込めば簡単にはずせます。

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NATOタイプ様々。よく似合うね。特に黒とカーキがいいかな。

革バンドで一気にレベルアップ

本来、NATOタイプやウレタンストラップが似合うし、この時計の本来の姿だと思いますが、チョット奢って、いい革バンドを装着すると一気に雰囲気が変わります。
いつものハドリーローマMS851の黒を付けてみました。
安物とは言わせません!といえるレベルになったと思います。(バンドの値段でこの時計が2本買えるという本末転倒状態ではありますが・・・・)
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HRwb

結論は?

 

チープだと思ってしまえばそれまでですが、ぱっと見た目や遠目にはルミノックスやトレーサーと変わらんのやないかな。よっぽど目の肥えた人か目のいい人やないと。
それなりに装ってやればなおさらです。
充分楽しくうれしく遊びに、時には仕事に使える時計だと思います。
日付もないし、クオーツやから頻繁な時刻合わせもゼンマイ巻きもないし、なんの負担もなく、ほったらかしで、100m防水やし雨だあろうが嵐であろうが気を遣わず結構ハードに使ってもこわれそうにはないし。よしんばこわれてもあきらめのつく値段やし。
ほんと、見た目は立派なミリタリーで時計としての基本性能は十分以上やし。
僕は、エエんちゃうかなと思っています。
もう一個、色違いを買ってみよかな、と気楽に思える時計です。

動画もみてね!

 

 

セイコー SNZF17J1 『ウニ』 風防・ストラップ交換!

人気のダイバー(風?)セイコー5スポーツ SNZF17J1、海外でも”SeaUrchin(雲丹)”ってニックネームで人気のある時計。
一度、このブログでとてもハンサム・クリーンなフェイスの時計と紹介していますが、より男前にするべく風防を変えます。
今回はシングルドームのサファイヤクリスタル・ブルーARコーティング。Crystaltimes CT020。

男前になった?

うん、なった。

しかも、なんかクラシックダイバーの貫禄みたいなんも少しだけやけど醸し出しているような・・・感じ。
むちゃくちゃエエんちゃう?と満足度の高い出来上がりになったと自賛です。

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それにしても、セイコー5

それにしてもセイコー5、正直たったの一万円前後で、しっかりして磨きも上々のケース、シンプルながら手抜きのない文字盤と針、そして、(手巻きも秒針停止もできないベーシックラインではあるけれど)精度も信頼性も高く巻き上げ効率も良好の自社製の機械式自動巻きムーブメント。驚きのコストパフォーマンスです。しかし、価格は価格、悲しいかなストラップと風防はチープに見えます。それでも最近のスポーツラインの金属バンドはなかなかの出来なので、チープさの残りはミネラルガラスの風防だけ。これをサファイヤクリスタルに変えれば一気に3〜5万円クラス(いや、それ以上かな?)の時計のできばえに匹敵すると確信を持って言えます。

安くて、土台がしっかりしているのでモディファイも手軽で楽しいものになります。

シングルドームとダブルドーム

シングルドームはレンズの下面はフラットで上面がドーム状になっています。要するに凸レンズやね。
ダブルドームはレンズの上面・下面とも一律に湾曲しています。まさに風防・ドームやね。
正面から見ている限り違いはないのですが、斜めから見る眺めは大きく違います。ま、当然やけど。

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左:ダブルドーム装着のSKX009、右シングルドームのSNZF17

シングルドームは斜めから見るとレンズ効果で文字盤は見えなくなります。ダブルドームは歪みは出ますがかなりの角度まで視認性が確保されます。
但し、あらゆる角度からの視認性ではフラットな風防に勝るものはないのですが・・・。
雰囲気のシングルドーム、実用性のダブルドームと言えると思います。どちらがいいかは好み次第かな。

出来の詳細は動画を見てね!

最近目が悪くて、小さなホコリなんか肉眼では見えなくなった。動画を撮って初めてケースの中にホコリが入っているのがわかるようなもので、今回も動画編集時にケース内にホコリを、一部風防表面なんかにホコリや汚れを発見。気をつけてるつもりやのに、アカンね。他のビデオ同様少々の見苦しさは我慢ください。
今回、2作目の歌入りです。フリー音源の「魔王魂」さんから。
テンポがいいので、初めて曲のリズムに動画の切り替えをできるだけ合わせてみました。
動画作ってるのもなかなか楽しいのです。仕事上の勉強にもなるしね。

今回のモディファイ素材は・・・

クリスタルは=Crystaltimes Horology https://crystaltimes.net/
型番 CT020 $34.95
バンドは=HADLEY ROMA http://www.ngart.gr.jp/watchband/
型番 MS-910 ¥6,640 (← いいバンドです。なにより分厚いのに装着感がいいんです。)

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2017年9月17日午前11時・大阪、今日は台風18号襲来の予想です。今、鹿児島・宮﨑あたりの様子。
昨日の夜は強風と雨が激しかったのに、今日は朝からおだやかな天候で、今になって少し風が強くなってきています。
“大型で強い”台風が西寄り北側を通る最悪のコースのようです。大丈夫かな?
子供の頃なら台風が接近した今頃、僕の仕事はおじいちゃんと一緒に屋根に登って二階の窓の雨戸に板を打ち付けること。(台風被害に遭われた方には不謹慎ですが)ワクワクするような高揚感を覚えた記憶があります。
僕がまだそんな手伝いを出来ない幼い頃、台風(当時台風には名前が付いていましたが覚えていません)の直撃で大阪湾から生駒山に吹き上げる西風が強く、二階の西側の雨戸が飛び、木枠のサッシの薄いガラスは見事に割れ、吹き込んだ風が屋根を押し上げ・・。祖父はとっさに部屋の畳をはずし窓にあてがい、小学高学年になったばかりの兄貴に東側の窓と雨戸を開けるように指示し、なんとか大きな被害を避けたことがありました。台風一過の街は、屋根が飛んだ家もあり、半分以上の家の瓦が飛び、倒れた板塀が道や家々の境界を塞ぎ、そのパワーの大きさは子供心に大きく刻み込まれました。
そのことがあって、雨戸に補強の板を打ち付けることが台風接近時の我が家の台風準備の作業になりました。
でも、台風で被害を受けた記憶はそれくらいで、現在にいたるまで大きな被害を受けたことのない地域に住んでいることを本当に感謝しています。
今はマンション住まいで、台風準備といえばベランダのものを片付けるくらい。
あの時のパワーの怖さを忘れてしまって、”どうせ今回も大したことないやろ”と安全を過信している自分を少し戒めないとと思っています。

北の国の度重なるミサイル発射の報に接しながら、子供の頃の台風の体験を思い出してしまった今日の朝です。

SEIKO PROSPEX SRP789 MODIFY HOW TO SWAP CRYSTAL. +CRYSTALTIME CT057 +HADLEYROMA MS-851 TAN

やっと夏が去ったと思える過ごしやすさになってきました。気がつくと、近年多く見られる巨大な入道雲に覆い尽くされていた空はいつしか糸を引くような絹雲にかわっています。
しかし、夏から続いている強力な台風の襲来は絶えることなく、気が置けない秋になりそう。
いつからこんなに気候の変化の大きな国になってしまったんやろ?
そういえば今年はツクツクボウシの鳴き声をほとんど聞かなかった。夏場のアブラゼミも少なくほとんどクマゼミやしね。
ま、今からの季節は光熱費も少なくてすむし、部屋に爽やかな風を入れながらの仕事もなかなかいいもんです。

季節の話はそれくらいにして、今回は SRP789 Turtle の風防をいつものサファイヤクリスタル・ダブルドームに交換します。ベルトは HadleyRoma の MS-851 サドルレザーの僕が大好きなベルトに交換です。
いかにもダイバー!って感じの大柄で無骨な Turtle がすこし柔らかく優しく変身します。

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今回初めて作業の手順を YOUTUBE にアップしました。ぜひ、ご参考までにご覧ください。

手順は動画のとおりなので説明は省きますが、動画では不足している注意点だけ示しておきたいと思います。

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まず、道具

写真の❶=圧入器具とそのパーツ(時計の受けや押さえに使うコマ)
❷=ねじ込み式の裏蓋のオープナー
❸=ピンセット(ガスケット・ラチェットのバネなどの脱着に使います。動画では使っていません)
❹=バンドのバネ棒外しの工具
❺=圧入式の裏蓋こじ開けの工具(ベゼルのこじ開けに使いましたがナイフがあればいりません)
❻=ナイフ(ベゼルのこじ開けに使います)
❼=CRYSTALTIME からのサファイヤクリスタル・ダブルドーム・ブルーARコーティングの新しい風防、CT057。
写真にはありませんが、ホコリを吹き飛ばすブロアー、種々確認用のルーペなんかは必需品です。

新しい風防以外はほとんど amazon などの通販で買った1,000〜2,000円程度のものです。
風防は、$44.95 送料もかかるので5,000円ちょっと。
結構かかるようですが、風防交換後の見た目の変化を思えば価値があると思っています。

特に注意する2点は・・

1. ベゼル外しは、たぶん専用の工具があるのだと思いますが、動画では鋭利で硬いナイフを使っています。SEIKOの200mダイバーのベゼルはとてもしっかりとケースにハマっています。安いSKXも同様です。オリエントのMAKOや、SEIKOでも100m防水のファイブなどは比較的簡単に軽い力で簡単に外せますが、これらは力がいります。つまり、とても危険な方法です。指を深く切ってからでは遅いので、自信のある方以外は絶対に真似しないでください。
また、力を入れすぎてベゼルを飛ばしてしまったりすると、内部のラチェットのバネを破損する可能性もあります。
「力をいれすぎているな」と感じたら作業はやめるべきです。
小さなジャッキのような工具があればいいやけど・・。(今度探してみよう)
ベゼルをつけたままでも風防の交換はできます。繰り返しますが、危険な方法です。
2. 風防の厚みは、3mm あります。分厚いのと使う圧入器具の精度があまりよくないので、ケースに水平を保って装着するのはなかなか難しいのです。しかも今回の風防はドーム型なので圧入器具の上部のパーツをガラス面に均等に当てることは難しく、なおさら気の抜けない作業になります。
むりやり斜めに押し込んでしまうと、ガラスパッキンが毀損する可能性が高くなります。パッキンを潰してしまったり伸ばしてしまったりすると再利用できませんから十分な注意と慎重さが必要です。

(難しそうなこと書いてますが、そもそも自動車やバイクやないんやから、力が必要なことは、裏蓋やベゼルの圧入以外ないはずで、繰り返しになりるけど「力をいれすぎているな」と感じたら何か間違っている可能性があると思って作業をやり直すか別の方法を考えるかして、なにより慎重に行えばできるはず。と思う。)

なんか、「簡単やから、みなさんもやってみて」って言うつもりやったのに、注意書きしとこうと思ったら不安あおるようなことばっかりで・・。ごめんなさい。ただ怪我だけはしてほしくないので。
でも、上記の 1. 以外は怪我の心配はありません!ベゼル外しをスキップして、後の作業を慎重に丁寧にやれば必ずできます!

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パーツの調達は以下で。

クリスタルは=Crystaltimes Horology https://crystaltimes.net/
型番 CT057 $44.95
バンドは=HADLEY ROMA http://www.ngart.gr.jp/watchband/
型番 MS-851 ¥6,640

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完成のイメージ動画もみてね!

特別価格の「Sale Box」開設しました!

Hadley Roma の時計バンドを扱う「Watchband selection」に
お買い得なSaleBoxの開設です!

販売を計画し、数点仕入れた新しいバンドを「お試し価格」で販売します。
但し、数量限定(各商品限定2本)です。今回は2種、色違いで計14本限定のご提供です。
販売予定価格の約17%OFFでお試しいただけます。
ぜひこの機会に Hadley Roma の革バンドをお試しいただければ幸いです。

SaleBox はこちら!

2017年9月6日から以下の2商品です!

Hdley Roma MS-885 / 22mm

Oil Tan Leather / Heavy Pad / Remborde / Contrast Stitching、レンボードタイプの上品なバンドですが、ラグ付近の厚みは約6mmと、大きめの時計でもその存在感を充分に支えます。

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s_MS885_02s_MS885_01

サイズは22mm、色はBlack 、Chestnut、Brown の3種、各2本。計6本
予定販売価格 5,440円(+税) を 4,500円(+税) でご提供致します。

Hdley Roma MS-898 / 20mm

Alligator Grain / Heavy Pad / Remborde / Stitching、定番アリゲータ型押しのオーソドックスなバンドですが、ヘビーパッド仕様でラグ付近の厚さは約6mmと非常にしっかりとしたバンドです。

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s_MS898_01s_MS898_02

サイズは20mm、色はBlack 、Brown 、Tan、Blue の4種、各2本。計8本
予定販売価格 5,780円(+税) を 4,800円(+税) でご提供致します。
※ Blue は、一見黒にも見える非常に濃い紺色です。普通の青ではないのでご注意ください。

全て「SaleBox」からメールでのご注文となります。各商品メール先着2名様までとなりますことをご容赦ください。
売り切れ次第 sale は終了します。

ぜひ、「SaleBox」をご覧のうえご検討いただければ幸いです。

SaleBox はこちら!

古い RADO SEAHORSEリペアの巻

中学時代の友人から預かった、彼が若い頃に着けていたRADO。ケースも風防もキズだらけ。
彼曰く「手巻きの時計やけど、巻いても30分位で止まってしまいよる。だいぶ前に一回オーバーホールはしてて、数年前にこんな具合になってからは使ってないんや。きれいに動くようにできる?無茶苦茶なってもええから、いっぺんやってみてよ」
たしかに30分位動いたら止まる。少し衝撃を加えれば動き出す、が、やっぱり30分位で止まる。
と、いうことで、どうせつぶれてるならあそばせてもらうことに。

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結果は上の写真。とりあえず、日常の使用に耐えるくらいのきれいさにはなったかな。
写真のバンドはオリジナルの巻き板のブレスからハドリーローマの MS-836 、アレルギー対策済みのセミグロス、アリゲータグレイン。美錠はバンビ製のDバックルに交換しています。このタイプの時計にはよく似合うバンドやね。
先細りのバンド形状で美錠幅16mmやからDバックルもしっくりくるし。なにより上品やしね。
【このバンド、売ってます(5,780円税・送料抜き)。興味ある方はこちらを見てね!】
眺めても、腕に着けてもクラシック感満載のいい感じに仕上がったなと悦に入っています。
古いけど、キズも風格の内って感じしますな。

作業顛末。まずはケース。磨いてみよっと。

あれ、オシドリは?

裏蓋はスクリューなので、くるくるっと回して外して、リューズを抜こうと思ったら、オシドリを押して解除する穴やそれらしき物がない。あれ?ないよなぁ。これでは進まんがな・・。
そこでネットで「RADO オシドリ」で検索してみると、ムーブメントは若干違うけれどよく似たものの解説を発見。
リューズの穴のすぐ斜め横のネジを緩めるとのこと。
そうか。ネジでとまってるのか。いろんな方式があるんやね。勉強なった。(オシドリを操作するネジの位置は後の写真を見てね)
緩めたらいいんやね、ネジを。と、くるくる回すと、ん、取れんやん。また、くるくる。
なんか、ピンッと小さくはじけるような感触があって、取れた、やっと取れた。
しかし、このええ加減さが後で泣きを見るはめになろうとは、この特は思いもせんかったのです。

さて、中身も外したし、とりあえずケースをきれいにしよう!と無邪気に作業にかかります。

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ケースはキズだらけで、しかもくすんでいます。きれいな鏡面であったろう側面も写真のようにくすんでいます。

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また、どうやったら無垢のステンレスがこんなにへこむのか、と思うくらい深い打ちキズもあります。
風防も細かなキズの多いこと。しかも、ケースと同じくひっかき傷じゃなくて打ったような小さいけど深いキズがほぼ全面に散在しています。
こら、完全復活は無理やね。と思いながら、くすみとちいさなキズだけでもきれいにしよう。

(作業自体は退屈なので故意に写真はありません)今回は、手持ちのリューターで作業。ゴム砥石の先端でケースの細かなキズを取っていって、後はフエルトの先端に、時計研磨のキクモールを研磨剤にしてケース風防とも磨くことに。
風防はボックスドーム型のミネラルガラスなのでキクモールなどの細かな研磨剤で小キズくらいはきれいに取れるはずです。
ゴム砥石を当ててつや消し状態のケースもキクモールで丹念に磨けば鏡面に近い仕上がりになります。

結果はこれ、

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ね、そこそこきれいになったかな。
でも、ケース・風防とも、肉眼ではほとんど見えないけど実際には深い打ちキズが各所に残っています。
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接写で写真を撮ったり、ルーペで確認するとよくわかります。肉眼でも光の加減によってはハッキリと分かります。
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が、肉眼でほとんど見えないならええとしよう。と、この辺でとりあえず作業オワリ。

さてと、分解掃除まではできなけど、

ちょっと中を見てみよ。

で、30分で止まるムーブメント。リューズを差し込んで動きを観察しようと思ったら、入らない。なんで?
オシドリのネジを締めても緩めても結果は同じ。リューズは時刻合わせの位置までしか入らない。
リューズを抜いた時の「ピンッと小さくはじけるような感触」がいかんかったんか?
これでは、ここでおしまいになってしまうやん。ただ、つぶれた時計のトドメをさしたってか?
よーし、外しまくったる。どこかで読んだ「上から順に外せばなんとかなる」を参考に(え?ガイドラインはこれだけ?ほんまになんとかなるん?)文字盤外しから開始。
(頭に血が上った感情的な理由で写真はありません)

文字盤は「干支足」ってものでムーブメントに装着されている、くらいの知識しかないのに大丈夫かいな。
まず針を取って、側面を観察すると干支足らしきもの2本を確認。側面のそのすぐ横に2本ともおなじようなネジがあったので、とりあえず緩めてみよう。
と、正解。文字盤が抜けました。少し自信になるね。
ムーブメントのオモテ面にはカレンダーの文字盤が付いています。外側に日付、内側に曜日。
内側の曜日の文字盤は置いてあるだけなので簡単にとれます。取れた後にはチョット複雑な穴の空いた押さえと思われる部品が。ネジ2本で止まっているようなので、さっきの根拠のない自信のままに外すと、外れたよ、ん〜これが日付の文字盤(リング形状)を押さえてるんやね。なるほど。で、日付の文字盤も外して。
じっくり見ようと手に持つと、なにやら小さな物が手の平にあたったような・・・。
あわてて机を見ると、1mm×2mmくらいの小さな部品を発見。これってオシドリちゃうん?
リューズを抜く時にゆるめすぎたんやね。で、オシドリが抜け落ちてたんや。と納得。

左側にオシドリを含むリューズの機構が見えます。この中のオシドリ(矢印1)がなんと脱落していました。オシドリはキチ車の手前の巻芯の溝に食い込むはずなので、そんな位置にセットして、ウラ面のネジを締めこんでやっとオシドリを元の位置に固定。修復した状態が下の写真。(ここまで来てやっと気持ちも落ち着き後のために写真撮影)

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知らないとはいえ、無知と想像力不足が生んだ無駄な難作業やったね。

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こちらオモテ面、矢印のネジがオシドリを留めているネジ

部品ってこんなに細かいとは・・

ところで写真の矢印2の細くて小さなバネ、フレームの形取られた凹部に置かれただけで、矢印3のこれもフレームの円形凸部にはめ込まれただけの小さな剣のような部品をテンションを持って押さえています。
作業中これがすぐはじける。バネやからね、はじけるし、もとにもどすのも大変やし、ほんと、厄介。
矢印3の剣のような部品はカレンダーの日付リングの内側に刻まれた溝にはまって、矢印4が24時間ごとに一コマ日付送りをした時カレンダーの窓にキッチリと位置決めする部品。なので、この剣のような部品もバネも向きを間違えれば機能しません。
バネの中心の穴は、先ほど外したこれらを押さえる部品の止めねじが入り、これらを固定しているようです。
とにかく、部品の位置決めが終わったら、早く押さえを付けて固定してしまわないと・・と焦りの気持ちが出てくるんやけど、焦れば焦るほどバネはまたはじけます。
ん〜〜、時計いじりは忍耐と平常心と集中力、それとルーペでしか分からないような小さな部品がピョンと飛んでしまっても探せるように作業台の整理とガードを置いておくことやと、つくづく納得。
幾度かの試行錯誤の後、カレンダーの日付リングと押さえを無事装着。・・肩凝った・・

さて、この状態でゼンマイを巻き上げて、テンプを観察

チチチチチ・・・っと元気にけなげに動いとるやん。このまま一晩置いとこっと。
約14時間経過後の翌朝見ると・・、おお、動いとるやん。止まってないやん。原因は分かりません。でも動いてるやからこのままそ〜っと組み上げてケースに収めよかな。友達には「えらい苦労して動かした」って言っとこっと。
オモテ面の曜日の円盤も押さえ部品の中央にセットして、リューズを引いてくるくる回すと、カレンダーもちゃんと動作するのを確認して、文字盤を装着、外した針をセット。
実は、針をセットする時、分針がインデックスの飾り石に当たってしまってうまくいきません。原因は文字盤をセットする時ちゃんと深い位置までセット出来てなかったんやね、再度文字盤をきっちり干支足が底まで付くところで固定すると、やっと正常な高さになって分針もスムーズに動くように。(何度も少々荒っぽく時分針を取ったり付けたりしたので針穴やハカマを毀損していないか心配が残るところではあります・・・いつか衝撃で脱落せんやろか?)

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少し心配の種ものこったけど、ケースに戻して、一応の完成。
ま、これがリペアと言えるかどうかわからんけど、ちゃんと30時間以上動くし、精度も一日1分も変わらんので成功か?
原因がわからないまま偶然動くようになったムーブメントってことも、針の装着に心配の種が残ったこともあるけど、とりあえず息を吹き返したRADOに感謝、やね。

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風防の深いキズ、もう少し磨き込んでみよかな・・。
なんか愛着わいてきた・・このまま譲ってもらおかな・・。

SEIKO SKX007 ”もっと”モディファイ!

セラミックのベゼルインサートでドレスアップ!
しかもベゼルインサートもルミで光るひかる!

今回の”もっと”モディファイは、

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“プラネットオーシャンスタイル”の LUMED CERAMIC Bezel Insert in Blue Ceramic の追加。
● 落ち着いたブルーのきれいなセラミックベゼルの数字が夜光で光ります。
このベゼルインサートは、LCBI (lumedceramicbezelinserts)さんから。
http://www.ebay.com/usr/lumedceramicbezelinserts/

これまでのモディファイは、

● ベゼルと風防:CRYSTALTIMESさんの
CT202 coin edge bezel
CT037 Sapphire crystal / Double Dome/Blue AR-coating
https://crystaltimes.net/

● ベゼルインサート:kontrolsports!さんから
プラネットオーシャンタイプ

● 時計バンド:HADLEY ROMAの
MS-851 Black Saddle-Leather band
http://www.ngart.gr.jp/watchband/
▲▲ 僕はこのサドルレザーのバンドがとても気に入っています。適度に分厚い存在感とハッキリとしたスティッチ、それになにより厚さを感じさせないしなやかな付け心地の良さ。ぜひ、上記リンクからお試しを!

今までのモディファイの変遷はこんなかんじ。

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上から、オリジナル ➡ 風防とベゼル・ベゼルインサートの変更 ➡ 今回のベゼルインサートの再変更

LUMED CERAMIC Bezel Insert in Blue Ceramic

セラミックの美しさ

アルミベースのベゼルインサートもきれいだと思いますが、セラミックはよりきれいで高級感を増してくれます。
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本格的なダイバーさんではない僕の様な丘ダイバーが、お気に入りのダイバーウォッチをドレスアップするには最適のアイテムです。
今回はブルーの「プラネットオーシャン」タイプを選んでいますが、黒も締まっていい感じだろうと思います。(プラネットオーシャンではなく「オリジナル」タイプ、色はブルーの他ブラックを選ぶことができます)
ブルーと言ってもとても深いブルーなので、光線の加減ではブルーがかった黒にも見えます。落ち着いたいい色です。
表面はセラミックらしくガラスのように平滑で、アルミよりは高級感を感じさせるものです。
数字・インデックスは極めて薄く彫られていて、そこに蓄光か施されています。
蓄光を感じない明るい場所にあっても、セラミックの存在感はアルミのオリジナルに比べ格段に増したと思います。

ルミの美しさ

光を与えたあと、暗闇に移すとこんな風にベゼル一体で時計が光ります。
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ダイヤルのインデックスや針の定評あるセイコーの蓄光に比べれば、若干暗く、また効果は長続きしません。
しかし、全体で光る様子は、幻想的・・未来的・・宇宙を彷彿・・とかいろいろな魅力的な言葉で表せそうなほど美しいと思います。
光るインデックスとベゼルの中を秒針のマーカーがスムーズに円を描き亘る様は、言い過ぎかもしれませんが飽きることなく見入ってしまいそうになります。
とにかく、暗闇で眺めるのが楽しみになるのは確かです。
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今回のモディファイの費用は、約5,000円。安くはないけれど、とても満足のいく改造だったと感じています。
ベゼルまで光るって、なんかうれしいよね。

動画はこちらで!

ORIENT MAKO-XL / RAY-II “MOD”

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う〜・・・・っ、あつい・・。
子供の頃、暑いあついといっても、最高気温はせいぜい32℃位だったと記憶しているけど、最近は36℃とか37℃とか・・。ほんと殺人的な暑さですね。あれほど夏が好きだったのに、この頃は少々苦痛に感じます。
これでは夏休みの子供も表では遊べませんね。孫達を見ていても、せっかくの思い出作りの夏休みなのにかわいそうに思います。
それにしても、毎日必ずと言っていいほど日本のどこかで「記録的短時間大雨情報」が出されるのは異常な事態だと心配しています。
被害に遭われた地域の皆様には心からおだやかな天候への回復と一刻も早い復旧を祈っています。
異常な暑さと雨には、今できることは僕にはありませんが、健康にだけは気を付けて異常事態に対処できる体力と気力だけでも持っていたいと思います。

さて、
6月の初めだったと思いますが、このブログを読んでくださっている長野県のKさんから「風防の交換をやってくれないか?」とのメッセージをいただき、「素人細工でよければ・・」と返したところ、何通かのメールのやりとりの末7月中旬に、オリエントのダイバー2種の風防の交換をさせていただくことに。
交換と同時に会社が「WatchStrap Selection」で売っているハドリーローマの革バンドのご注文もいただきました。ありがとうございました。

時計はオリエントのダイバー、MAKO-XLとRAY-II、共にアメリカで人気のダイバーです。
人様の時計、それも買ったばかりのキズ一つない新品なので「おまえ、大丈夫か?つぶしたらどおすんねん。責任とれるん?」と心の声も聞こえてきそうですが、オリエントはRAYと同型のMAKOの風防交換をやったこともあるし、ま、できるやろう・・と、(いつもの悪い癖で)楽観的にお引き受けしてしまったところです。
交換する風防は、このブログでも何度も紹介している「Crystaltime」のサファイヤクリスタルのドーム形状のものです。
これはKさんが買われて時計と一緒に僕の手元に送って頂きました。

届いた時計がこれ、左がXL、右がRAY。
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左のXL、名前どおり大きな時計です。幅44.5mm、ラグからラグは約50mmあります。
僕もネットでこの時計の写真を見て欲しいと思ったのですが、大きさの仕様を見て「大きすぎる」と諦めていた物です。
実物を見ると確かに大きいのですが、ベゼルの内周が太く縁取られているせいか実際の寸法ほど大きくは見えません。とにかくとても存在感のある時計です。
いかつい感じの時分針をロリポップの秒針が和らげているような不思議な調和感があります。
ムーブメントは「46943」、手巻き・ハッキングの機能はありません。セイコーのSKXなんかの「7S26」と同等でしょうか。

右はRAY-II、このブログでも紹介しているMAKOと文字盤・ハンド違いの同型です。
僕の細腕にはこちら、幅41.5mmはちょうどよく収まるように感じます。とてもまとまった破綻のない形が僕も大好きです。
こちらのムーブメントは「F6922」、手巻き・ハッキングの機能がついています。

それでは早速作業にかかります。

ケースから中身を取り出したところ。

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文字盤と、チャプターリングは一体です。同クラスのセイコーのダイバーとの違いです。
ちなみに、RAYのF6922ムーブメントの「オシドリ」はリューズから巻真の通る道筋のすぐ脇にある穴の中にあり、すぐに分かるのですが、XLのムーブメント46943の「オシドリ」は、普段隠れていて、リューズを2段引き出すとムーブメントの側面にちょっと顔を出すという僕にとっては初めてのタイプのもので、最初わからず少し焦りました。

こちらはケース。風防を取り外しました。

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標準の風防は厚さ3mm位のミネラルクリスタルの表面がフラットなものです。
ちなみに100m防水の時計の風防の厚みはこの半分くらいしかありません。200m防水となるとこんな厚さ。水圧ってすごいんやね。
今回は出来るだけケースにキズを付けたくなかったのでベゼルは付けたまま作業しています。
写真の矢印が示す白い部分はガスケットです。しっかりはまっていることを確認します。

ここからは新しい風防の装着。

圧入器具での作業は、いままで何度も紹介しているので省略します。
(実は写真の撮り忘れでして・・、すみません)

しっかり装着出来たし、水に浸けてみます。

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風防を本当にしっかり装着出来たか不安なものですが、僕はケースを組み上げた状態の厚さで判断しています。新旧の風防の厚さの差を確認しておいて、風防装着前後のケース厚さの差が一致すればOKとしています。
水が浸入しないか確認のため、ケースに共にねじ込み式のケースバックとリューズのみ組み上げ、20cm位の深さの水に沈めています。今回は、途中ケースの向きを変えながら2時間くらい沈めたままにしました。
気圧をかけることができないので本当の防水検査にはなりませんが、少なくとも日常生活での水の侵入の有り無しは判断出来ると思っています。

水から引き上げ、冷やします。

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引き上げたケースの上にしばらく氷を乗せて冷やします。
ケース内に水が入っていたら、風防内側などが結露するはずです。
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結果、OKですね。

ムーブメントを戻し、バンドを装着。

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ケースをしっかり乾かした後、外していたムーブメントをケース内に戻し、バンドを装着。共に幅は22mm。
左、XLにはハドリーローマ MS-910、black、
右、RAYにはハドリーローマ MS-851、black。共にKさんのご注文。
※  -WatchStrap Selection- で売っています。ぜひご覧ください。
どちらも縁を絞っていないタイプでダイバーウォッチには最適の革バンドだと思います。

風貌を光にかざしてみると・・。

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部屋に照明の下に置くとこんな感じになります。
左、RAYにはシングルドームのサファイヤクリスタル。シングルドーム、要は凸レンズやね。
右、XLにはダブルドームのサファイヤクリスタル、こちらは表裏ともカーブしているので斜めからの視認性も良好です。
共にARコーティング、ブルー着色のものです。ブルーの着色は風防の裏面に行われていることが青い光と白い光の分かれ方でわかりますね。XLのダブルドームは表裏ほぼ同じ反射なので青と白の光が重なります。

ビフォー・アフターはこんな感じ。

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上が標準のフラットなミネラルクリスタル。下が交換後。
RAYもXLもベゼルがベベル状に傾斜のあるタイプなので、風貌のドームと一体感が出てとてもいい感じになります。
僕自身MAKOの風防を今回のRAY同様の風防に交換した時、イメージの変化に驚きました。
(冒頭の写真も参照してね)
ちょっと大袈裟かもしれませんが、作業着を着て汗を流していた作業員がシャワーを浴びてアフターファイブのスーツに着替えたようなイメージの変化です。
今回は特に、大きなXLに程よい「絞まり」が出たように感じます。

ま、とりあえず、うまくいってよかった。
オリエントの人気ダイバー2つを見比べる機会を与えてくれたKさんに感謝します。

動画も2本作らせていただきました。見てね。

SEIKO PROSPEX SRP789

TURTLE / Coke!!

大きな時計だけど大きさを感じさせない不思議

70年代に短期間生産され人気を博した3RDダイバー復刻版 SRP777 のコークカラー版、SRP789。
ケース幅45mmのビッグフェイス、腕周りを調整済みの段階で176gもある重量級ながら、独特な形状のクッションケースと47mmに抑えられた全長のおかげで、非常に良い素着感と、過度に大きさと重さを感じさせないところが特徴的なダイバーです。

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弟分のSKX009と比べると二回りは大きい印象があります。

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ところが、腕にはめてみると、計算された形状のクッションケースが不思議に腕に張り付くようにフィットし、重さも大きさも実際のスペックほどには感じません。とても心地よく腕に収まります。
何度も言っているように僕の腕周りは170mmしかありません。ケース幅40mm以上の時計はなかなか似合わないのです。
しかし、その細腕でも過度に大きな物を着けている感覚は視覚的にも、感触的にもありません。

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その原因は、幅は45mmもありますが、ラグからラグの全長は47mmと抑え気味だということと、腕方向に落とし込まれたラグの曲面やケースの上面より下の部分(側面から腕に接する面)がゆるやかな曲面で絞り込まれている独特のケースデザインにあると思います。
感触的には角がなく、実に自然に腕のカーブに馴染みます。
視覚的には底面まで絞り込まれた形状から、実際の厚さ(13mm)より薄く見えます。
SKXのケースも同様のよく計算された三次元曲面のケースを持ちますが、こちらは大きいだけに、それをより発展させた感じがあります。
200m防水に気分的にも安心感の増す大きさ。ズングリしてはいるけれど、どこぞの超有名ダイバーの形状を阿ない独特のデザイン。よく見て装着してみれば得心する繊細な形状。
とてもよくできたケースだと感じます。

SKXと比べると

ダイヤルは?

ソリッドな黒ダイヤルに白く丸い夜光の効いたインデックス、アロー針の分針、逆ロリポップの秒針、視認性は抜群です。
また、ベゼルの20分までの時間帯と分針に施された差し色の赤も視認性の向上に役立っています。
黒白のみのSRP777よりほどよい色気を感じます。
SKXと比べると、ダイヤルの見た目の印象はほとんど同じです。12・6・9時のインデックスの形状の違い位でしょうか。
ただ大きさはSKXよりベゼル・ダイヤルとも直径で1mm大きくなっています。

ムーブメントは4R36

SKXの7S26に比べ、手巻き、ハッキングが可能となり、非常に便利です(当たり前かもしれませんが・・)。
スクリュー式のケースバックも神奈川浪裏マークと外縁がグロス、それらに挟まれた部分はヘアラインとツートーンに処理されており、全面グロスのSKXより凝った処理がなされています。

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また、スクリュー式のクラウンのねじ込み時の感触やピッチもSKXよりは明確に高級感があります。
4Rxxは7Sxxの発展形らしいのですが、精度にばらつきがある、とか、パワーリザーブが少ないとか、いろいろ言う人もいます。でも僕の7Sxxは腕に着けていればどれも日差±10秒くらいに充分収まっているし、朝充分に振ってパワーを貯めれば放っておいても翌日の夜でも元気に動いています。実質パワーリザーブ40時間くらいはあると思っています。4Rxxは初めてですが7Sxxの発展形なら4Rxxも充分に信頼できるものと期待しています。

SRPとSKX、どちらを選ぶ?

と、問われたら、迷います。値段はSRPの方がほぼ倍になるわけです。SRPの実売価格は30千円強、SKXは15千円強。
SRPは値段と比較してもコストパフォーマンスに非常に優れる品質があると断言できます。
しかし、SKXはコストパフォーマンスで比べるとそれ以上に優れているとも感じます。
正直優劣つけがたいという感じでしょうか。
但し、ステンレスブレスの品質は明らかにSRPの方が上です。(この件は次の項で)
腕が細い人はSKX、たくましい人はSRP。
手巻き・ハック機能を最優先する人は文句なくSRP。
コスパを優先する人は文句なくSKX。みたいな感じではないでしょうか。

バンドを変えてみる

いつものように革バンドを試してみます。腕時計の雰囲気を変える一番簡単な方法です。
ステンレスブレスもいいですが、革バンドはおしゃれ度を一気に引き上げてくれます。
今回試したのは、ハドリーローマのMS851とMS910。共にダイバーの存在感に負けない厚めのバンドです。

0405もともとフィット感のいい時計ですが、柔軟性に富むいい革バンドを着けるとより腕にフィットする装着感が得られます。しかも他の人と差別化できるおしゃれ感もあるしね。
特にオンタイムには押し出しを抑えた控えめな上品さを演出できます。
お薦めは上の2本。興味ある方は以下のリンクで!
WatchbandSelection」で販売してます。(国内最安?)

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ステンレスブレスのこととコマの調整

標準のステンレスブレスは巻き板ではなく、とても良く出来ていますが、振ると、完全に無垢のステンレスにはないシャラシャラ音がします。
見た目には分かりませんが、中空なのでしょうか?(←不確かな想像です)
また、同じくらいの幅と厚さを持つ無垢のステンレスブレスト比べると若干軽めです。
ただ、元々時計本体が大きく重いので、軽めのブレスは歓迎できます。シャラシャラ音がしても、見た目が良ければいいかな?と思っています。
シャラシャラ音も、ブレスの長さを腕にピッタリに調整すると気になりませんし、そもそもこの手の大きく重い時計のブレスを余裕のある長さに調整したら、腕を激しく動かした時や自転車・バイクなんかに乗った時に手首に打撲を負ってしまいます。
だからこれはこれで良い、と思っています。

そうそう、ちゃんとダイバーエクステンションの機能も付いています。バックル部分裏側のヒンジを持ち上げて、フックをはずせば2cmほど伸張します。(たぶん本当にダイビングする人以外は使わないと思うけど)

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ブレスのコマの繋ぎは、Cリングとピンによるもので、Cリングが中央でなく端にはまり固定するタイプのものです。
しかも、ピンの長さがコマの幅より2〜3mm短いので、コマの調整はなかなか難しいことになります。
外してしまうと、小さなCリングを失ってしまったり、普通の工具だけでは着け戻すことが出来なくなったりするので注意が必要です。構造を知って慎重に作業するのもいいですが、時計屋さんに頼むのが無難かなと思います。
僕も「こうやるのが本当のやり方」というのは知りませんが、僕のやった方法を書いておきます。参考までに。

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ブレスのコマの穴に、図左のようなピン(黒い棒)が収まって、コマを連結しています。
ピンはコマの穴を通り抜けるくらいの細さです。このままでは固定しないので、片方の端にCリング(赤い部品)をかしめて穴に固定しています。
A: ピンの長さはコマの幅より短く、穴の両端に約1.5mmくらいずつ隙間が空いています。(これが厄介の元で、ちょうどの長さだといいのにと思います)
B: ピンを抜き取ります。ピン抜きの工具を矢印方向に押し込むと、
C: 簡単にピンは抜けます。この時、Cリングも取れてしまうのでなくさないように注意!
D: 連結します。コマの矢印の反対方向からピンを挿入しコマとコマを連結します。ここで、Cリングをコマの矢印方向に挿入してピンをかしめたいのですが、ピンの長さがコマの幅より短いのでかしめることができません。
E: そこで、図下のように穴に仮の詰め物(オレンジの物体)をします。詰め物をした側を下に、机や作業台に立てて、矢印方向にCリングを挿入し、工作用のハンマーでかしめ込みます。さらに時計修理用のピンをCリングに当てて深い位置までハンマーではめ込みます。ハンマーは軽く軽く使います。
未調整のブレスの穴に作業用のピンを入れて、その深さと同じくらいまでCリングが挿入されたことを確認出来たら完成です。
仮の詰め物はポロッと出てきます。
詰め物ですが、僕はゼムクリップのNo5、ジャンボサイズを2mm弱切って使いました。このクリップ、ブレスの穴にちょうど合います。

この方法が正しいかどうかはわかりません。(知っている方がいらっしゃったら教えてね)が、とにかく固定はできました。

大きな時計はきらいです。でも・・

(何回も言うなよ!お前の細腕は知ってる!)
でも、これは許せます。いやいや存在感と言い、仕上げのよさと言い、なかなかのものだと思っています。

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今年も始まってしまった暑く長い夏に活躍してくれるかな?

動画はこちらで! 初めての歌入りBGMです。

時計いじり三昧の日々:安いクロノグラフ改造編〜その2〜

子供の頃から機械をいじるのが好きで、最初は自転車、ヘッドライトやバックミラーをごちゃごちゃ付けるのから始まって、それに飽きたら今まで付けたものや、泥よけ、荷台なんか無駄なものを外すようになって、次はハンドルを変えたり、ワインマンやカンパニョーロのパーツに変えたり、自分の好みに改造するおもしろさを覚えて、二十歳ちょっと前の頃にはクルマいじりにはまってしまって、フロントグリルを外したり、メッキパーツを黒塗装したり、マフラーを交換したり・・。石原裕次郎の「栄光のサファリ」でラリーにあこがれていた僕は当時兄貴から譲り受けた510型ブルーバード3Sのサスペンションを、親しかった修理屋さんの工場と道具を借りて日産純正のラリー仕様に改造した(もちろん整備士の指導の下でね)。たまたま叔父が住友ダンロップに勤めていて、実際にサファリで使用したタイヤまで付けてね。ちなみにそのタイヤは今では普通のラジアルではなく、クロスプライやった。当時の技術の側面の弱いラジアルではサファリの悪路でバーストするのが常やったみたい。グリルにシビエのランプ付けて、マッドフラップ付けて、今では田舎の暴走族しか着けない四連トランペットのフォーンまで付けて、自称完全装備。ロールバーやレカロのシートまでは経済的に手が届かなかったけど、見た目完璧。自分の手で改造した車を初めて走らせた時のロール感のない固い安定感と感動は今でも鮮明に覚えています。たのしかったよなぁ〜あの頃は・・。
働き出した頃からは時間的にも経済的にもクルマをいじることは出来なくなったけど、印刷会社に勤めだして数年で軽オフセットの印刷機くらいなら分解整備が出来るくらいになってた。
機械いじりはやめられへんかったんやね。
そんなに好きな機械いじりやのに、子供が出来てからは子供の成長の方が面白くて、好きだったことすら忘れてしまって数十年。忘れていたおもしろさを思い出させてくれたのが腕時計かな。大きな機械が、手の平に乗るこんな小さな機械になったけど、やっぱり面白いね、機械いじりは。

いつもどおり前振りがだらだら長くなってしまったけど(昔話するようになったら終わりかな)、再び安いクロノグラフを楽しみます。

SEIKO SND367。スピードマスター似のセイコー海外版です。

一年くらい前かな、「安いクロノグラフ改造編(under ¥10k)」で同型白ダイヤルのSND363をいじったのが時計いじりの始まり。これが失敗だったので、リベンジの意味も込めて今度は同型黒ダイヤルのSND367をいじってみようと思います。

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まずは、概要

詳しいデータは省きます。多機能なクォーツクロノグラフムーブメント 7T92 を搭載した1/20秒高速クロノグラフです。なにより特徴的だと思うのは、小ぶりな幅38.5mm(リューズ除く)のケースです。ケースは小ぶりですがラグからラグの全長は46mmとちょうどいい長さがあります。厚さは11mmとこれも薄めです。いつも言ってますが170mmの僕の細腕にはこれくらいのサイズがちょうどいいんです。クロノグラフによくある43mm超えのケースなんか、僕が着けると腕に金魚鉢をくくりつけたようになってしまいます。ダンディな僕(自称:だれも言ってくれないので)としてはこれは許せません。ただ、もう少し厚くてもいいのかなとは思います。裏蓋が薄くてなんとなくチープに感じるからです。
サイズはいいのですが、他にもチープに感じる部分は多々あります。ベーシックラインだから仕方ないとは思いますが。
例えば、ダイヤル外周の分厚いチャプターリングです。今回のSND367は黒なので少しマシですが、前回の白のSND363は、隠れて目に付かない機械部分に使用するスペーサーのように見えて実際興ざめしてしまいます。これ、写真ではなかなかわかりません。実物を手にして初めてわかるチープさです。
つぎに、針の細さです。たしかにバランス的にはこれでもいいのでしょうが、白も黒も(特に白)老眼でなくても指し示す時刻が目に入りません。それでなくてもゴチャゴチャしたクロノグラフのダイヤルの中で針は見えないのです。ピッカピカのクロムメッキされた針は周囲の光を受けてダイヤルに溶け込んでしまいます。白く見えるルミの塗料だけがたよりです。
また、ケースですが、これもピッカピカ。ピッカピカでもいいんですが、正直言って高級感のないピッカピカです。
もちろん、このクラスに高級感を求めるのは間違っていると思いますが、無理にチープに見せることはないと思うのです。
全体的にもほんのり薄っぺらいチープ感があるのは否めません。仕上げのまとまりがいいだけに、なおさらそう思います。
ベルトは腕に装着してしまえば、さすがセイコー。見た目はいいのですが、着け外しするとバックルも部材も感触も音もチープ感満載です。
ま、いろいろ文句言ってますが、SND367君の名誉の為に言えば、この値段内でこの仕上がりはさすがではあるのです。実際すばらしいと思います。
スピードマスターと比べてみたって、ほらそんなに違いはないやんか!?

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そこでほんのり薄っぺらいチープ感をなんとかしてみよう!と思ったが・・

計画は、

1. まずピッカピカのケースをつや消し(自称ヘアライン加工)にして、装飾感より機械感を出す。
2. 次ぎにベルトを手持ちの少しいいものに替える。
3. そして、少しお金はかかりますが、いつものようにミネラルガラスをサファイヤに。
4. 最後に、手間はかかりますが、一年くらい前に紹介した同じムーブメントのパイロットSND255と時分針を交換する。(実は、SND255、いろいろいじったのだけど、花紺のダイヤル色と朱色の計測針の相性がどうも気になって使っていなかったもの)
SND255の針は形は違いますがSND367よりも一回り太いものがついています。これに替えれば視認性が良くなるかなと。
以上の4段階。

1. ケースのつや消し

標題に・・・と思ったが・・と書きましたが、このつや消しが・・失敗やったかな?と思った由縁です。原因はやり過ぎたこと。過ぎたるは及ばざるの典型かな。
見た目はそんなに気にならないのですが、写真にしてみると、「ただキズつけただけやんか」みたいになってます。
ま、ゆっくり時間かけて磨きなおそかな。とは思っています。・・・取り返しはつきませんが。
いつものように風防をマスキングしてケースのみ「3M のスコッチブライト・さび取り用工業用パッド」を当てたのですが、力を入れすぎたかな。
自己責任という言葉をかみしめています。
(この工程の写真とビデオをホンマ苦労して撮影してたんやけど、ほんの不注意から消してしもた。残念。)

2. ベルトの交換

NATOタイプもいいけど、今回はタイコノートのステンレスブレスとハドリーローマのMS881を選びました。
ハドリーローマの革バンドはこちら➡ WatchStrap-Selection 一度見てね!
正直ここまでの段階で一気に雰囲気は変わります。
もともとこのクラスのセイコーの時計はベルトを替えるだけでも一気に雰囲気が変わります。
加えてケースの無駄な艶を消したことで機能的な機械感が出て一層「虚飾を排した男の時計」感が出たと思います。

3. サファイヤクリスタル

腕時計の風防ってガラスをいいものに替えるとこんなにイメージが変わるのかと思うくらい見た目の雰囲気が「きれい」系に変化します。
今回も、クリスタルタイムさんからARコーティング青着色、フラットなサファイヤクリスタルです。標準のミネラルガラスよりも少し厚めでベベル状にカットされたものを選びました。(実は他に選択肢がなかったから・・)
ベベル状のカットで厚み感とチープだと指摘したチャプターリングを目立たなくさせるのが目的です。
ここまでの結果がこれ、

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作業前と比べてみると・・・
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さて、腕に着けるとこんな感じ。SDN367_05

4. 最後は針の交換

前回悪戦苦闘した針の交換ですが、今回は新しい剣抜きと明工舎の剣押さえを買ったので万全だ!と思いきや、やはり悪戦苦闘の時間が待っていました。針を水平にキチンと入れるのはほんと難しい。特に老眼の目と震える指ではなおさらやね。少しコツはつかんだ感じはするけど。(実は新たに買った剣抜きが失敗でした。やっぱり工具は安物はアカンね。この件、腹が立つので後日詳しく書いてみたいと思っています。)
さて、とりあえず今回の最終形です。時分針がはっきり見えるようになりました。なかなかいいね、いや、かなりいいね!と満悦です。

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動画はこちらで

こちらは針を交換したパイロットSND255の現在の姿。

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SDN367_06_2
こちら、オリジナル

オリジナルの計算尺ベゼルをいじっている内に色落ちはさせるは、キズは付けるは、あげくへこませてしまうはで、結果つぶしてしまったようなもので。しかたなく、ダイバー用のペプシ色のベゼルインサートを付けてあります。
今回の針交換のついでにセンタークロノ針を朱色から黄色に塗り替えました。おもちゃっぽいけどなかなかいいでしょ。
こうして見ると交換した時分針はやっぱり細いね。
今度、針とベゼルを替えて、原型がわからないほど違う物にしてやろう!と思っています。

あ〜今回も目が疲れた。目が疲れると肩が凝る、肩が凝ると歯が痛くなる、歯が痛くなると頭が痛くなる、頭が痛くなると目がしんどい・・・。悪循環やな。しばらく続きそうやな。ちょっと休もかな。(ぐちゃぐちゃ言い訳せんと早よ仕事せい!仕事せんと遊ばれへんぞ。さっ、気合い入れて仕事、仕事。)

SEIKO SNK805K2 モディファイ 針交換!

いつもの手順で(今回は)半分程度磨いて、サファイヤクリスタル投入!
そして針の交換に挑戦するぞ!

過ごしやすい、いい季節になりました。僕は梅雨前のさわやかな今の季節が大好きです。電気代もかからんしね。
ただ、黄砂とPMがいけません。酷い日には喉と鼻と目がつらくて頭までボ〜っとしてしまう。これはアカン。ホンマしんどい。
さて、
805_xx僕の腕にはちょうどいい37mmケースにミリタリー調のON・OFF問わず使える見栄えのいいダイヤル、誤差も気にならない程度の高性能で信頼できる7S26オートマチックムーブメント、防水もちゃんと生活防水で普段起きうる水濡れなら充分安心、しかも比べようもなく低価格。ちょっと磨けばきっと大好きになるSNK。黒ダイヤルの809・ベージュの803に続いて緑の805のモディファイです。( https://www.amazon.co.jp/gp/product/B000LTAY1U/ref=oh_aui_detailpage_o05_s00?ie=UTF8&psc=1

ケースは磨き半分に!

今回はダイヤルが緑(カーキ)なのでピカピカにはしないで、ケースの磨きは半分程度、サンドブラストみたいな処理のケース全体をステンレス磨きクロスで軽く磨いて綺麗なつや消しに、ベゼルとラグ部分のみコンパウンドでもっと磨いてグロスに近い感じにしてみました。これなら手作業でできます。

風防はサファイヤクリスタル・グリーンコーティング

風防はいつものように「Crystaltime」さんから、ダブルドームARコーティング。今回はグリーン着色を選択。( https://crystaltimes.net/
実際、標準装着のフラットなミネラルクリスタルの風防を、ダブルドームのサファイヤクリスタルに交換するだけでこの時計は見違えるようによりいい時計になります。

今回はもう一段階、針の交換に挑戦!

選んだ針はシンガポールの「raffles-time」さんから7S26ムーブメント用の「Custom Merc Hands for 7S26 Diver Citizen Seiko Submariner Watch」ロレックスサブマリーナなんかがつけているようなベンツ針です。ちゃんと夜光が施してあります。
http://www.ebay.com/itm/152106598650?_trksid=p2057872.m2749.l2649&ssPageName=STRK%3AMEBIDX%3AIT

届いた針はこちら。

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分針が裏向いています。夜光はこんな風に塗ってあるんやね。

で、ケース磨き・風防/針 交換後はこちら。

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ベンツ針の存在感と、分針・秒針がオリジナルのアルファ針より長く、それぞれがちょうど秒のインデックスに届き少し高級な時計に見えるようになったと思います。

黒ダイヤルの809と比べるとこんな感じ。

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針だけでちょっと大人っぽい雰囲気・・出たかなぁ?

805のカーキダイヤルは、809の黒ダイヤルに白針のはっきりとしたコントラストより、どうしてもコントラストが弱くなるのでメリハリに欠けるところですが、針が大きく、長くなったことでいい感じのメリハリを持てたかなと思います。老眼にはこの上なくありがたい仕上がりです。
バンドはSEIKO-5 にピッタリ!ハドリーローマMS906の黒。シャークグレインの控えめなエンボスが施された白スティッチのおしゃれなバンドです。(4,050円WatchStrap-Selection を見てね!)

屋外ではこんな感じ。

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それにしても針の交換がこんなに難しいとは思わんかったよ

針を抜く道具は持っていたけど、安い中国製の時計修理セットに入っていたもので、肝心の針の根元に潜り込ませる爪が分厚くしかも鋭さのない代物で、まず針を外すのに一苦労。
新しい針を付ける剣押さえって道具があるけど、作業を舐めてた僕は他のもので代用できると高を括り購入せず。
これが失敗やったのか、なかなか針を水平に着けることができず、結果針の根元は傷だらけ。ま、ルーペで見ない限り見えんと言えば見えんようなものやけどね。
一見水平に着けたつもりの針も、少しでもゆがんでいたりすると、それぞれの針が交差する時に干渉したり、時針がダイヤルのマークに当たったり。
これでできた!って一応リューズで12時間くるくる回してテストして、よっしゃ完成!と思っていたところが、数時間すると秒針が止まっていて、原因は、しっかり装着出来ていない、あるいは上下左右いずれかにゆがんで水平が出ていないこと。
やっとしっかり装着出来たと思ったら、あらぬ時間に日付が変わる・・。そうか、長引く作業時間のせいで12時位置がくるったんや・・。またやり直しやんかぁ・・。(おかげで、偶然やけど、なんと0時ちょうどに日付がパチンと変わるデイジャストになった。幸運は巡ってくるもんやね!)
なんと、4回やり直して、知らん間に文字盤にキズまでつけて、やっと24時間順調に動いてくれたという始末。やり直せばやり直すほど部品が傷み、精度が出なくなるジレンマも乗り越えて、まる二日もかかってしもた。(作業自体は延べ2時間くらいかな)
いやいやまだ安心はできん。なにしろずぶの素人作業、しかもろくな道具も使ってない、いつ、衝撃で針が外れるかわからん。
まぁ一週間もったら大丈夫かな?と、今お試し中です。

しかし、道具は大切やね。腕時計のサイトによく「悪い工具は愛用の時計にキズをつけるよ」って注意があるけど、その通りやね。道具はそこそこエエもん使わんとあかん、としみじみ感じた次第です。
今度は剣抜きと剣押さえ、よく選んで、きっちり道具揃えて再度挑戦したいと思っています。
そのとき、道具の違いについても書き置くつもりです。

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いろいろあったけど、一応もくろみ通りの仕上がりではありまして。ね、いい感じって思いませんか?
あ〜、こまかいもん見過ぎて目疲れた。

動画はこちらで

P.S.
実は掲載の写真はやり直し二度目の時点のもので、よく見ると、ベンツ針(時針)がゆがんでいるのがわかります。写真は正直やね。この後、分針と時針が干渉し秒針が止まりました。
ホント難しいもんやね。
それと、「raffles-time」(e-bay)から買った針、到着まで3週間かかった。かかりすぎやろ!っと問い合わせしようと思ったその日に届き、なんとその翌日に同品が再び届いた。海外で返品手続きも邪魔くさいし、しゃーないからお金払ったけどね。相手の答えは「thank you!」だけやったわ。なんか、日本とちゃいますな。