腕時計の日付の変わり方。いろいろ。

グランドセイコー:9F62
ハミルトンカーキ:ETA2824-2 と
セイコー:6R15

どうでもいい話と言えば、どうでもいいんだけど。日付の変わり方です。
ロレックスのデイジャストとか、0時0分0秒に瞬時に日付が変わるのもだと思っていましたが、そうではないのですね。
あくまで一瞬で表示が変わるという意味で、0時0分0秒に変わるというものではありません。
考えれば当たり前のことで、秒針停止機能が付いていても、普通の時計は分針と秒針が機械的には連動していないので、手で合わせます。
手では12時位置に分針と秒針を正確にきっちり合わすことなんかできないので、0時0分0秒に日付が変わる機能は不可能ですよね。
普通は午前0時を境に、±5分とか±15分くらいに切り替わるようになっているようです。かなりアバウトです。
じゃ、一瞬で切り替わる機能って、あまり意味がないのでは?と思ってしまいます。

国産ではこの機能を結構詳しく宣伝文句にしている写真のグランドセイコークオーツ 9F62 は午前0時過ぎ数分で一瞬で切り替わります。

DATE_GS
機械式の ETA2824-2(ハミルトンカーキ)も同様です。この両機は一瞬の時間に差があるようですが、ハッキリ言って差は感じません。

DATE_Hami
一方、セイコーメカニカルの中心ムーブメントである 6R15 は22時30分ころから徐々に変わり始めます。写真の23時30分ころの位置がずーっと続いて、ちょっと早めの23時50分ころカチンと切り替わります。

DATE_SARG017

切りかわりの動画作ったので見てね。

写真にはありませんが、セイコー5などに搭載されている7S26なんかは安いムーブメントなのにバイリンガルの DAY-DATE 付きなので複雑です。22時ころから日付が変わり始め、23時40分頃にはまず日付が変わります。続いて曜日が徐々に変わり始め、0時30分頃他国語の曜日に切り替わり、本国語の曜日に切り替わり終わるのは未明の3時20分頃です。

もともと機械的に時刻ジャストに切り替わることに無理があるなら、一瞬で切り替わろうが、徐々に切り替わろうが、どうでもいいか。と思うのです。
普通に生活をしていて、午前0時を境に気持ちも切り替える人はそういませんよね。夜更かしして午前1時になったって気分は前日ですもんね。大晦日くらいか?気にするの。
むしろ徐々に変わってもらったほうが生活のリズムには違和感ないのでは?と思います。
写真の 6R15 なんかは性能的に劣っているように見えますが、「おい、もうすぐ日付変わるぞ。そろそろ帰らなあかんのとちゃうか?電車なくなるぞ」って言われてるみたいで、僕はとても好きです。

大阪のおばちゃん。大阪のお笑い。

腕時計とは関係ありません。ちょっと聞いて。
大阪のおばちゃんのイメージ。

昨日バラエティ番組の再現映像を見て思った。
精算待ちの長い列の先頭でレジの店員に値段交渉するおばはん。
「もうちょっとまけてえな。そや、フードいらんからこれはずしたら安なるやろ?な、この分値段引いときいな。」・・・
フード付きの上着のフードはずして安くせいてか。そこまで値切る人間大阪にはおらん。安モン買いを誇っても、決して理不尽な要求はせん。

教室で授業中の女子生徒。隣の女子にシャープペンシルを貸してと頼むと、隣の女子が渡してくれたものはシャーペン型の消しゴム。えっ?っと訝ると、隣の女子「そこはツッコマナ。」と、わざと違ったものを渡してツッコミを強要・・・
授業中まで?四六時中まわりにツッコミを要求してるようなそんなうっとうしいヤツ、大阪にはおらん。
こうゆう空気読まんヤツが大きなって大阪のおばちゃんになるんやという視聴者へのインプリンティングか?
・・・こんなイメージ映像のオンパレード。

とにかく、無遠慮で自分勝手、粗野で口が汚い、どうしてもそういうイメージを全国的に植え付けたいみたいやね。

テレビで見る大阪のおばちゃんのイメージ映像。大阪人が台本書いたものはほとんど無いと思うよ。僕は断言します。こんな人ら、僕の周りにはおらん。見たことがない。
確かに少数、無遠慮で自分勝手、粗野で口が汚い人間はおる。しかし、そんな輩は全国・全世界どこにでもおる。

再現映像を見てコメントする芸人達。「大阪におるおる、こうゆうの」って大騒ぎ。おかしいやろ。アホちゃうか。
笑いのネタとしてこういう絵がほしいんやろけど、周りにイヤな思いをさせている状況の絵は笑いになりません。
人情家でやさしくて、余分な世話やいては後悔してる、愛すべき大阪のおばちゃんたちに失礼やろ。

ちょっと下品で恥ずかしい事を自らが自虐的に、大げさに表現して笑いを取る。これはあります。これは笑いになります。でも、他人をネタに大げさに貶めることは決して質の良い、品のある笑いにはなりません。番組の企画も、ひな壇の芸人も、笑いの質を高める努力はほしいと思うのです

大阪とお笑いの話

関西のお笑いは文化として誇れるものやと思うけど、テレビで放送されるお笑いはほとんど吉本興業系のお笑いやしね。最近は松竹芸能まで吉本系お笑いのマネしてるみたいに見えるし。
全国の人に言います。吉本系のお笑いは即物的な品のないお笑いです。それはそれでいいのです。とてもわかりやすいお笑いで、アホみたいにただ笑ってればええんやからね。大歓迎、大好きです。
でも、それが全てではありません。本来の大阪のお笑いは、もっとたおやかな間(マ)と情をを大切にするお笑いです。
裸芸人を見て、即ギャハハと笑うお笑いではありません。ウィットの効いたユーモアなのです。

寸秒を気にするテレビの放送には合わないお笑いなのでしょう。
大阪の庶民の日常は、せかせか早口の会話に、ゆるやかでたおやかな会話が混ざり、そのコントラストの中で自然に醸成される間がウィットとユーモアを生む独特の文化の中にあるのです。そういう文化を生んでいるのが、本来公家の言葉が基になった大阪弁なのです。大阪弁独特の少し間延びした「緩さ」があるからこそ醸し出される雰囲気なのです。
日常の雰囲気がそうなので、毎日人情喜劇のなかに浸っているようなもんです。
大阪の人が二人寄れば漫才になる、というのはよくあることです。

子どもの頃、映画会社に勤めていた親父に聞いたことがあります。
「おとうちゃん、なんでテレビや映画のワルモンはみんな大阪弁なん?」
親父は言いました。
「テレビも、映画もほとんどが東京で企画されるからな。ワルモンはな東京弁や標準語はあかんねん。名古屋弁でも広島弁でも博多弁でもあかん、大阪弁やないとあかんのや。ま、決まり事や。」・・・・
今でも、ドラマ見るとそういう傾向ありますね。
これ、大阪のおばちゃんのイメージ付けと共通するものあると思いません?

ま、ワルモンでええんちゃうかな。正直、エエモンよりワルモンのほうがカッコエエこと多いしね。
それはそれとして、テレビのお笑いを見ると、伝統的な本来の大阪のお笑いが消えていくようで、もったいなく、さみしい思いがするのです。

なぜ腕時計は時計屋で買うのがベストなのか?

ネットの写真だけで買うのはどうかな?

腕時計のデザインを決定する要素は意外にたくさんあります。
ケースの形・大きさ・色・磨き、ケース曲面の形状、ラグの形・長さ、ベゼルの形状・質感・色、リューズの大きさ、風防の形状、ベルトの質感、ダイヤルの色・磨き、インデックスの形・質、針の色・質・長さ・・等々。
どれ一つをとってもその腕時計の全体印象を左右する大切な要素です。

インターネット通販で腕時計を購入しようと思うと、掲載された情報から、実際のデザイン要素をいくつ把握することが出来るでしょうか。
僕は、重要な個々のデザイン要素を読み取ることはできない。と思っています。
全体のおおよその印象はつかめます。でも、ケースの大きさだけでも写真からは判断できないし、詳細と称する説明もいい加減なものが多いと感じています。
アマゾンなんかは掲載する写真の規格が白背景・正面などと決まっているようで、把握できるその時計のデザイン的な特長は全体の形と文字盤の印象くらいです。表面がグロスなのかマットなのかも分かりません。これではいいも、わるいも分かりませんよね。
時計屋で見て、型番を確認して、ネットで買う。というなら分かりますけどね。

風防だけでも印象に大きな違い!

特にネット掲載の写真では分からない要素の一つが風防だと思います。
風防にはおおよそ3種の形があります。表面がフラットなもの、ゆるやかな曲面になったもの、ドーム状になったもの。
僕が子どもの頃、大人のしている時計はほとんど最後のドーム状のものでした。最近はフラットなものが多いですね。
素材もおおよそ3種、高価な順からサファイヤ、ミネラル、プラスチック(アクリル)。この順は硬さや透明度の順でもあります。

s_IMGP1237
左からフラットなサファイヤ、フラットなミネラル、カーブしたサファイヤ。映り込みが違うね。

正面と斜め、一つの時計が持つ二つの表情。得した気分やね!

僕は曲面になったものが好きです。本当はクラシックなドーム型がいいのですが、不注意な性格でついついモノに時計を当ててしまうのでドーム型は不向だからです。ちなみにドーム型は加工のしやすさからほとんどがプラスチックです。
サファイヤは硬くて成形しにくいからかフラットなものがほとんどですが、たまに曲面のサファイヤ(カーブ サファイヤ)を装着したものがあると欲しくなります。ミネラルは結構加工しやすいのか経済的な値段の時計でも曲面のものが多くあります。
フラットな風防を持つ時計はそれなりに見やすくていいのですが、角度を変えて見ても印象はさほど変わりません。しかし、曲面の風防を持つ時計は斜めから見た時のもう一つの表情が豊かで、クラシカルな雰囲気につい見とれてしまいます。一つの時計で二つの印象、得した気分になりませんか?
時計を腕に着けて、いろんな角度から見て、初めてわかる特別な表情があります。それはとても魅了的なものです。

citizen

上の写真はシチズンメタルフェイス CA0454-56E 実売27〜28千円くらいの比較的安いモデルです。
セイコーSDN363を素人細工でクズにしてしまった時(クズにした顛末は、安いクロノグラフ改造編(under ¥10k) )に、貯まっていたビックカメラのポイントで手に入れたものです。
球面ガラスって言ってますが、ミネラルを曲面にしてベゼルから少し盛り上げて装着し、ドームのような雰囲気を作っています。リューズの真上に映っている白い光はベゼルではなく盛り上がった風防の反射です。左上はネットなんかでよく見るこの時計の写真。
インターネット通販の写真ではこの雰囲気はわかりませんよね。
だから、時計を手に入れようと思ったら絶対に時計屋に行くべきです。いろんな角度から眺めて、腕に着けて、それからお金を払うべきだと思います。

なかなか店に行けない人に、出来るだけいろいろな角度から時計を見ることができる動画をUPしています。
暇があったら一度見てね。
https://www.youtube.com/channel/UCDizOP7RcU8oU6jYrUijpzw

高級な腕時計はほとんどがサファイヤを使っています。しかしスイスの高級品の中で古くからあるクラシカルな人気商品はアクリルのドーム型が多く、これらを時勢に合わせるためにサファイヤをカーブに加工して前述のシチズンのようにベゼルから盛り上げて装着するなど、雰囲気を壊さずにモデルを継承するよう、メーカーも苦労されているようですね。

たまには磨こう、革ベルト。きっと印象が変わるよ!

大抵は家にあると思うモノを利用して革ベルトを新品みたいにきれいにしてみた。

手元・足元は大切ですって話を前にしたと思う。
時計自体を手垢まみれにせず、きれいに拭いておくのは当たり前だと思いうけど、革ベルトはどうですか?
手入れします?実際しない人が多いのではないかな。
せっかくきれいな時計をしていても、ベルトが古びてくすんでいたら台無しですよね。
着けている自分もときめきが無くなるとか、飽きるとゆうか・・。
そこで、家庭になら大抵はあると思う革靴の手入れ用品を使ってベルトを磨いてみました。
見違えるほどきれいになるよ。(写真ではわかりにくいのが残念ですが・・)

サンプルはこんなベルトです。茶色のカーフ型押し。セイコーの時計に標準で付いていたものです。

IMG_1041

この長い方を磨いてみます。使うモノは、左から普通の不織布、使い古しの歯ブラシ、革靴用のクリーム(色の付いていないもの)革靴用のブラシ(靴墨がついていないもの)です。

IMG_1043

まず、指でクリームを少量つけます。ほんと少量でOKです。

IMG_1046

クリームが革に染みこむまで(指の抵抗を感じるようになるまで)よくこすります。
その後、適当な大きさに切った不織布でひたすら磨きます。上下左右斜めに力を入れず軽く何度も何度も艶がでるまで磨きます。と、こんな感じ(左)。右は処理前の短い方。

IMG_1048

最後に仕上げ。靴用のブラシを、これも軽くなんどもかけていきます。細かい所と全体の最後の仕上げに歯ブラシをかけます。
艶が戻ったら仕上がりです。短いのと比較するとこんな感じです。

IMG_1051

表面のヒビはどうにもなりませんが、少しましになったような感じです。
所要時間は10分〜15分位(布とブラシの磨きに時間をかければかけるほどいいようですが)かな。

革ベルトは、時間と共に潤い・しなやかさ・艶を失っていきます。使っていなくても放置していると同じことです。新品のベルトでも、最初に、そして定期的に今のような処理をしてやると長持ちします。
今着けてる革ベルトが古びていたら、是非試してみて。たまには日頃の働きに「ご苦労さん」って感じで。きっと見違えるから。

33mm〜42mm比較。腕にフィットする腕時計の大きさは?

僕のリストの幅は55mm、ご自分の腕と比較してご参考に・・。

ケース径33mm〜42mmの腕時計をはめた時の見た目を比較してみました。
僕のリストの幅は55mm、ご自分の腕と比較して腕時計購入時の参考になればと思います。
もちろん、好みやあるいは意図して大きいのもや小さいものを選ぶことはあるでしょうが、
一般的な見た目のジャストフィットを見つける参考に。

33mm
33mm サラリーマン時代から30年以上お世話になったオメガ
38mm
38mm ハミルトン・カーキフィールド
39_5mm
39.5mm セイコーアルピニスト

僕の好みは、ケース径がリスト幅の70〜75%くらい、ケースのラグからラグ(全長・高さ)の85%くらいです。
この基準より小さなものでもシンプルなものは上品に映ります。ただ基準より大きすぎると腕が時計に負けてしまう感じがします。
リスト幅が55mmだったら、ケース径38.5〜41mm、全長は47mmくらいです。

42mmA
42mm セイコーSKX007
42mmB
42mm ステインハート・オーシャンワン

写真のダイバー2種はケース径42mmですが、SKX007は全長が46mmに押さえられているので違和感なく着けられますが、オーシャン・ワンは50mmあるので数値以上に大きく感じます。
それにしても42mm、回転ベゼルもダイヤルも黒だからいいけど、回転ベゼルのない白ダイヤルの時計だと想像すると、とても大きいよね。

手元・足元の印象は大切やね。

最近はでかくて厚い時計を着ける人を多く見かけます。体格のいい若い活動的な人には似合うと思いますが、見ていて、特に仕事の場などでは大きすぎる時計は違和感があります。
僕の事務所にも若い営業マンが飛び込みなんかで来ることが多いのですが、超高級(そうな)キンキラのでかい時計をしていたりすると、まず信用しません。これに魔法使いの様な先の反り上がった長い靴(ブーツじゃないよ)をはいていれば、もう決定的です。
第一印象として、手元、足元は場合によってスーツやネクタイより大切です。
ただし上質なデザインの大きなものを女性がおしゃれで着ける分にはオン・オフを問わず大賛成ですが。
年寄りのたわごとかな?

SEIKO ルミブライト 持続力は?

どれくらい長く光るのだろうか?ルミブライト
結果は20分前後・・・そんなもんか・・・

よく光ると評判のセイコーのルミブライト。どれくらい持続するのか興味ありませんか?
シチズンではナチュライト、ロレックスではルミノバなどの名称で呼ばれている蓄光機能です。
セイコーの用語集では・・・・

ルミブライト(高輝度蓄光塗料)
太陽光や照明器具の明りを短時間(約10分間: 500ルクス以上)で吸収して蓄え、暗い中で長時間(3~5時間・一部の商品は 5~8時間)光を放つ夜光。

《特長1》 発光時間が長い
太陽光や室内照明(500ルクス以上)を短時間(約10分)で吸収して蓄え、従来の蓄光塗料に比べて約10倍以上長く光り続ける。

《特長2》 より明るい
初期輝度(光を受けた後、暗闇で発光し始める時の最初の明るさ)は、従来の蓄光塗料のみならず、放射性物質を用いる自発光塗料以上の明るさです。

《特長3》 人と環境にやさしい
放射性物質を全く含有していないので、人にも環境にも優しく、また、法的な規制もないので、広い範囲での使用が可能。

《特長4》 半永久的に使える
無機質のため、劣化が少なく、半永久的に使用することができる。

 

と、記載されています。
本当に3〜5時間も持続するの?って疑問に思う人多いでしょ。
寝室の照明を消して、とても明るく光る文字盤を見るのは楽しみです。とてもきれいな強い光で感動すら覚えるからです。
でも、その光の持続時間はというと、体感的には15分〜20分だったからです。

Lumi_test

そこで、夜の部屋の照明ではなく、晴天の5月の直射日光にを15分間さらして、即暗所に持ち込み撮影してみました。
結果は? やっぱり実用的には15分かな・・・というところです。

上の写真は、SKX009とSARB035です。動画もあるので見てね!(こちらは比較にハミルトンカーキフィールドも写っています)

長時間暗闇で時刻を知る必要のある人は、T25(トリチューム25発光) 搭載の時計を買うしかないようですね。これは蓄光ではなく自身で光るので四六時中光っています。(ボールやルミノックスに搭載されています)
ちなみにT25の半減期は約12年。10年くらいは光り続けてくれるようです。

SEIKO SARB035と着せ替えNATOタイプストラップ

腕時計の表情はストラップで決まる?

連休中に頼んでおいたNATOタイプストラップが届いた。(日本郵便遅いぞ!ネコポスの方が早い!もっと頑張れ!)
まとめ買いすると割引になるので奮発して5本。3,000円ほどの出費です。少しいい本革ベルトは安くても4・5千円するし、それを思えば安いよね。これらは特に安いのですが、以前同じメーカー(”2PIS”って書いてあります)のものを買ってみて、品質は普段使いにはまったく問題ないし、仮に金具が錆びても諦められる値段なので。
NATOタイプは、取り替えが工具いらずで簡単なので、その日の気分次第で気軽に着せ替えができるのがいいですね。

で、SARB035で着せ替えをやってみました。
SARB035は、まったく普通のドレスウォッチです。基本的にはビジネス時に使用する感じで、ネットの評価でもカジュアルには向かないって書いている人が多いのですが、きれいな白ダイヤルと大きな針、そして優れた磨きはどんなストラップでも似合う許容性を持っていて、どんなシチュエーションでもストラップを替えるだけで応じてくれると思うのです。

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この時計、基本的には上の写真のように黒かメタル、または紺、茶なんかで使われることがほとんどですよね。
確かにビジネスでは王道かな。でも、
海や山やテーマパークに遊びに行くとなれば、普通すぎて心も躍りませんよね。
そこで、ちょいとベルトを着せ替えると・・・

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どこかへ遊びに行くシーンが思い浮かびませんか?夏を意識したものを3本入れたので僕は今からワクワク感を感じるのですが。

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仕事に使っているごく普通の腕時計でも、3,000円でこんなに遊べます。パチンコで負けるよりええやろ。楽しいね。

さて、これがセイコーのごく普通の時計やなくて、ロレックスやオメガの高級時計やったら、ここまで遊ぶかな?っと思ってしまいます。5・6百円のバンド、着けるかな?って。意識的にね、着けようとも思わんかな。時計がかわそうとか、格を落とすとか、せこい性格がでてしまいそうで。
だから僕は50千円前後の、良く出来た国産の時計が好きです。好きなように遊べるから。
きんきらのディジャスト着けて海辺へ行ったり、海に浸けるのためらいながらサブマリーナしたり、ダサいやろ。こっちの方が気楽におしゃれやん。って思うのは貧乏人のひがみかな?

SEIKO SARG017 シンプル、スポーティー、とにかく見やすい、視認性抜群!(under ¥50k)

セイコー メカニカル SARG017

セイコーのメカニカルラインの腕時計は、本当にいい時計が揃っていると思う。
今日はSARG017。残念ながら現在セイコーのラインナップからははずれているようです。生産中止なのかな。
クロノグラフではないけれど、オメガスピードマスターに似ています。
(スピードマスターは欲しいけれど、高いし、クロノグラフは必須ではないと思う人に最適かも)
一言で言えば「シンプル」。まさに Simple is Best であります。
ケースの径は42mm。僕の腕には限界の大きさですが、同じ径のSKX009なんかのようにラグの形状が短くデザインされて全長は49mmと50mmを切っているので細めの手首にも違和感なくフィットします。
厚すぎない12mmという厚さもちょうど良く、クロノグラフだともっと厚くなりますよね。
文字盤自体はフラットな黒で33.5mm(SKX009やSARB035は31.5mm)とたっぷりした大きさの中に、実にシンプルに各要素が白で配置されているので、この上なく良い視認性を持っています。
文字盤の外周には 1/5秒の秒刻み、その内周をピタリと指す秒針。半径の約 1/3 の長さのシンプルな略字、略字の外周を指す長い分針と内周を指す時針。3時位置には略字の半分の位置を中心とした四角の小窓にカレンダー。あとはロゴ。無駄な飾りは一切ありません。極めてシンプル。
間違いなく時を刻み、時を確実に教えてくれる文字盤です。
真っ暗闇の中をのぞいて、どんな状況でもこれほど見やすい文字盤はめずらしいのではないかと思います。

見た目の品の良さ、各要素の配置比率からくる美しさ、定評のあるケースの磨き、存在感、
どれをとってもセイコーの5万円時計、ほんとにあなどれないと思うのです。

動画も見てね!

このタイプ(秒針の先が赤い)にはDバックル付きの黒の型押しカーフが標準です。他のタイプ(秒針全て白)のステンレスブレスは単体では売っていないようなので、メタルブレスでピッタリの替えを手に入れることは難しいようです。
Dバックルはベルトを傷めにくいしカッコイイのですが、どうしても全体が長目になります。この時計のものも長すぎて僕では穴を追加で開けなければいけません。で、使っていません。
僕は気分でバンドを替えたいので、NATOタイプのストラップや、茶色のコードバンで楽しんでいます。
特に茶色のコードバンはON/OFF問わず気に入っています。

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ただ、自分の事だけをいえば、もう一回り小さければ・・という感想です。希望は40mm。せめて41mm。
そうなれば、まさに自分にとってのオールマイティになるのになぁ・・・・

安いクロノグラフ改造編(under ¥10k)

セイコーSDN363 老眼でもハッキリ見えるぞ!

クロノグラフというものを持ったことがない。そもそも高いし、普段ストップウォッチを使うこともない、それに盤面がゴチャゴチャしているのは嫌いだったから、興味がなかった。
でも、食わず嫌いはいけないので、一度多針の時計も試してみたくなって、電池式のクォーツでいいからとにかく一番安いものでとネットで検索。
たどり着いたのがこのセイコー逆輸入SDN363。アマゾンで買った人の評価もよかったし、とりあえず試しに購入。値段は8,160円。一度飲み会への参加を諦める程度で。一年以上前のことです。
さて、開けてみると・・。第一印象は、とにかくキラキラ光っている。正直高級感のない光り方。ラグの上面のみヘアライン処理されているものの他は全体にピッカピカ。廻りを反射するのでタキメーターの文字はほとんど見えません。
それに、文字盤まわりの分を刻んだ白いスペーサーがいかにもプラスチック然としてチープ感を醸します。
文字盤は少しサンバーストに処理されたオフホワイトに、銀色の台に蓄光の白塗料を載せた略字、細い針も縁がクロムメッキで中空に白の蓄光塗料。ハッキリ言って、よほど光線の角度が良くない限り時刻は読めません。老眼の僕にはなおさらです。
附属のブレスも軽くていいのですが、巻き板の側面処理もなく、シャラシャラいかにも軽い音をたてます。
「ぅわ〜、失敗やぁ。」というのが第一印象。

でも、よくよく見ると、タキメーターの文字はプリントでなくちゃんと刻印されているし、ケースの形状や大きさ、各部の比率なんかもよく計算されていて、安くてもさすがセイコーと思わせるものはあります。
搭載されているムーブメント 7T92 は1/20秒(0.05秒)計測でき、12時位置の短針は一秒に一回転クルクル回ります。6時位置の短針は2針、時・分を計測し12時間まで計れるようです。ちなみに9時位置は通常の秒針。普通の時計の秒針に当たる長針はストップウォッチですから当然計測時以外は動きません。
計測をリセットすると各計測針はぐるっと回って元の位置に収まります。機械式のクロノの様にカチンと一瞬で戻るものではないのですが、これはこれで見ていて楽しいものです。
CASED IN CHAINA、ご多分にもれず、秒を計る長針はきっちり12時を指さず、0.5秒ほどずれていましたが、リューズを2段階引き、スタートボタンの長押しとリセットボタンで調整できました。
良く出来たムーブメントだと思います。
素材は良いのです。でも、安い価格設定で豪華に見せようとするから返ってチープ感が出てしまうのかな・・と。

そこで、「安い買い物やし、つぶれても後悔はないか・・」と自分に言い聞かせ、ネットの皆さんの書き込みを参考に改良?することにしました。本当は機械ものが好きで、小さい頃から分解癖があるのです。
でも、さすがに全分解はもったいないし知識もないので、ケースの処理を第一段階で。

before_after2

これが第一段階。(一年前)
写真左端のものです。
ケース側面と、ベゼルをつや消しにしました。これだけで安っぽいピカピカが鈍い光になって上品さとビンテージ感が出ました。
●処理方法は・・・・・
そのまま残したいラグのエッジや風防を丁寧にマスキングテープでマスク。トーンナイフで丁寧に。
「3M スコッチブライト 工業用パッド さび取り用」を一方向にこすっていきます。
これだけでもいいのですが、ヘアラインがきつすぎると感じたら「KOYO ステンレスみがきクロス」で適度にこすってやります。これでマスクをはがせば、つや消し終了。

これでほぼ満足していたのですが、やはりダイヤルの視認性は如何ともしがたく・・

このあと、第二段階(3ヵ月前)
時刻をほとんど読めないダイヤルを改良しようと、一大決心でケースを開け、中身を取り出すことに。
ここで、さんざんな目に。裏蓋をはずす道具などは買ったのですが、分解したパーツを固定する作業台なんかは買わなかったので、大きめのペットボトルの蓋なんかを利用してなんとか作業開始。
ネットで教えてもらったとおり、ねじ込みの裏蓋をはずし、オシドリなるものを押しながらリューズを引き抜き、(オシドリなんて素人にはわかりませんが、セイコーのこの機械はちゃんと「↓push」って書いてありました。
時・分・秒計測針をはずし、火であぶって色を変色させようとしたらこれが失敗。色はまだら、蓄光塗料は当然はげ落ち。しかもああでもないこうでもないとやってるうちに、弱い針はことごとく曲り、なんとか真っ直ぐに見えるように修正するのがやっと。
つぎに白蓄光塗料の略字部分が見えづらいので、コーナンで買った蛍光塗料を塗ることに。蓄光をあきらめて蛍光塗料をぬることにしたのですが、これも失敗。黄緑だったのですが色がきつすぎて、安物のおもちゃみたい。でも後戻りはできないので、虫眼鏡とピンセット、精密ドライバーを駆使して針をもどし、ケースに戻してリューズを押し込み裏蓋ももどした。
さて、できばえは惨憺たるもので・・。かわいそうにこの時計をクズにしてしまった・・・。残念じゃ。孫にでもやろか・・・。
この時の写真はありません。

最後に、第三段階(半月前)
ちょっとヒマな時間ができたので、しまい込んでいたクズを取り出し、再生に挑戦することに。(生き返らすゾ!)
分解は前回やっているので手順も段取りも慣れたもの、順調にケースから中身を取り出し、今回はすべての針を取り、前回いびつにしてしまった形を慎重に整え(それでもいがんでいますが)黒を塗り、前回塗った略字の蛍光塗料をはがし(この時、文字盤に少なからずキズをつけてしまった)なんとここはマジックで黒に塗り(筆やピンを使う勇気がなかった)、計測秒針の先と12・3・6・9時位置の小さなマーカーに差し色で赤塗料を塗り、文字盤を綿棒できれいにして。最後にあの小さな針を軸に戻す悪戦苦闘の数十分間を過ごし、やっと、自分なりに完成。
これが写真の右3点。

どお?
まだ少し針がゆがんでいたり、略字の黒のフィニッシュが悪かったり、これは未熟さ故。でも、じっくり見ないと分からない程度(と自分に納得させて)。

腕にすると、自分でいうのもなんやけど、これがなかなかええのですよ。実に見やすいし。僕の裸眼でも時刻が読めます。
こんなフェイス、他にはなかなかないし。蓄光がないので暗いところで光らないのが残念ですが。

comment02

ただただ素人細工。使ううちに針が外れないことを祈りながら、針が外れるまでしばらく使おっ!

これほどのオーバースペックはない!(Under ¥50k)

セイコー SARB017 アルピニストモデル

山男にも、街男にも、女性にだって・・

「腕時計のグリーンって、どうよ?」って疑問に思う人もあるのでは?
グリーンが好きで、持ちのもや服装にグリーン系が多い人はともかく、そうでない人にとっては腕時計のグリーンは結構敬遠することが多いのではないかと思います。
でも、この時計は一見の価値があると思いますよ。よーく眺めていると、この時計にはグリーン以外に選択肢はないと思えてくるのです。意図的には山をイメージした緑なのかもしれません。実際、季節によって山が色を変えるように、このダイヤルは、サンバーストに処理された表面のおかげで、光線や角度によって様々な色合いと表情を見せてくれます。新緑の緑から真夏の濃い青みがかった緑、そして少し色を落とす初秋の緑、全て持ち合わせているように見えます。
少し厚めのリューズガードを備えた磨きぬけれたケースと、これも少し厚めのベゼルにグリーンのファイス、金色のクラシカルなインデックスと太いベンツ針。さりげなく太陽で方位を計るインナーベゼルの簡易コンパスとその調整をする4時位置のリューズも良いアクセントになって、まさにアルピニストっていう感じです。(←山登りには素人の僕の印象です)
このように山を意識しているのは明かですが、この緑と金と夜光の白、そして磨きぬかれた重厚で表情豊かなステンレスのケースのすばらしいバランスが、オン・オフを問わずどんなシーンでも使用できる多様性をもたらしています。
なにより、品を感じさせ、金の差し色は厭味ではなく華やかさを見せます。
とにかく品質の面から考えれば、定価50,000円(+税)は大バーゲンだと思います。

機能面でも、特筆すべきは裏蓋をスケルトンにせず、リューズをねじ込み式にし20気圧防水を実現していることです。防水機能には定評のあるセイコーのことですから、200m防水を謳うダイバーウォッチと同様の使い方だって可能だという事です。タフなことに間違いはありません。
爪を隠した鷹?優雅にタキシードを着たマッチョ?、みたいな感じかな。

動画も見てね!

ムーブメントは自動巻に手巻きとハッキング機能を備えた定評の6R15、幅は39.5mm(リューズガード含まず)43.4mm(リューズ含む)、ラグも端から端の全長は46.4mm、厚さは12mm、ちょうどいいサイズに十分な重厚感のある大きさです。

標準のベルトは焦げ茶、型押しのカーフですが、実は大変堅くて腕に馴染むのに時間がかかります。
少し高いけど、専用の純正ステンレスブレスが別売り(実売税込み15,000円位)がお勧めです。

ベルトの色は基本的には茶系のベルトが合うようですが、お勧めは薄いカーキ色のベルトと、赤茶の革ベルトです。薄いカーキとステンレスベルトは普段使いに、赤茶はこの時計をより華やかに見せます。秋から冬には本当によく合います。紅葉狩りには最適かな。
女性にも違和感なく馴染みます。紺系や緑系のNATOタイプストラップは、特に黒系の装いに差し色としてよく映えます。

和製エクスプローラって評判の時計、楽しめる時計です。使えば使うほど愛着を感じる時計だと思います。