セイコー5 SNKL15、風防交換でさらにランクアップ!

第三章 D.I.Y セイコー5に高級時計定番のサファイヤクリスタルを投入!

楽しみ方 =第三章= は、風防交換。

この時計の良さ・個性を保ったままランクアップするのはここが最終段階かな?
標準のミネラルクリスタル(ハードレックス)の風防を、腕時計高級品には欠かせないサファイヤクリスタルの風防に交換してみます。
(交換方法は過去のブログにありますので参考にして下さい。)

IMGP4913サファイヤクリスタルは”CRYSTALTIMEShttps://crystaltimes.net/ から買った
品番:CT063LD $34.95
低めのダブルドーム、ARコーティング、グリーン着色のサファイヤクリスタルです。
直径:30mm、
厚さ:1.8mm〜0.8mmのドーム状、
エッジ 1mm。

 

交換前と、交換後の比較

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同じような角度で撮っています。上が交換前、下が交換後。
フラットな交換前と、ドーム状の交換後では光の反射が違うのがわかります。全体に反射する交換前に対して交換後の反射光は収束しています。また、此の角度では特によく分かりますが交換後の方が透明感がキリッとメリハリのあるものになっていますね。

普通に見るとそんなに変わらない?

この角度ではどうかな?

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正直、交換前と違いは分かりません。
クリスタルを替えたからと言って、時計自体がひっくり返るほど変貌するわけではないので、こんなものかな?
でも、人間が感じる「雰囲気」っていうのは不思議なものです。
目はそのままの実像を細部まで多くの情報としてとらえますが、人間の脳は、得た多くの情報にふるいをかけて再解釈して「見た目」として理解します。ふるい落とされた情報は「見た目」には反映されていません。
では、ふるい落とされた情報は? 決して消えるものではなく潜在的に「見た目」を補足して「雰囲気」として感じさせるものだと思います。

例えば、素材が悪く雑な造りのものにいくらキレイに見せる装飾をしても、評価としての雰囲気はマイナスに感じるし、
なんの飾りもなくても素材が良くフィニッシュの効いた造りのものなら、評価としての雰囲気はプラス方向を向きます。
低級品と高級品の違いもそんなところにあると思います。

セイコー5はちょうどこの中間(よりチョット下?)にあると思っています。
上へ行こうか下へ行こうか・・たよりなく漂っている状態。そこにバンドでも風防でも、少しでも素材が良く細部までフィニッシュの効いた良い造りのものに替えてやれば、たとえ「見た目」に変わりはなくても、感じる雰囲気は上へ向くしかないですよね。
風防の交換で雰囲気は明らかに向上します。

買ったそのままの状態で使うのも良し・・・ですが、手入れを怠るとすぐに下に行ってしまうのかもしれないので注意が必要です。
下の写真

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SNKL15のベゼルです。ハイライト部分は普段の豊かな光量の中では右の様に見えます。問題ありませんね。
でも、光を変えて詳しく見ると左のようにも見えます。ムラや粗さが少なからず確認出来ます。鏡面にキレがありません。これがSNKL15のケースの実態です。さほど丁寧に磨き上げられていないということです。
「見た目」の状態では、こんな些細なムラの情報はふるいにかけられます。しかし潜在意識下の情報としては持っているので繊細な人はマイナスの「雰囲気」として感じてしまうでしょう。SEIKO-5が決して「高級品と匹敵する」にはならない由縁かもしれません。
ただ、SNKL15の場合、キレイに手入れさえしてやれば、このようなマイナスの情報が「雰囲気」の中に顕在化することは無いくらいのレベルで作り込まれていると感じます。普段手入れさえしてやれば問題はないことです。

“理屈っぽいのう!何ゆうてるかわからへん。要は何が言いたいんや?”
見た目にさほど大きな違いはないけど、ワンランク上の雰囲気は身に纏ったということ。オーラみたいなもんかな? ビデオで確認してね!

細かいことはさておき、結果は上々

さて、上へ行こうか下へ行こうかたよりなく迷っているSNKL15に、背中を押すように高級なサファイヤクリスタルの風防と、上質な革バンドが加わりました。
サファイヤクリスタルのキレのある透明感と、ほのかなグリーン、また反射光を和らげ側面からでもクリアに視認性を高めるダブルドームの形状を持つ風防は、SNKL15の雰囲気を格段にプラス方向に引き上げていると感じます。上々です。

側面からの視認性

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直接の反射光が無い限りキレキレのメリハリの効いた透明感です。

ドームの穏やかな表情

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高さ1mmのドームですが、わずかな曲面が和らいだ雰囲気を醸します。

表情を華やげるほのかなグリーン

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白色のLEDの照明はほんのりグリーンに反射します。

機械式腕時計としては極めて安い7,000円強で買った時計ですが、バンド(約6,000円)、風防(約4,000円)の費用を合わせると、結局17,000円くらいの価値になります。
結果的に僕が今感じている雰囲気的な価値で言えば、30,000円クラスあるいはそれ以上。
100,000円以上の時計と比べても、実際に並べてよく見なければ、雰囲気的には変わるものはありませんし、僕としては丁度いいサイズ感で好ましく思えます。

2段階のランクアップで・・

買ったまま手入れしながらキレイに使う ➡ バンドを替えてランクアップ ➡ 風防まで替えてさらにランクアップ。
ランクアップと書いていますが、実際、段階毎にランクアップを実感できます。
三年くらいかけて、ゆっくりこのステップを踏めば、堪能できるやろうね!
本来の腕時計の楽しみ方とはちょっと違うかもしれないけど、セイコー5だからこそできる、満足感を段階的に与えてくれる腕時計のもう一つの楽しみ方ではあると思います。

セイコー5 SNKL15、バンドを替えて楽しもう!

第二章 D.I.Y セイコー5は革バンドでカッコよく!

楽しみ方 =第二章= は、チープだと言われるメタルバンドを革バンドに替えます。

セイコー5スポーツ以外のセイコー5は種類を問わず標準のメタルバンドやキャンバスストラップを少し上質な革バンドに替えるだけで圧倒的にカッコ良くなります。
今回は4〜6千円クラスの牛革、型押しのバンド、黒・焦げ茶・茶色を試してみようと思います。

革バンドに交換!

交換方法は、下のビデオの後半にあります。板バネ式のメタルバンドの弓カンは結構外しにくいものもあるのでビデオを参考にして下さい。コツは、細めの鋭いバネ棒はずし工具を持つことと、バネ棒の片側を押し込んだら、弓カンを時計の表方向から裏方向にずらして外すことです。方向を間違えると多分はずれません。慣れれば意外と簡単です。

とりあえず、三本の結果は? こんな感じ。

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オイルタンの黒バンド。オールマイティですね。
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アリゲータ型押しの焦げ茶のバンド。ドレスウォッチの定番やね。
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白スティッチの効いたシャークスキン型押し。色はtan。スポーティー。

革バンドも、内側にクッションを挟んで表と裏を縁で縫い合わせたドレッシーなタイプから、縁を断ち切ったような加工や、縫い目の糸色を変えてスティッチを強調したスポーティーなもの、
また、牛革に鰐やシャーク、トカゲ、蛇などの革に模したエンボスを施したものなど多種類あります。
牛革以外の本物の革は希少なので高価になりますが、牛革のエンボスは見栄えも良く比較的安価なので、2・3本持てば一つの時計でいろいろなシチュエーションを楽しむことができます。

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先回、メタルバンドの調整をして、そのままでも充分使えるドレスウォッチだと評価していたSNKL15。
今回は革バンドに交換、これで一気にワンランク上の上品で上質なドレスウォッチに変身したと僕は思っています。
セイコー5を買ったなら、革の替えバンドを最低でも2本持てばセイコー5はその本来のカッコ良さ、本領を存分に発揮してくれるとあらためて実感しています。

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次は、少しハードルは高くなりますが、風防をサファイヤクリスタルに変更します。
標準のミネラルクリスタル(ハードレックス)でも充分なのですが、浅い角度でのボーっとした反射などが、メリハリの効いたスカッとクリアな見栄えになるはずです。
ただのセイコーファイブかぁ・・」とは言わせないレベルにできるかな?

今回のバンドは
HADLEY ROMA / MS-784 Black 18mm
オイルタンレザーの非常に腕に馴染みやすいお薦めの革バンド。
HADLEY ROMA / MS-836 DarkBrown 18mm
ドレスウォッチの定番。アリゲータ型押し・セミグロスのやや光沢ある上品な造りの革バンド。
HADLEY ROMA / MS-906 Tan 18mm
シャークスキン型押し、白スティッチの効いたオシャレな革バンド
どれも、以下で購入できます。ぜひ覗いてみてください。

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それにしても、大谷君。すごいね。完全無欠、非の打ち所がないとはこういうことか?
僕は、子供の頃、月間の漫画雑誌に連載の野球漫画の発売日が待ち遠しいあのワクワクと期待感に溢れた気持ちで、ネットのニュースと夜のスポーツニュースを楽しみにしています。
いや、今、唯一の楽しみかもしれんね。最近ろくなニュースないもんね。国内も、国際も。
夜のニュースなんか、昼のワイドショーと変わらんくらい、事実よりもなんかようわからん憶測と疑惑と推測コメントばっかり。うんざりやね。殺人や傷害事件から政治、国際ニュースまで、なんか本質忘れたようなズレた違和感があるのは僕だけやろうか?
ほんま、阪神も弱いし。藤波!どおしてんねん?
ま、その中で、大谷君。僕は君に感謝しています。

セイコー5を楽しもう!Enjoy! SEIKO-5 SNKL15K1 コスパ最良のドレスウォッチ

第一章 D.I.Y バンドの長さを調節

楽しみ方 =第一章= はとりあえず、バンドの長さの調整です。
腕に合った長さにするのは当たり前の第一歩ですからね。
バンド調整が分からなくて、通販で安く買えると分かっていてもためらう人が多いのでは?
ビデオでは “SNKL15” の概要と、板バネ式金属バンドの調整方法を紹介しています。
参考にして下さい。

バンドの長さを調整して腕に合わせ使えるようになりました。

さて、”SNKL15”を詳しく見ていきましよう。

サイズは以下の通りです。

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幅38mm、全長45mm、厚さ10.5mm。実にちょうどいい大きさ。周囲170mmの僕の腕にはぴったりのサイズです。

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数あるセイコーファイブの中で上品さに於いては最良ではないかと思う“SNKL15K1”。しかも安い!為替レートの影響もありますが現在で 7,000円強。21石、21600振動のインハウスムーブメント7S26は一秒間を6ビートでなめらかに刻みます。機械式でこの値段は大バーゲンです。

SNKL15 見た目の印象は?

● 文字盤はシルバーのサンバースト、略字部分の外周には縦ストライプのギョーシェが施されています。
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シルバーはほんの少し青みがかったシルバーで、悪く言えばブリキをつや消しに磨いたような感じです。サンバーストに処理されていますが荒いのかムラがあります。色と処理が少し安っぽく見えます。でも、この値段を考えると上出来でしょう。
実際、凝視しなければ10万・20万、いやそれ以上の高級品と比べてもその差を言い当てることができる人はよほどの時計好きに限られると思います。
凝視すれば差は歴然ですが、むしろこのシルバーの色合いを好む人も多くいると思うので無視できる安っぽさかな?とも思います。要するに、とてもよくできているということです。
● その文字盤にシルバーの棒状の略字が貼り付けられています。この略字もフラットな棒ではなく屋根状にカットされていて、周囲の光を上手く反射してくれるので、同じシルバーの文字盤上にあっても良い視認性を確保しています。略字の外周には小さな蓄光のマーカーが付きます。これらも値段から考えると大サービスの設定だと思います。
● はシルバーのドルフィン針。時針・分針には中央に蓄光が施されています。秒針はシルバーの蓄光無し。惜しいのは、違和感を感じるほどではないしにろ3針とも少し短いかな?と感じる点です。あと1mm弱でいいから長ければ完璧だと思います。
● 容姿的に他の時計と明らかに違う点は、クラウン(リューズ)です。一度日付・時刻を合わせてやれば後はリューズなんかいらんやろ!とばかりに小さなリューズがケースに半ば埋め込まれています。
ビッグクラウンがもてはやされているような時代にこのスモールクラウンですが、僕は上品で好ましく思います。
 風防はミネラル・ハードレックス。サファイヤに比べると高級感や硬度で劣るものの、問題はありません。

時計としては?

 ムーブメントは海外セイコーの定番、7S26型です。
三針・デイ/デイトカレンダー付きのベーシックなレイアウト。
秒針停止・手巻きの機能はありません。ゼンマイを巻くには時計をほぼ水平方向に振ってやる必要があります。10回以上振ってやれば後は腕に着けているだけで効率よくゼンマイを巻き上げてくれます。現在、使用しての日差は +15〜+20秒くらい、正確に動いています(公称日差±40秒)。パワーリザーブは約43時間とのこと。
タフさでも定評のあるアジアスタンダードのムーブメントですから機械的には問題ありません。
 ケース裏はスケルトンで、このムーブメントの動きが見えます。セイコーでも底辺の安価で大量生産のムーブメントですからなんの装飾もないものですが、生きているようにビートを刻む小さな機械の動きには愛着がわきます。
 防水は日常生活防水。3気圧。雨の日も、洗面所でも、クルマの洗車でも気を遣うことはありません。(水泳はあかんかな?)要は水しぶき程度。
腕時計として機能的には充分でしょう。

僕が最良と思う点

ケースの形状です。サイズを表示した側面の写真を見れば分かりますが、ラグの先端がほぼケースの底面まで落とし込まれた、実に腕にフィットする形状を持っています。バンドの底面と腕時計の底面が段差無く腕に接するようになっています。
セイコーの時計にはこういう設計が多く、安い時計でも気遣いある設計になっているのは素晴らしいと思っています。
また、ケースの磨き分けも絶妙だと感じます。ラグ上面とサイド下部はヘアラインのつや消し、それに挟まれたエッジ部分とベゼルは鏡面のグロス。有機的な曲面がとてもいい感じです。
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惜しむらくはケースに歪みが多いこと。角の処理にシャープさがなく、若干メリハリを欠くことになっているところ。よく見ないと分からないことですがね。でも、こんな些細なフィニッシュの差が本当の高級感に繋がるということは否めません。
ま、値段を考えると贅沢は言えません。充分です。いや、それ以上かな。

最悪と言われるブレスは?

さて、バンドです。
安いセイコー5の定番。巻き板の板バネ式ブレスレットです。
いつものことですが、安っぽいシャラシャラ音がします。以前からブログで書いていますが、僕はこれが嫌いでした。
過去形やネ。そう、過去形です。
どんな論評を見ても、サイコー5の弱点の様な書き方をされています。チープな板バネで、クラスプも薄くチャッチイ。実際その通りなのかもしれないけど、例えば、外品の3〜5,000円位の金属バンドを買うと、もっと酷いものがたくさんあります。セイコー5に付く金属バンドはそれなりによく出来ていると最近感じます。表面処理や細部のフィニッシュも「これはアカンやろう!」と思うところはないし、腕に着けている限り見た目も無垢ステンレスのバンドと大きく変わるものでもありません。
なにより無垢バンドと比較して、軽く、柔軟なところは、大きく評価していいのではないかと・・最近は思っています。
板バネ式は構造上左右方向に柔軟性があります。これが金属特有の拘束感を和らげているように思うし、重く窮屈な無垢より優れた点ではないのかなと思うのです。
確かに耐久性に関しては劣ると思うし、隙間が多いのでメンテしないと汗や脂が貯まりやすいだろうとかは思いますが、丁寧にキレイに扱ってやればいいだけのことなので。

最後に・・・

とてもいい時計だと思います。一万円以下で、信頼できる機械式で、まとまったキレイなフォルムで。
機械式が欲しいと思っている人、ドレスウォッチを一本は欲しいと思っている人、腕時計コレクションしてみたいと思う人、それに、今から社会に出る人、皆に手にとって見てみる価値のある時計だと思います。
細かいところ一つ一つを取って見ると確かにチープさはあります。でも全体的にはいわゆる「安物感」はありません。
実に普通に感じるのです。普通に見えるというのは本当に大切なことだと思うのです。

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さて、これからの楽しみは・・・

第二章として、革バンドで雰囲気を変えてみる。
ステンレスブレスも革バンドもそれぞれ良い特徴を持っていて、好み次第だと思いますが、革バンドは派手さはないものの時計を明らかに上品にします。また、板バネ式のブレスに疑問を感じる人には革バンドの装着は必須かもしれません。
(チープさを消して?)雰囲気の違うカッコよさを目指してみようと考えています。

で、第三章として、風防を変えようと考えています。
現状のフラットなミネラルクリスタルから、ダブルドームのサファイヤクリスタルに。これで時計自体の雰囲気が一気に上質感を増すと期待しています。

気楽に時計をいじってみようと考えられるのも、7,000円チョットの値段だからこそできること、ではあります。
でも、セイコー5には多くのモディファイ用(修理用ではない)パーツが流通しています。そもそもいくら安くても、素材が良くなければモディファイ用のパーツは流通しないでしょう。よい素材だから、もっと良いように変えてみよう!と思う人が多いわけです。
磨けばより光る素材だと言うことです。

買ってそのまま楽しむのも良し。
気楽に買える値段や、5シリーズの実に豊富な種類からコレクションを楽しむのも良し。
もっとかっこよくしてやろうとモディファイするものも良し。
とにかく楽しめる時計です。

自分好みの時計、作ってみよう。-その3・その後

作ってみた自分好みの時計の後日談です。

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突然止まってしもた!

3月の初旬に完成した時計ですが、順調に動いて2週間ほど経った時、突然止まってしまいました。
原因はわかりません。なんの前触れもなく突然の停止です。
たぶん、ムーブメントをケースにセットする時に、取り付け固定用にフィットするクランプがなく、暫定的にテープや廃品のプラスチックで無理やりケースに収めてしまったことが、どこかに無理をきたすことになったのかな?
寄せ集めのパーツを組み立てて出来上がった時計がうれしくて、暫定的にと言っているのに常時腕に着けて結構乱暴に扱っていたのがいけなかったのかもしれないと反省。
動かないムーブメントを素人なりに分解してみると、3番歯車4番歯車がぐらついていて、特に4番歯車は「ほぞ」が欠けているようで・・。
しかたなく新しい MIYOTA 8205 を買う羽目に。

買い換えMov. これ、ほんまにミヨタかぁ?

壊れたムーブメントは、eBay : ajia544という販売元から “MIYOTA 8205 Movement automatic watch Mechanical miyota 3o’clock” という商品名ででている ¥3,735で買った物。
今回は同じく eBayですが jindia という販売元から、”MIYOTA 8205 Mechanical Automatic Watch Movement “ という商品名ででているもの、値段は ¥1,848 。半額です

半額だけに、文字盤干支足を固定するビスや、新しいケースに取り付ける際の巻き芯などは付いていません。
また、同じ “MIYOTA 8205” となっていますが、ローター部分にはメーカーや型式などの刻印もなく、他のパーツにもなんの刻印もありませんし、明らかに部品の形状やレイアウトが以前のものと異なります。大きさと取り付け用のネジ穴の位置などは同じですが、まったく違うムーブメントです。(形状の違いは後述の写真を見てね)

大丈夫やろか?・・と、文字盤と針を恐る恐る取り付けてみると、なんと、リューズ2段引きで秒針停止しますし、リューズを回せば手巻きが可能です。また、カレンダーの合わせ方も違うようでリューズ1段引きでリューズを回し続けるのでなく、日付が変わるところまで回し、変わったら少し戻し、また少し回すと次に変わります。
本来のMIYOTA 8205とは全く違うようです。

なんか、違うなぁ〜・・と思いながら、ま、ハッキングも効くし、手巻きも出来るし、動けばいいか・・!

腕時計用クランプ届きました!

今回はきちんと、クランプでケーシングします。

やっぱりデリケートな精密機械のことなので、取り付けはきちんと行わねば、といことで、ケーシング用のクランプとスクリューのセットを買いました。
eBay “bestshop996” から “Watch Movement Repair Adapter Securing Screw&Washer for ETA 2824 2836 284”。MIYOTA用でなくETA用ですが、いろんなサイズが入っているので、なんとかなるやろうと買ったものです。値段は ¥981。

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取り付けの詳細は省略しますが、
まず、
文字盤を固定したムーブメントに金属のクッションを嵌め、ムーブメントに穿たれたケーシング用のネジ穴を利用してクランプでクッションを押さえつけ固定します(赤矢印)。クッションは文字盤の縁とクランプで挟まれ固定されます。
次に、
ケースに挿入。クッションに穿たれたケーシング用ネジ穴位置で、ケース内側(裏蓋のスクリュー溝のちょっと下)に刻まれた溝にクランプの端を差し込んで、ねじ止めすればケースに固定されます(黄矢印)。

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実にしっかり固定できました。
この安もんのムーブメントがいったい何者か不明なのが少し気がかりではありますが、なかなかうまく収めることができたと、結構満足な出来ではあります。
こんな感じ。右は以前の壊れたムーブメント。ね、明らかに違うものだとわかります。

クランプでのケーシングて結構ハードル高いよな・・

因みにムーブメントのケーシングですが・・

SEIKO-5 など、低価格帯の製品はプラスチックのクッションを介してケースに収められています。

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SEIKO-5 の 7S36 ムーブメント周囲の黒部分(黄斜線)がプラスチックのクッション

同じセイコーでも、メカニカルラインになるとクランプで固定されています。

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SEIKO SARB035 の 6R15 黄線部分がケース固定用のクランプ

クランプでネジ止めして固定するのはしっかりしていいのですが、素人が「ちょっと風防や針を変えてみよう」とかモディファイしたい場合にはハードルが少し高く感じます。ホントに小さなネジで止めるので取り扱いには注意が必要です。(今回も、ピンセットで少し強く掴んだネジをはじき飛ばしてしもた。2本も。小さなものやから、飛んでいってしもたら見つけるのは至難の業であります。ムーブメントの中に入り込んでしもたりしたらもう、アカンもんね
その点、プラスチックのクッションなら精密工具も過度の集中力もほとんどいらないし気楽に遊べます。
そう考えると、SEIKO-5 を筆頭に1〜2万円クラスの時計は、
買ったままで楽しむ→ベルトを変えて楽しむ→モディファイして楽しむ、
と3段階の楽しみ方をハードル低く提供してくれるので「自分でいじって楽しめる」貴重な存在だと改めて感じます。

さて、正体不明のムーブメント、今ハマっている歩度調整を行いました。

グラフはありませんが、調整前は rate= +25sec/day beat error= 3msでした。
いつものように根気よく調整した結果、このグラフ。いい感じでしょ。

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後はまた、数日着用してみて経過を観察かな?