ギザギザベゼルのセイコー5風、作ってみたよ!

去年11月から今年1月にかけて、それでなくても忙しい年末年始やのに、胃腸炎・インフルエンザ・大腸ポリープと、立て続けにあって、やっと体調が戻ったと思ったら、コロナ騒ぎですわ。
それにしてもエライコッチャやね。コロナウィルス。ここ東大阪の東の端、生駒山の麓でもスーパーやドラッグのマスク売り場は空っぽです。
今日たまたま近所のコンビニに5袋売れ残っていて、2袋買いました。このごろあまり外出しないし、ま、充分でしょ。僕以上に必要な人もおるやろしね。
中国発ということで元々かの国が発信する情報には眉につばつけなあかんところやからなおさら何を信じていいんかわからんね。
新聞やテレビのニュース見てると国内ではまだそれほど心配せんでもいいようにゆうてるけど、ネットの情報では「こらエライコッチャで!」と大騒ぎせなあかんような身につまされる情報満載で、いままでは圧倒的に新聞やテレビのニュースを信じてたけど、SNSに出る中国本土からの情報なんか見ると信憑性を否定することもできないし、どっちを信じていいのかわからんこの頃です。
日本はまだ地獄の一丁目につま先入れた位なのかな?と思うけど、中国特に武漢近辺は三丁目か五丁目くらいにおるみたいやもんね。
とりあえず、観光客の多い大阪の繁華街には出ない。人混みではマスクする。手洗いは怠らない。などなど、自分に出来ることはやって、国の内外を問わず罹患した人には一日も早い回復と、一刻もはやく感染が終息に向かうことを祈るのみです。

正月休みに何本かアップしようと思っていた時計ネタも、そのような事情で今になってしまいました。
今回は、

ギザギザベゼルのセイコー5風、作ってみたよ。

です。先回のスモールウォッチの続きで。これも36mm幅の小ぶりな時計です。

ロレックスみたいなギザギザベゼルのドレスウオッチ、スイスのメーカーをはじめピンからキリまでいろんなメーカーが作ってる(作ってた)けど、僕の気持ちは複雑で、このタイプの時計を持つならロレックスデイジャスト!って思うけど、腕時計に100万以上も使う贅沢は僕には許されていないし、そもそももったいないと思ってしまう僕の金銭感覚やロレックスのギザギザベゼルは成金みたいという変な先入観もあって、欲しいけど買わない、でも気になる、やっぱりギザギザベゼル1本は欲しい、ほんと、僕にとって複雑な感情の時計です。
オリエントのギザギザベゼルを買おかなと思った時期もあったけど、明らかにロレックスの”真似し”に見えるし、決断が付かなくて・・・。
そんな時、モディファイ用の7S26のパーツを探していた時に偶然 e-Bay で過去のセイコー5用のギザギザベゼルのケースのセットを発見。
たぶん純正のパーツではなく、コピーじゃないかと思うけど、ケース・裏蓋・ダイヤル・風防・針にジュビリーのブレスがついて、約6,000円送料無料。
そうやん!これに気に入ったパーツを組み合わせて、アッセンブルすればええやん。自分で好きに組み上げるんやから真似しでもないし、おもろそうやん。
ってことで、このケースのセットを購入。その後、チョコチョコいろいろ買い集めたのが以下の写真のパーツ。

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左に固まっているのがそのケースのセット。
右上がムーブメント NH36。24石・21,600bph・パワーリザーブ41時間・ハッキング・手巻きも出来るセイコーの自動巻き。これは安いけどコピーで無く本物みたい。ちゃんと精度測定もされてます。
右下左はお馴染みクリスタルタイムスの CT083 ダブルドームサファイヤクリスタルの風防。ARでグリーン着色。
右下右はSKXのモディファイ用の値段的にちょっと上等な文字盤(MM300スタイル・イエロー・サンバースト)。
写真にはありませんが、この他に、
セイコー5用の小さなクラウン(直径4mm)
以上、まとめると・・・

ケース:6,000円
ムーブメント:2,500円(〜5,000円、いろんな値段があります)
風防:4,000円
ダイヤル:4,000円
クラウン:1,400円
しめて合計17.900円

こんなにかかるとは思っていなかった結構な費用で、たまにネットに出るセイコー5やオリエントのモデル(だいたい2万円チョイかな?)に比べても費用効果は少ないようやね。
でも、ムーブメントは4R相当のNH36やし、おそらくコピー商品混じりではありますが、既存の商品よりワンランク上、と思えるかな?
それに組み上げる楽しさもあるし、世間の誰とも被らない時計になるし、ええんちゃいますか?

組み上げは嵌め込んでいくだけなので難しくないのですが、ケースに附属のクラウン・ステム(竜頭・巻き芯)は7S26用で、ムーブメントをNH36にしたのでステムだけ慎重に切り落とし長さを合わせてやらなければなりません。
ちなみにNH36は何もしなくても7S26用のケースにピッタリ収まります。

ほんで、
出来上がったのがこの状態。

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文字盤の300Mはウソやけど、なかなかいい感じ?(自画自賛が過ぎるかな?)

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さて、以上やけど、風防をケース附属のミネラルクリスタルをそのまま使うと、費用は4,000円減ります。
ムーブメントについては7S26にすると、これは高い(7〜8,000円位?)ので、7S26にすることで不要になるクラウン(上記1,400円)を差し引いてもNH36かNH35を選択するのが安上がりです。機能も増すしね。

このブレス使い物にならん!やん!

ここまでで、うれしがってはいけませんでした。
ブレスのサイズを自分の手首に合わそうとしたら、巻き板の工作が悪いのか仕上げの磨きのせいか、駒の継ぎ手を外すことが出来ません。
セイコー5純正のものでも時々あるのですが、このブレスはどの駒の継ぎ手もこじり出そうとしてもビクとも外せません。調整不可能です。
まぁ、そのまま使うつもりは無かったけど、結構きれいなジュビリーやったのでチョット残念です。
ラグ幅は20mm。替えバンドの選択は豊富です。NATOバンドやチョット上等な革バンドなんかで楽しんでいこうと思ってます。

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幅:36mm、全長41.2mm、厚さ11.7mm。小ぶりやけど、僕にはジャストサイズ。

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動画も観てね!

自分好みの時計、作ってみよう。-その3-

なんか、最近ニュースを見るのがいやになってきた。前向きで明るく希望を抱かせるようなニュース、無いね。国会審議が進まないほど森友の問題って大きな問題なのかな?相撲もそうやったけど、今回のレスリングのことも、わからんことばっかり、推測ばっかり、未確認ばっかり、本来これってニュースじゃないよね。報道も政治も疑惑と事実を比べたら当然事実の方に重きを置いて議論し対策し報告し実施するのが社会の中での役割やと思う。他に大事な現実・事実としての課題が一杯あるやろうにね。ホンマしんどい。疑惑が事実につながるならいいけど、もしただの根拠の薄い疑惑やったら、だれがこの間の時間的・経済的損失の責任を取るのやろうか?ホンマに嫌。っと、せめて自分の日常だけは明るく、オモロく、楽しく送りたいものやと、仕事と趣味に精を出したいと思います。元気に明るく精一杯生きることが、一介の市井の民としての役割やろうからね。

長くなったけど、ついでに無駄話をもうひとつ。四年前に聞いた話やけど、「桜の開花」時期のこと。もうそろそろでありますが。2月1日からの平均気温の和が「400℃」に達する日に桜が開花するっていう話です。この話を聞いて、2014年に2月1日からの大阪の最高気温と最低気温の中間値を足し算していって、3月24日に392℃。翌25日に408℃。自分の目視ではありますが25日に地元の桜並木で数輪の開花を確認して、「400℃、ホンマやんか・・」と驚いたことがありました。ま、どうでもいい話ですけど・・・。

先回速報の「自分好みの時計を作った」の詳細です。

ロレックス×オメガ×ジン×ジャパンmove?得体不明の腕時計!?

さて、時計の組立の詳細です。

繰り返しになりますが、使ったパーツは以下のとおり。
部品 PARTS
Movement
MIYOTA 8205
eBay : ajia544  ¥ 3,735
Jewels : 21pcs Vibration(/hour)21600 Accuracy(/day): -20~+40sec.
Running time : 42hours
Hands
Aviator Military Sinn Style Broad Arrow Hands
eBay : raffles-time  ¥ 2,346
Case
P707 Parnis Sapphire 40mm Watch Case
width : 40mm / length : 49mm / thickness : 13.8mm band width : 20mm
eBay : qifawatch ¥ 3,912
Dial
31mm black watch Dial fit Miyota
eBay : frank-77_0 ¥ 1,557

and (Movement Casing clamp and Screws) ¥ 934 + ¥424(shipping)

partlist

合計12,484円。セイコー5なら買えるくらいの出費です。ちなみにこれにバンドもいるから、ま、20,000円位の予算が必要です。部品の紹介にもありますが、ケースは「Parnis」という中国製。Parnisは今回と同じミヨタのムーブメントを使って、立派なステンレスのバンドを付けた完成品(ロレックスやオメガのそっくりさん)を定価15,000円位で売っているので、わざわざ組み立てる必要があるのかどうかは、、、実際僕にもわかりません。でも自由にパーツを選択できるし、作業自体も僕は好きなのでエエんやないかな?と思います。
作業中の動画を上げているので、そちらも参照して頂いて、ここでは段階毎の注意点や問題点を書いておきたいと思います。

それではステップ-1 文字盤の干支足を切る

文字盤はミヨタのムーヴメント以外にETAのものなどにも適合する汎用性を持っているので、4本の干支足があります。不必要な干支足を取り除くことが必要です。

干支足切り

ミヨタのムーブメントに必要なのは2カ所。あらかじめダウンロードした図面でハッキリわかりました。図面はとても参考になりました。

miyota_draw_move
miyota_draw

図面はシチズン・ミヨタもホームページからダウンロードできます。
http://miyotamovement.com/

ステップ-2 文字盤をムーブメントに取り付ける

干支足ネジ留め

届いたムーブメントのパッケージには、ムーブメント本体(仮のリューズ付)・プラスチックのクッション・天真・金属のリング・小さなビス2本の6点が入っています。天真はケースに附属するクラウンに付けて使用することや、プラスチックのクッションはケースの規格によって使用できるのやろうか?くらいの想像はつきますし、小さなビスの目的が文字盤の干支足留めであろうことは、以前ラドーをいじった時に干支足がビスで固定されていたので理解できましたが、金属のリングの目的が分かりません。文字盤をムーブメントに干支足を合わせて被せた時に、文字盤がカレンダーに干渉してしまうことがわかって、はじめてここに隙間を作るスペーサーの役目だと気づく始末。万事がそんな調子で、やってみないとわからないことばかり。ホントおもしろい経験です。

リング

とにかく、ムーブメントにリングを付けて、結果出来た穴に干支足を通して文字盤を装着。その後干支足をビスでムーブメントに固定します。

ステップ-3 針を取り付ける

針取り付け

カレンダーこれはいつも紹介している手順での取り付けですが、ムーブメントが今何時を示しているのかが分かりません。分針だけを軽く仮に取り付けて、リューズの時を進める回転方向を確認して、針を外し、見えない針をどんどん進めて、日付が変わるタイミングを探します。
日付が切りかわる瞬間が午前0時0分。この位置で時針・分針を取り付けます。秒針はどのタイミングでもOKですね。

ステップ-4 ムーブメントクッションを取り付ける

組み上げた時計の中身(文字盤・ムーブメント・針)をケースにきっちり収めるためのスペーサーがムーブメントクッション(以下クッション)です。これをキチンと装着しないとケース内で中身が踊ります。装着専用の特殊な留め金(ケーシングクランプ・以下クランプ)とケースおよびクッションに穿たれたねじ穴に合うネジで、クッションと中身を固定し、次ぎにクッションとケースを固定するようです。ところが、今回買ったケースにも、ムーブメントにもクランプとネジは附属しません。そこで、「クランプ・スクリュー」を検索し、それらしいものを買ったのですが、これが失敗。買ったものはどうやらETAムーブメント用のもののようで、ミヨタのムーブメントに刻まれた場所にクランプは大きすぎて入りません。また、ネジもサイズが合いません。クッションの固定には、クランプは使えますが、こちらもネジがサイズ違いで使えません。全くの失敗です。僕の知識不足ではあります。反省を踏まえ、再度ムーブメントやケースの販売を調べてみると、必要な数のクランプ・ネジをセットで販売している業者もあるようです。また、ミヨタ用を売っている業者もあります。(ミヨタのホームページの仕様書にはクランプとネジの型番が示されています)パーツの購入にはこういう附属品にも注意が必要だと痛感しています。

クッション

ま、落ちこんでも仕方ないので、なんとか中身をケースに押し込んでしまいたいと・・!今回、クッションは金属製ですが、プラスチックのクッションを使っている時計はたくさんあります。また、それらはクランプを必要とせず、プラスチックの弾力で各パーツを固定しています。そこで、金属のクッションにセロテープを貼って、その弾力でほぼ固定することはできないかな?ということで試してみると・・・、ムーブメントとクッションの隙間にはテープ1重。クッションとケースの間は3重で、全て結構キッチリはめ込むことができて、水平方向にがたつくことは防げると判明。
適当なクランプとネジを見つけるまでの暫定処置ではありますが、僕の頼りないネジ締め技術よりはこの方がいいかもとも思っています。

クッション02

しかし、よく考えると、水平方向の隙間は埋まったけど、垂直方向には無防備です。このままではケースの中で中身がガタガタ踊ることは必定です。ケース裏蓋のねじ込みの縁から、ケースに収めてクッション表面までの距離はおよそ1mm。つまりガタつく隙間は約1mm。(ケース縁からクッション表面までの距離約2.4mm – ケース裏蓋のネジの高さ約1.4mm = 隙間約1mm)そこで、詰め物を・・・、クッションの形状(外形32mm、内径27mmほど、厚さ1mm)に合ったものは・・・と身の周りを探していると、ありました。薬の空き瓶の蓋の内径がちょうど32mm、その内側のクッションを切り取ればちょうどいいかも・・・。(ホントはホームセンターへ行って、ガスケットの類いを探そうかと思ったのですが、邪魔くさがりの悪い性格で・・)サークルカッターで切り取ると厚さもちょうど1mm、仕上がりは不細工ですが目的は果たせそう。

詰め物

早速ケースに埋め込んで、裏蓋を締めてみると、裏蓋を締めきったケースの厚みは詰め物をしていない正常値と同じ。垂直方向に振ってみても指先にガタツキは感じられず。まず成功と考えていいのかな? いいやろ!

ステップ-5 リューズの寸法合わせ

リューズ

さて、素人の僕が一番緊張すると想像していたリューズの天真の寸法あわせです。実際切りすぎると途方にくれますもんね。しかし避けては通れません。ムーブメントに附属の新しい天真を、ケースに附属のクラウンにねじ込みます。たまに、ムーブメントの巻き上げ方向に合わせて逆ねじになっていることもあるようですが、これは普通です。
これをケースに収めたムーブメントに差し込みます。日付合わせ・時刻合わせの位置でリューズがしっかり機能することを確かめて、通常位置に押し込みます。ここで、ケースの縁と、クラウンの縁の長さを計ります。

ステムカット

リューズを引き抜いて、クラウンを外し、天真のネジ部分を計った長さだけニッパーで切り落とします。天真の切り取りのバリをペーパーでキレイにして、クラウンをしっかりねじ込みます。これでリューズを時計にキチンと装着出来ます。このケースのリューズはねじ込みになっています。リューズ通常位置ではバネで外側に押し出されたリューズを、ネジが噛むまで押し込んで回すと非常になめらかで高級感のある感触でケース縁までねじ込めます。ねじ込みリューズはなんとなく安心感がありますね。
うまく行きました。バンドを付けて完成です。

完成

(完成?中身セロテープとプラスチックの廃材で?・・完成?てか?)と言われそうですが、ハイ、僕なりに完成です。残された課題、クランプなんかは今後の改善点ということで。

完成です!

針と文字盤は蓄光が施されています。針はグリーン、文字盤はブルー発光ですが、文字盤のブルーは弱く役に立つのは数十秒です。針は秒針まで結構長く光ります。

ルミ

いろんなバンドを付けてみました。メタル、NATO、革・・・

ステンブレスnato

どれもいいけど、最終的にこれが一番似合うと付けたバンド。

HDMS

ハドリーローマMS-836、ブラウン・セミグロスのクロコダイル型押しカーフバンド。Dバックルを付けていますが、私見、文句なく似合います。

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身につけて3週間ですが、精度はムーブメント仕様書に書かれた限界、+30秒/日、くらいです。結構進む。感覚的には進みすぎ。これはもう歩度調整やるしかないのかな?(やったことないけど・・)自動巻きの振り子に回転方向の矢印が付いているので、一方向のみ巻き上げが効く方式でしょうが、効率はいいようです。ほとんど腕を動かさないデスクワークでも、止まったことはありません。少し時計を振るとキュルキュルと振り子が廻る音がずいぶん長く続きます。ミヨタ8205は機械式ミヨタの中で一番安いものだと思いますが、現時点ではセイコーの7S26同様にとても出来のいいムーブメントだと感じています。

最後に思ったこと。

前にも書きましたが、同じくらいかもっと安い費用で中国メーカーの今回仕様同様の完成品が買えます。でも、パーツを自分で選ぶことで完成品にはない時計が出来上がりますし、自分の好みで選ぶ訳だから当然好みに合います。また、組み上げる作業も好きな人なら何よりの楽しみだろうし、しっかり出来上がったらこれはもう愛着を持つしかないですよね。僕はこれでまた一つ楽しみが増えたと喜んでいます。
しかし、痛切に感じるのは目の衰えと手先指先の器用さの衰えやね。ほんまに歳はとりたくないね。今欲しいのは使い勝手がよくて品質のいいルーペまたはキズ見。小さなものの固定台。それからなによりとびきり品質のいい精密ドライバーと消磁のピンセット。前のラドーいじりの時もそうやったけど、今回のクランプや干支足留めのネジの小ささは半端や無いもんね。時計屋さんは偉い!と思う。こんな小さなもの扱うんやから。これでもいろいろ調べて買ったつもりの精密ドライバーやけど、これらの小さなネジの溝にきっちりと先端が食い込むドライバーにあたったことがない。いつも先端を少し研いでやらないと食い込まないし、きれいに研げたかどうかも正直わからない。クッションにテープを巻く段で書いてたけど、自分のネジ締め技術がないというのはこのこと。とにかく、しっかり小さなネジを締めきれる道具とよく見えるレンズがほしいな〜、と思っています。

自分好みの時計、作ってみよう。-その2-

オリンピックも気づけばもう明後日閉会。始まってしまうと2週間もあっという間ですね。
それにしても女子選手の活躍には目を見張るものがありますね。(よかったな!小平!ようがんばった。)
正直、冬季オリンピックで日本選手がこんなに活躍することなんか子供の頃には叶わないことやと思っていた。今は本当に誇りに思います。残り3日、まだまだ期待しています。

さて、先回の続きです。

腕時計、組み上げました!

先月末に注文していた部品(ケース・ムーブメント・ハンド・ダイヤル/詳細は前回のブログを見てね)が、今月15日には揃い、内容をチェックしていたのですが、ムーブメントをケースのクッションに固定する留め金(クランプとネジ)がなかったり、ミヨタのムーブメントは干支足2本のはずなのにダイヤルの干支足が4本あって訳がわからなかったり・・・。いろいろあったのですが、素人なりに不細工な技でカバーして(できたかどうかわからないけど・・)。空いた時間に作業をすすめ、一応の完成をみました。
こんな感じ。

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丸一日半経過しますが正確に順調に動いています。
思いの外ゴツい印象があって、当初予想していた印象とは若干違うのですが、自分で組み上げたということで愛着も湧くかな?
こうやって見てみるとジャンルも国籍もなんかわからん感じではありますが、視認性だけは抜群です。

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作業の詳細は次回以降に詳しく・・・。

組み上げの、簡単なようで難しく難しいようで簡単な詳細は後日詳しく書き置くつもりです。
まずは自慢したくて速報まで・・。

自分好みの時計、作ってみよう。

冬期オリンピック、いよいよ始まったね。政治的に、環境的に、興業的に・・・これほど事前にややこしい話題の多い大会も珍しいと誰もが思うだろう大会も、競技が始まって、若者の溌剌とした爽やかな戦いの熱気が、いまだに引きずっているややこしい話題を払拭するような、オリンピックとして良い大会になればいいね。それにしても人面鳥は驚いたね。人面がリアルで純粋に怖い。夢に出そう。
とにかく、2週間、雑音無しに、純粋にハイレベルなスポーツ観戦を楽しみたいと心から思います。(小平!がんばれ!)

ボロボロのファッション時計、ちょっといじってみた。

「自分好みの時計作ってみよう」のきっかけは・・・

ファッション時計の電池交換

どこの家にでもきっとあるんやなかな? 電池が切れて動かなくなったファッション時計。
使い捨てみたいにほったらかしにされているのもチョットかわいそうな感じやね。
友人の家を訪ねたとき、彼の孫が動かない時計をうれしそうにつけていて、聞くとお母さんの若いときのものとか。
これ動いてないやんか
「うん、でもカッコええから遊ぶ時着けてんねん」
おっちゃんが動くようにしたろか?
「ほんま!? やって、やって。けどな、ほんまは黒いのがほしいんやけどな・・・」
そうか、黒か。じゃ黒にしてしまおか。
てな顛末で電池交換と、黒?言うたけど、できるんか・・・?

さて、事務所に持ち帰ったのはこんな時計。

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こんな記事にするつもりはなかった(よっぽどヒマやねんなと思われそうやから)ので、作業前のボロボロの姿は写真に撮っておらず、これは思い出して描いた復元図。
基本白に塗装されたケースに茶色のインデックスの白文字盤。塗装は各所で剥げて地金が露出、インデックスの文字もかすれ気味、バンドも付け根で切れかけ・・・の状態でした。

裏蓋を開けると、たぶんミヨタのクォーツの模造品。でも電池交換するとちゃんと動くし、ケース他をいじって黒にしよう!
裏蓋こじ開け、リューズを抜いてケースからムーブメントを取り出し、ムーブメント本体から干支足を差し込んであるだけの文字盤を外し、ケースから風防も外し・・。バラバラに。
(たぶん)安いファッション時計、構造も実に単純、組み付け精度も悪いから、多少荒っぽく作業しても問題なし。正直ええかげんに作られていることが僕ら素人には却って幸いということやね。多少の失敗も取り返しがつきます。
最初は塗装もやり直そうと思っていたけど、ところどころ剥げているケースの塗装を剥ごうとペーパーを当てると、ケースの素材はどうもアルミっぽい。アルミの塗装って、素人には固着させるのが難しいことを思い出し、塗装をあきらめ、地金そのものを磨いてピカピカにすることに。ペーパーとリューターでケース全体の塗装を剥がし、ケース側面は例の青棒で磨き上げ、鏡面にちかく。
アルミは柔らかいので結構簡単ですが、いくらピカピカに磨いてもすぐキズや曇りが出ます。ま、しかたないか・・。
文字盤の塗装も同様に剥ぎ取り、ここは黒染めスプレーで塗色。
黒文字盤に黒針では見えないので、黒の時分針は塗装を剥いでこれも地金のまま。実は白のラッカーで塗色しようとしたのだけれどムラムラになって断念。細かい部品でもムラなく伸びのいい塗料、知ってる人ぜひ教えてください。
赤の秒針はそのまま。ただし、先端に塗料の剥げがあったので、先端だけ塗料を剥いで地金に。この辺のフィニッシュには全く自信がありません。本来一番大切なところなのにね。
(色を剥いだ時分針。もう少し綺麗に磨いてあげればよかったと、後で思っています。よく見ると塗料を剥いだときの傷だらけでボロボロです・・・・)

ケースも磨いたし、他のパーツもそれなりに処理したので、組み上げです。
ケースに風防を取り付けようとしたら、パッキンは劣化していたのかうまく圧入できません。あれ?あれれ?と思っている内、ちょっと力が入りすぎて《パチッ!》。木っ端微塵にガラスが割れてしまいました。一瞬で文字通り木っ端微塵です。
加えてガラスパッキンもささくれたような状態に。
代わりのガラスを買おうにも割れてしまっているのでサイズが分かりません。パッキンもありません。
(どおしょう?このままやったら友達の孫泣いてしまいよる?えらいこっちゃがな・・。)
ケースの内径を計ると36.2mm。
よし、36mmのミネラルガラス買って、透明の接着剤でとめてしまお!
急遽、谷町6丁目の中村時計材料店さんへ行って36mm、厚さ1mmのダブルドームのミネラルを購入。
ちょっとの失敗が1,400円と交通費の出費につながってしまいました。作業は丁寧に石橋を叩きながらやらなあかんね。

いろいろありましたが、組み上げて完了。

最後にバンドを付けるのですが、元あるバンドはビニール製で付け根部分が心もとなく、18mmの革バンドをつけようとしたのですが、ケースとばね棒の隙間が極端に狭くどんなに薄い革バンドでも装着することができません。薄い薄いNATOタイプもダメ。
しかたなく、使わなくなった20mmのNATOストラップの金属ループのみを外して、ループとばね棒を大きめのクリップを切り取った棒を介して瞬間接着剤で固め、作ったのがこの部品。
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部品をばね棒でケースに付けて、そのループに通してNATOストラップを装着するというもの。なんせ素人細工、接着剤やからね。いつ壊れるかわからんけど、構造上あまり力のかからない部分やし、万一片方がつぶれても、NATOタイプやったら時計自体が脱落することはないもんね。ま、これでええやろ。

 

 

で、完成がこちら。

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ま、とりあえずよかったね。
後日、友人の孫も大喜びでありました。よかったよかった。

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こんなことをヒマにまかせてやっている内に、ふと思い立ったのが自分好みの時計のパーツをそれぞれ買って、組み合わせて組み上げれば自分好みの時計ができるんとちゃうかいな・・ということです。

そこで、

「自分好みの腕時計を自分で作ってみよう!」を始めます。

「作る」と言っても、「創る」ではなくて、主要なパーツを集めて組立する、Assembly(ass’y)です。

大まかに腕時計は、ケース(風防含む)・文字盤・針・ムーブメント、の四つのパーツで構成されているので、それぞれ自分の好みに合ったパーツを買って組み上げるだけです。
幸い海外のネット通販にはこのようなパーツが結構豊富に掲載されています。
今まで、風防や針を買ってみて品質的にも問題はなく、しかも値段も結構安く売っているのでやってみようと。
予算は1万円です。
各パーツの品質を考えず安い価格だけを考慮して揃えれば、たぶん5〜8千円程度で出来ると思いますが、特にムーブメントは品質を落としたくないので、日本製かスイス製を・・てなこと考えるとどうしても総額1万円は必要かな?と。

パーツは「e-bay」で、1月30日に注文。

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● ケース:Parnis:Sapphire 40mm, ETA2836 / Miyota8205 用 :4,005円
Parnisは中国のメーカー。ロレックスやオメガなんかのそっくりさんを作ってますが、最近は独自色も出てきているメーカーです。
● ダイアル:frank-77_0:31mm black watch Dial fit Miyota8205 :1,594円
これも中国のディーラーから、腕時計用のモディファイ用パーツや時計バンドなどいろいろ売ってます。31mmの大きさはケースの規格によるもの。ケースの仕様に必ずフィットする文字盤の大きさが書かれています。
● ムーブメント:ajia544:watch MIYOTA 8205 Movement automatic watch Mechanical miyota 3o’clock :3,823円
これも中国からですが、正真正銘 Miyota、made in japan. と書かれていたもの。Miyota8205 と書かれていても中国産のレプリカもあり、千円台で売ってます。また、スイスの ETA も選択肢に入りますが、Miyota の倍くらいはするようです。
● 針 :Raffles-time:AV Aviator Military Sinn Style Broad Arrow Hands DG 2813 fit Miyota8200 :2,402円
これも中国から。Raffles-timeは今まで幾つか買って問題がなかったので。

締めて11,824円。予算ちょっとオーバー。1万2〜5千円出せばPARNISの完成品が買えるのに、しかもどっちみち結果は中国製と同じやんか・・と思いつつ、そこは組立の楽しみ Cased in Japan・Japan mov ということで。
今は届くのが楽しみ。だいたい2〜3週間で届くはずです。
組立にいろいろ予想外もアクシデントもあるでしょうが楽しみながらやってみようと思っています。組み上げ作業の顛末も記していこうと思っています。(完成はいつになるやらわかりません。)

ところで、こちらもよろしく!

アメリカから、ハドリーローマの革バンド。リーズナブルな価格でご提供してます。

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