自動巻腕時計、振って巻き上げると進む!?

なにかおもしろい話題でもないかなと思うけど、世間は連日コロナのニュースばかりで、罹患された方々や不幸にもお亡くなりになられた方々には本当に申し訳ないのですが、気が重くなってします。ここ一週間で仕事の環境も、町の環境も一気に息を潜めたように静かになってしまって、自分のような零細業者では楽観できないぞって不安が芽生えてもしかたないですね。
ただ、インフルエンザのアビガンやぜんそくの治療薬などで症状を緩和する臨床試験も進んでいるようなので、少し明るさも見えてきたのかな?海外勢の薬もあるけど、これらの薬が国内由来であることは心強いことであります。
あと数週間辛抱して、収束の兆しが見えて、日本に生まれて良かったね!と言えればいいのですが。
希望を持って、辛抱も明るい気持ちでしていきたいものです。
それにしても、トイレットペーパー、どないしてくれんねん!エエ加減にしとけよ!って、デマと転売目的の輩には言いたいね!こんなこと、日本国内で起きることが、なさけなく、はずかしいがな。
ホンマ、あかんやろ・・・。

さて、気を取り直して、自動巻き時計のゼンマイ巻き上げの話です。
以降なんども言いますが、こんなことどうでもいいという話です。

機械式オートマチック腕時計といえば、クォーツのように正確でもないし、日々ゼンマイのパワーを保ってやらないと気付いたら止まってた!みたいなことになるし、極めて正確な時刻が必要な生活を送る人には不向きな時計ですが、気遣ってやらないと止まってしまうと言うなんとも有機体的なところがいいなぁと思いますね。
電気信号を使う無機的な製品で無くて、ゼンマイの力を沢山の歯車やバネやその他の部品が精緻に絡み合って時を刻むって、人間の英知と技術のなせる、いとおしい機械やと思うわけです。
毎日生活を共にして、僕が生きて活動してる限り僕の為に真面目に時を刻み続け、いつの間にか共に年老いていく・・・そんな感じにもいとおしさを感じます。
ま、機械式時計に対する想いは置いといて、

自動巻き、手に持って振って巻き上げたら、進む!って知ってました?

ま、知ってても知らんでもいいような話ではありますが。

止まっている自動巻き時計の巻き上げは、セイコーの取説によると時計を水平に持って左右に振る、これが正しい巻き方です。また(状況にもよりますが)秒針が動き出したら時刻と日付を合わせて腕に着け、一日8時間以上使用すると動き続ける、となっています。

windup
一説によると、手巻き機能の付いている自動巻きでも、手巻きは使用せず、時計を着ける・または振ることで巻き上げた方が長持ちするとのことです。
とにかく、秒針が動いていれば、腕に着けてる限り止まらんし、たまに時刻合わせする以外な〜んにもせんでいいよってことなのですが、運動量の少ない生活を送る者としては使用中のゼンマイパワーの枯渇が気になります。ちょっと暇になったら、つい、腕を振ったり、時計を外して左右に振ったりしてゼンマイパワーを補充する習慣のある人も多いと思います。

ただ注意したいのは、振り方にもよるのでしょうが、

振れば振るほど時が進むということです。

時刻を秒まで合わせた後にパワーを貯めようと時計を振ると進んでしまって折角合わせた時刻がパーになってしまいます。
写真は、秒針の”0″に合わせてストップウォッチを動かし、約20〜25秒マニュアル通り時計を左右に振った結果です。
上からセイコーのムーブメント6R15、オリエントの40N52、ETAの2824を試しています。
どれも機械式の量産ムーブメントとしては多く使用されているムーブメントですね。

seiko6R15
orient40N52eta2824各時計の”0″に合わせてストップウォッチをスタートしてますが、振った後は時計が5〜7秒ほど進んでいます。
高級機は持たないので試せません(誰か試してみて!)が、たぶん、テンプのヒゲゼンマイが遠心力でたわむのが原因じゃないかと思うので、普通の機械式はおそらく同じ結果になると思います。

秒針停止機能のある機械式は正確な時刻合わせが出来ますが、下位機種で秒針停止機能をもたない時計はなかなか秒までの正確な時刻合わせが出来ませんが、振ると進むこの性格を利用し、タイミングを見計ればかなり正確な時刻合わせができます。

ほんと、この話題、どうでもいいようなことではありますかね。

ま、どうでもいいとは思いますが、
生活習慣、日々の運動量、使用中の時計の傾き、などなど様々な個人差で、精度は変わるという話でもあります。
また、原因がヒゲゼンマイのたわみだとしたら、巻き上げの為に力一杯激しく振るのは絶対やってはいけないことだと言うことにもなります。
生涯の伴侶にもなり得る、生き物のような極めてデリケートな持ち物ですから、ゼンマイの巻き上げ一つにしても大切にしてあげたいものです。

試した様子は動画で観てね!