ロングセラー セイコー クォーツクロノ SEIKO SNA411P1 = PILOT =

えらいことになってしもたね。僕の見通しが甘かった! 新型コロナ。
収束には向かっているということで、一頃よりは感染者の数も大幅に減って、少し安心かなとは思うけど、大きな経済的犠牲や、変化せざるをえない生活習慣・国/地方自治体の体制変化、そして何より医療関係者の献身の賜物であって、様々な面で多くの犠牲を強いられた結果やから、根本的な治療薬や予防ワクチンが未だない状況では本当の安心はできないね。
県境をまたぐ移動制限や、人が蜜になる業態の自粛要請なんかも解かれたけれど、全く油断はできません。

僕の仕事も、劇場(芝居)の宣伝関係の仕事が8割以上だったので、3月半ばから公演はすべて中止、よって、仕事も無し。一気に皆無。
国からの給付金などで少しは助けになるものの全てをカバーできるものでもなく、芝居やコンサートなど観客が蜜になることが商売の業態では未だ先が見通せないこの状態があと数ヶ月続くと・・お手上げやね。
仕事の手を広げるとか、他業種参入の機会を探るとか、何をしようにも世間全体が緊縮している状態ではなかなか簡単なことではないし。
ま、出来るだけのことはしておいて、覚悟だけはきめとこか!というような現在です。

そのような状態で二ヶ月半。ほとんど仕事もしないことを、引退後の生活の練習や! とか思って実は少し楽しんでいた面もあるんやけど、な〜んにもせんのは「つらい」の一言。
やっぱり「人間仕事が大事」にあらためて気付いたところで、「今後1年はこの状況から抜け出せない。元には戻らない」と認識して、コロナと上手に付き合って、失った二ヶ月半を、これから失うであろう数ヶ月を補う為に、あたらしいことにも取り組んで、まだまだしつこくがんばっていかなければね。

この二ヶ月半のストレスもあって、日曜に福井の三方五湖まで鯖街道をドライブしてみた。三方五湖の観光地、名物食堂、敦賀の海鮮市場・・行く先々超満員!・・大丈夫か?
移動制限が解除されたすぐに移動する自分も自分やけど、きっとみんな意識は一緒やねんね。
正直、観光地ナンバーワンの地域ならまだしも、地方の一観光地でこれやったら、ナンバーワン観光地はどうなってんねやろ?と、心配ではありますが、ここまで長丁場になると、ガス抜きも必要。コロナ対策で自分たちが出来ることはすべてやって、気を付けて、適当にストレスを発散することは長丁場を乗り切るには絶対に必要なことやとも強く思った次第です。

電池式クォーツクロノグラフ SNA411
製品紹介とチョットだけMOD!

長くなりましたが、本題です。
何を今更?感はありますが、2010年発売のセイコー電池式クォーツクロノグラフ SNA411のご紹介です。

発売後10年のロングセラーだけあっていまだにカッコイイと思う時計です。

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欲しいと思った2015年頃は確か17,000円前後で売っていました。ここ2-3年見かけることがなかったのですが、最近再び25,000円前後で出回るようになったようです。
この手の計算尺のついたセイコーのパイロットクロノグラフ(クォーツ)では、現在3種類くらいが市場に出ています。左から安い順に並べると・・・

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値段的にはSND253基準におよそ倍、4倍と倍、倍になります。サイズも小・中・大の関係です。比べると、さすがPROSPEXは高級感を醸していますが、僕はSNA411が一番カッコ良く思います。

ちょうどいいサイズ感と雰囲気・それに仕上げ

幅42mm、ラグからラグ43.7mm、厚さ12.8mm、僕にはちょうどいいサイズ感!
ムーブメントは 7T62 、ワンタイムアラーム付きセンタークロノグラフ
回転ロックがなく左右に自由に回るベゼルはチャプターリング部分と合わせて航空計算尺になります。(ま、使う人は少ないやろうけどね。見た目はカッコいいです。)
風防は凸レンズのようなシングルドームのミネラルハードレックス。

200m防水!で、リューズやボタンにはネジ式ロックが施されています。

ストップウォッチと一回だけのアラーム。機能的にも多すぎず少なすぎず、いくら機能があっても使いこなせない僕にはちょうどいい感じ。
外観も、少なくともチープ感はなく、今風では少々小ぶりなサイズ感もあって、いろんなシーンで違和感なく腕に納まりのいい時計だと思います。

ルミもセイコーらしく十分な光量です。

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リュースはスクリューダウン式。一段引いてカレンダー合わせ、二段引いて時刻合わせ。ま、普通です。
上下のボタンもネジでロックされます。
単純にストップウォッチの操作と、クロノ針の微調整や、アラームの設定に使います。

ストップウォッチの基本的な動きは、
上下のボタンのネジロックを解いて、上ボタンで計測開始。
センターの黄色針がスムーズに動き出します。12時位置小窓の黄色分針は一分毎に動き、59分まで計測できます。
上ボタンでストップ。
(因みに、計測中上ボタンでストップ、再度上ボタンでその位置から再計測できます。
また、計測中下ボタンでストップ、再度下ボタンで計測開始からの継続計測ができます。)
上ボタンでのストップ状態から、下ボタンで復帰、0時位置に戻ります。
パチンッ!と戻るのではなく、スーーと戻ります。

6時位置の小窓の針は通常現在時刻を表し、本来の時分針と一致しています。
(新品開封後使い始めの時刻合わせで、上下ボタンを使って一致させる必要があります。掲載の写真や動画はじゃまくさいのでまだやっていない状態です。本来の時分針と小窓の時分針に数分のズレがあります。)
小窓の時分針を上下ボタンで目的の時刻に合わせるとアラームが鳴ります。アラームを解除すると小窓の時分針は現在時刻に復帰します。
多分使わないので試していません。(〜じゃまくさがりがなんでこんな時計買うんや〜と、しかられそうやけど・・・)

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見た目も仕上げも良く、正確。この手の時計らしいずっしり感もあるし、サイズも大きすぎず。しかも200m防水。
ホントにコストパフォーマンスの高い時計だと思うのですが・・・

唯一不満な点が、スチールベルトです。

ベルト自体はこの価格他には珍しくエンドピースを含め無垢の実に立派なものなのですが、
一見3連のオイスタータイプに見えるものの、実は真ん中が分割された4連の駒を組み合わせたベルトです。なんで4連にしたんやろう?真ん中に分割の無駄な筋が入って見た目も悪いと思うんやけど。
しかも、それを強調するかのように真ん中の2連がミラー仕上げに磨かれていて、ピッカピカ。
綺麗な仕上げなのですが、僕にはこのピカピカと真ん中の筋の部分がチープに見えてなりません。

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そこで、この後中央2連のピッカピカ部分をヘアラインのつや消しにしてしまおうと思います。たぶんつや消しにすることで真ん中の筋も目立たなくなるんやないかな?

ピッカピカをつや消しに! チョットMOD!

では、ベルトを外して、ピッカピカ部分をヘアラインつや消しにしてしまいます。
ベルトを時計から外して、バックルも外して・・ ね、中央2連はピッカピカ。これが安っぽく見えるのは僕だけやろか?

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使用するのは「3M・スコッチ・ブライト」サビ取り用工業用パッドです。
新品のベルトですが、もったいないなんか思わず、思い切ってキズを付けていきます。
ストロークは真っ直ぐ均一に・・これがちょっと難しいけど・・・。
(詳しくは文末の動画を参考にしてください)

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カメラの目で見るとちょっと雑に見えるけど、とりあえずこんな感じ。
(後で、もう少し丁寧にやってみよ!)

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やっぱり、こっちの方が落ち着くよね。
チョットモディファイでした!

最後に、ご注意。

バンドの幅は中途半端な21mmです。(アマゾンの製品紹介には20.6mmと出ていますが21mmです。)替えバンド探すのに苦労しそうやね。
NATOタイプのストラップなんかがよく似合いそうやけど、20mmを付けなければならんようです。
で、早速NATOタイプを付けてみようと思ったのですが、ベルトを付けるラグ部分の形状が少し特殊で、ケース部分が直線的に彫り込まれていて側面と上面は直角。またバネ棒の穴がかなり上寄りに穿たれているので、少し太めのバネ棒を付けると、バネ棒とケースの隙間がとても小さい。したがって、かなり薄くて柔らかな生地のストラップでないと通せません。

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太さ1.5mm以下のバネ棒や薄手のストラップなら大丈夫なようです。
今、手元にないので、折を見て試しています。

いつか、コロナ騒ぎが収まったら、風防もダブルドームに変えてみよう!楽しみが増えるね。

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動画も観てね!

先行きが見えなく不安をかかえている方も多いと思います。
自分に出来る十分な対策と、注意は怠らず、でも決して恐れることなく、今後数ヶ月(年?)、変わってゆく日常を受け入れながら新しい日常を作っていきましょう!

ハドリーローマの新しいバンドが入荷しています。ぜひ一度ご覧になってください。

Web

スウィープセコンド・クォーツ200mダイバー “The STAC”

何年か前アウトレットに行った時、偶然入ったシチズンのショップで、とてもスムーズな秒針の動きをするブローバの時計を見つけました。店員さんに聞くと中身は日本製のクォーツともこと。クォーツ?一秒ごとにステップするクォーツしか知らない僕には驚きでした。まるでスプリングドライブのようにスムーズなのです。
ブローバと言えばかつて音叉時計で有名だったスイスのメーカーと記憶していますが、最近耳にすることも少なくなったメーカーです。でもそのなめらかな秒針の動きは魅力的で、値段も手が届きそう。衝動買いしようかなと思ったのですが、腕に巻くと大きくて・・、またデザインもどちらかというと無骨な感じで・・・、やっぱ、やめとこ。って事になったのですが、それ以来なめらかに秒針が動くクォーツが気になって、いろいろ調べたらブローバは現在シチズンの傘下で、従ってムーブメントもシチズン?ミヨタ?かなと調べてもなにも出ませんでした。

それから数年。京都の会社が作っているサブマリーナそっくりの「101(ヒャクイチ)」ってダイバーウォッチにスウィープセコンドのクォーツがあることに気付き、興味をそそられたのですが、実は何年も前に普通のクォーツの101を買って、その仕上げや工作精度に少々失望したことがあって、購買には至らなかったのです。
そして見つけたのがこのSTAC。

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STACもスウィープの101も価格帯やカレンダーが付かないところをみると多分同じムーブメントだろうと思われます。
双方ともメードインジャパン(を謳う)の200mダイバーですが、STACは写真を見るとなかなかユニークなクラシックスタイル。そして径は38mm。そう、最近の僕のお気に入りの小さな時計です。しかも値段も14千円程度とリーズナブル。
気になっていたスウィープセコンド。どんなものか試してみる価値あり!と思ったのですが・・・。

ロービートメカニカル?

手元に届いたSTAC。
早速開封すると、ん、ん・・? 秒針が思ったほどなめらかに動いていない。
そうです。このムーブメントはSII(セイコーインスツル)のVH31A型。 1/4 ステップモーター。一秒に4度時を刻みます。昔の懐中時計のようなロービートメカニカル14,400bphの秒針の動きと同じです。

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一秒ごとのステップではないので、普通のクォーツには見えませんが、21,600bphや28,800bphの機械式の動きには全く及びません。
僕の想像では、セイコーの比較的安いクォーツクロノグラフに使われている6T63などの1/5秒で動くセンターセコンドの様な動きを思っていたので少々失望ではありますが、ま、この時計の大きさ、クラシカルな雰囲気、ベージュの文字盤なんかの雰囲気からいえば、ロービート風の運針も合っているのかもしれません。秒針の動きはこの時計の第一の特長です。

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好み分かれるデザイン?

二つ目の特長は、虫眼鏡の様に分厚いシングルドームの風防です。
サファイヤクリスタルの替えガラスによくある円弧を描くドームでは無く、ボックス型の風防の形をそのままガラスで埋めたような形状をしています。この形状はとてもいいと思うのですが、正面から見ると、風防の縁が屈折しているのか風貌の縁が太いのか、かなり太めの乳白のパッキンを嵌めたように見えます。好みににも寄りますが虫眼鏡のようにも見えるし、なんとなく安っぽいね。
なんとも変わった見栄えではありますが、趣があると言えば趣があります。

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三つ目の特長は、十二角形の大きなリューズ(クラウン)です。
ケースからブレスレッドまで全てブラッシングでつや消し処理されたなかで、この12面だけはグロスに磨かれています。
ケースの大きさからすると大きめのクラウンと相まってキラキラとこの時計の風貌を印象づけます。
もちろんねじ込み式です。ねじ込みの感触もスムーズでよく出来ています。

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そのほか、全体的にガッチリ、しっかりとした作りになっているのは好印象です。
回転ベゼルはケースの縁より大きめ。つまりケース本体より径が大きく、冒頭に記した38mm(実測38.4mm)はベゼルの直径です。
回転はスムーズかつしっかりした剛性感があり、120のラチェットのクリック感もいい感じです。
裏蓋もきれいなドーム形状でなかなかカッコよく、いかにもダイバーらしい耐水性の強さを感じます。(実際水には浸けていませんが・・)
ブレスも組み合わせがしっかりしていて、弱い感じはありません。ラグ側のエンドピースは無垢ではありませんが、この値段域では仕方ないかな。
クラスプはしっかりダブルロックですが、残念なのはメインのロックがプッシュ式では無く爪で剥がすタイプで、しかもしっかり噛み込んでいるので爪のほうが心配になります。
ついでに残念なところ。文字盤です。円形のマーカーのダイバーによくあるタイプですが、プリントで刻まれた秒間を1/5に刻む小さなインデックスが12時6時の範囲(天地)はかろうじて見えるのですが、3時9時の範囲(左右)は隠れて見えません。こんなところに精度の差は出るんでしょうね。いっそ秒のインデックスをプリントしなければよかったのに。残念です。
蓄光もセイコーのダイバーのように長持ちはしませんが、自分の感覚では標準以上にしっかりと光ります(特に時分針)。
後で調べたことですが、このムーブメントは他の同クラスのクォーツムーブメントに比べ針を動かすトルクが大きいらしく、誇らしげに大きな針を付けています。でも、時分針はいいんですが、秒針が太すぎるのはあまり好きではありません。(いつか替えてしまおうと思っています)

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買って良かった?

買って良かったか残念かと聞かれたら・・・ちょっと残念に傾いているかな?
全体のフォルムは思った通りでいいんだけど、
普通、通販で買う時は写真を参考にして買うものですが、実物を見ると大抵は「写真よりいいね!」と思うのですが、今回は「ちょっとオモチャっぽいね」というのが正直な感想です。
最後に、精度ですが、一週間に3〜5秒遅れます・・・。クォーツなのに・・・?
数千円のアルバやQ&Q、チープカシオだってこんな誤差はでません。
機械式ムーブメントに見えるクォーツって言ったって、精度まで機械式をまねることはないと思うのですが・・。
残念が決定付く要因ですね。

兎にも角にも好き嫌いの分かれる個性的な印象の時計です。
径38mm、厚さ10.5mm、小柄な時計で、ともすればレディースにも見えかねない風貌ですが、しっかりとした重量感と剛性感は優れたものです。充分ダイバーウォッチです。
手頃な値段で小さなダイバーがほしい人にはお買い得。いいかもしれません。

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動画も観てね!

P.S.

予告

ハドリーローマの時計バンドを販売している「watch band selection」。新商品6点入荷しました。ぜひご覧ください。

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なんか、コロナで暗鬱な雰囲気のご時世に、時計のコメントもどっちか言うとマイナーな内容でごめんなさい。
ホントはパーッと明るい文章にしたかったけど、STACではパーッと明るくならんかったね。ほんとごめんなさい。
せめて最後に、今年も綺麗に咲いた桜を観てください。いい季節です。

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来年は心置きなく桜の咲く短い時間を楽しめることを心から祈願しています。

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ブルーダイヤルドレスウォッチの決定版! OrientStar WZ0371EL

この間、去年中学に上がった孫が1カ月ぶりに遊びに来ましてね、なんとこの1カ月の間に声変わりしとる。顔や姿はまだまだ子どもやのに声だけ太い大人の声。変やネ、異質な人類に思える。その異質な人類が眼鏡かけとる。ますます変や。内の家系は老眼以外目はいいはずなんやけど。原因は分からんけど、コンピュータ好きの孫なのでモニターの見過ぎやゲーム機の使いすぎかもしれんとのこと。
最近子ども、若者、中年問わずスマホやゲーム使いすぎなんやないかな。電車乗ってもほとんどスマホかゲーム機いじってるし、スマホ見てる人の大半もスマホでゲームやってるみたいやし。本読んだり、新聞読んだり、手帳と向き合ってる人なんかほんのわずかやね。そら目悪くなるよなぁ。
僕の老眼が進んだのはコンピュータ使う今の仕事始めてからやもんね。
紙の活字を読む、モニターで文字を読む、同じようやけど、反射光で読むものと発光する画面を常に見て読むのでは違うわね。きっと目に悪いよ。
それにしても最近の子たちのゲーム好きはすごいね。テレビのインタビューで、昔遊びで何が一番好きって聞かれた子どもが「コマ回しかけん玉かな。面白いから。」って答えてる場面があったけど、「ゲームとどちらが面白い」って聞かれて、即「ゲーム!」って答えてた。コマ回しやけん玉の方が奥深い楽しみがあるんやないかと思っていましたが、内の孫らに言わせるとゲームはたいへん奥深いそうです。なぜ、奥深いか、延々とゲームの内容やそのプログラムのバグの利用方法まで説明を受けましたがさっぱりわかりません。
人間の性別が男女でハッキリ分かれてたのに最近その境界がぼやけてるようにも思うけど、もっとハッキリした境界がデジタル族とアナログ族の間にあるのではないかと、なにやら心配なような怖いようなそんな気持ちになりました。

長ったらしい前置きでしたが、アナログ中のアナログ、最近買った自動巻き腕時計の話です。
(このページの写真のバンドはすべて外品です。)

何の説明もいらんネ!至ってシンプル・普通です。
普通ですが、正直べた褒めです。

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ボックス型の風防を持つ典型的なクラシック感をもつ時計です。
でも、そのままの意味でクラシックな時計よりは現代風に少し大きくケース幅は38.5mm、ラグからラグの全長は44.3mm。大きすぎず、小さすぎず、僕の好きなサイズです。厚さは13.1mmありますが、ボックス型の風防を除けば約10mmなので、腕に着けると薄く感じます。
身体の大きさや腕の太さにもよりますが、腕時計の幅は40mmを超えると存在感がありすぎて、品を失っていきます。逆に36mm未満になると男性には物足りなさが増していく、と、僕は感じています。
ラグからラグの長さは、48mmを超えるとよほど手首の太い人以外は着けると腕の幅を超えているように見えます。専門職に必要な機能がある時計やサバイバルならいいですが、一般的にはカッコ悪く感じます。
そういった意味でこの時計のサイズは一般的な生活の中でドンピシャじゃないかと思います。

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普段着でマーケットに買い物に行く時でも、家族で旅行する時も、ジャケット着たホテルでの会食でも、スーツで大事な顧客との会合でも、一人静かにバーで飲む時も、生活のどんなシチュエーションにも違和感なく問題なく使えますね。

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そうそう、自分の好みなんだから時計なんかどんなタイプでもいいんですが、ここで言っているのは着ける人本人の気持ちでは無くて、周囲の人・相手の人が感じる印象のなかで最大公約数的に違和感を持たれないということです。

つまり、地味な時計?なんてことはありません。

まずダイヤル自体の美しさです。
すばらしく深いブルーのドーム状に盛り上がった文字盤、立体的に錐をなす大きめのインデックス、ほぼ秒のインデックスに届く長さを持ち文字盤のドーム形状に沿って先が曲げられた秒・分針、分・時針は太めのドルフィン針。
そして、凝ったことにこの分・時針は中央を境にグロスとマットに磨き分けられていて、わずかでも周囲に光がある限り見落とすことはありません。すべてグロスで仕上げた針は時折周囲の環境で文字盤の色に溶け込んでしまうことがありますが、この時計は大丈夫です。このタイプの時計としては最高の視認性を持っていると言えます。

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これだけでも美しいのですが、風防のボックスガラスもその屈折からこの時計に様々な表情を与えています。
ガラスに反射する光、ガラスの屈折を通して見えるブルーの文字盤とシャイニーに輝くインデックスと針。
すばらしい表情を持つ時計です。

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ケースはクラシカルないたってシンプルでバランスの取れた形状です。
ラグはバンドを止めるバネ棒の穴が貫通しているタイプなので替えバンドへの変更も特殊な工具はいりません。
様々な使い方が出来る時計だからメタルや革、ワンピースのストラップなどバンドを変えて楽しむにはいい配慮だと思います。

オリエントの良心・パワーリザーブインジケータ

最後に、なんと言ってもこれがあれば安心、パワーリザーブインジケータが付いています。
ゼンマイのパワーの残量が一目でわかります。自動巻きだから腕に着けてる限りは止まりません、といっても最大巻き上げで40時間の容量ですからゼンマイパワーの残量は気になります。
このクラスの時計にパワーリザーブインジケータ。オリエントはもっと下位のクラスの時計にもこの設定のものがありますが、ほんと、オリエントの良心ですね!すばらしい。
実は僕もこのパワーリザーブインジケータのついた時計が欲しかったことがこの時計の購買動機です。

ざっとの紹介でしたが、

たとえばセイコーのSARB033や035などとおなじく、ちょうどいい大きさ、しっかりとした造り、適度な色気と上品さ、十分な存在感。
もちろん精度も充分(経験値日差±5〜10秒くらい、一週間位は時刻合わさずとも不便はありません)。
値段的には3倍も5倍もする舶来ものに負けない Made in Japan を誇れる時計のひとつだと思います。

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SPECS —————-

MOVEMENT : ORIENT Cal. 40N52
Automatic
Hand-Winding Hacking

POWER RESERVE : Approximately 40 hours

CRYSTAL : Domed Mineral

WATER RESISTANCE : 50m

CASE MATERIAL : Stainless Steel

DIAMETER : 38.5mm without crown

THICKNESS : 13.1mm

CALENDAR : Date

BAND MATERIAL : Stainless Steel / CLASP : Fold-Over

P.S.
もし、今ボックス型の風防で手頃な値段のオートマチック、例えばセイコーのベーシックライン、SARY161などを検討している方がいらっしゃったら、ぜひこのタイプのオリエントスタークラシックも検討すべきだと思います。大きさを比べれば僕はセイコーより小さなオリエントスターのサイズ感が好きです。

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動画も観てね!

36mmサイズは小さな時計?いやいや充分でしょう!

36mmを腕に着けて思う、再び時計の大きさの話。

オリエント・バンビーノのレディス版 RA-AC0009S10B

ご無沙汰しておりました。久しぶりにブログの更新です。
それにしても、最近はこともあろうに教師のいじめ問題や自然に対する非力を感じてしまう度重なる台風被害とか、人の心も自然環境もどうなってしまうんかいなと思うような明るい話題のない中で、やってくれましたね!ラグビー日本代表! 昨日南アフリカに負けたとはいえ5年前迄は1995年W杯オールブラックス相手に喫した145対17のスコアが笑いぐさにされていたチームとは思えない快進撃で、2014年W杯の南アフリカ戦の勝利がまぐれで無いことを証明してくれました。今大会8強ですよ! 子どもの頃からのラグビーファンとしては感慨深いものがあります。ありがとう、日本代表。

ラウグビーの話はさておいて、ホントにいい時計を見つけました。
レディースバージョンですが、36mmの小さなバンビーノです。

随分前になりますが、このブログを始めてしばらく立った頃、バンビーノを2種書き留めています。
欧米のレビュー動画でとても評判のよかったオリエントバンビーノ。ボックス型風防のクラシカルでな装いで、安くてもしっかりとした機械式・自動巻きインハウスムーブメントを内蔵した上品なドレスウォッチです。
実際手にしてみてみると「バンビーノ」という名前が可哀想なくらいに思う、いい時計です。機械式エントリーレベルのドレスウォッチとしては間違いなく五指に数えることが出来るんではないかと思います。
でも、残念なことに幅40.5mmというサイズがクラシカルなデザインにしては大きすぎると感じます。
文字盤が大きく見える縁の細いボックスガラスの時計ですから、なおさらサイズ以上に大きな時計に見えます。
せめて38mmくらいの大きさなら、もっと雰囲気がよくなるのに・・・と書いた覚えがあります。

そんな思いがいつも頭にあって、無意識に小さくてクラシカルな時計を探していたのか、バンビーノのレディース仕様が目に止まりました。

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仕様によると幅は36mmとあります。ラグ幅は17mm。自分がいまだに持っている40年くらい前のオメガに匹敵する小ささです。
でも、デザイン的に大きく見える時計なので36mmでも小ささに違和感が出るほどでは無いんでは?と思って買ってみました。
AMAZONのアッキーインターナショナル(梱包も附属品もしっかりしたいいお店だと思います)からの購入です。
さてさて、買ってみて、正解でしたね!
まったく違和感はありません。もともと細めの僕の手首(170mm)には丁度にも思え、むしろ小ささが上品さを演出するようです。
但し、附属の幅17mmステンレスブレスはとても良く出来ているのですが、バックル部分が絞り込まれた、いかにもレディス仕様の形です。・・・男性の手には少しはずかしいかな?と思ってしまいます。
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替えバンドをと思ったのですが、幅17mmは持ちませんし、メンズのバンドで17mmを探すのは結構厄介です。
そこで、手持ちの18mmのバンドを”むりやり”嵌めこんでみました。
ま、バンドにもよりますが、18mmでも力業で嵌まる物は嵌まります。よっしゃ!これでOK! かな?

 

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小ぶりなケースにクラシカルなボックス型風防、薄くても獅子マークが刻印されたオニオンタイプのクラウン、軽くサンバースト処理されたオフホワイトのドーム型文字盤、シンプルなクロームのバーインデックス、そして焼いたような鈍く光る深いブルーの3針。そしてその分針・秒針はちゃんと文字盤のドームに沿って曲げられており、文字盤の秒目盛りにちょうど届くくらいの長さです。作りはなかなか入念です。

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ひと昔ふた昔前の上等な時計の雰囲気満載です。
これら構成するパーツの組み合わせはもちろん、僕は最後に上げた針の長さが腕時計の見栄えを左右する大切な要因だと思っています。
この時計の組み合わせ、バランスは造形的にも完璧に思えます。
ムーブメントは22石 F6724 、手巻き・ハッキング可能です。

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ドレスウォッチの購入を考えている手首が細い方、また(ワンランク?ツーランク?上の)オリエントスターを買おうかなと迷っている方には一考の価値、充分にありです。

スペックだけを見れば小さいけど実際には?

腕に着けたところを3種の時計で比べてみます。

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どうかな? 僕にはこのレディース用バンビーノがとても好ましく思えます。
レディースサイズとなっていますが、立派なメンズサイズですよね!

ちなみにラグからラグの全長も 42mm と小さいのですが、幅が約50mmの僕の手首にはこれでいいですね。
幅40mm超えの時計の全長は普通47mm〜50mmあります。50mm前後になると僕の腕では時計が覆い被さったような印象で、僕はあまり好きではありません。

自分の感覚的にしっくりくる持ち物はやっぱりいいなと感じます。

約40時間リザーブの自動巻き、日付表示もあり、手巻きもハッキングも可能。二週間ほど着けてみて精度も日差+5〜15秒くらい(スペックでは+25〜-15秒)。
それに時計自体が美しい!
僕には一つの完璧な腕時計に見えます。
18千円、エントリーレベルではチョット高い気もしますが、品物を見ればこれは安い!と断言できます。買ってよかった時計です。

動画も観てね!

P.S.
またまたラグビーの話ですが、ラグビーの国際試合を観た後サッカーの試合を観るとなんとなく物足りなく思ってしまうのはなんでやろ?僕だけかな? ま、これを機会にラグビーが少しでも盛り上がってくれたらいいなと思っています。

これから少しの間モディファイも含めてスモールウォッチを載せていこうと思います。
また、見に来てください。

ORIENT RAY RAVEN

「死んだのですか?」というコメントをもらいました。
生きてます。「悪いやつほど長生きする」「憎まれっ子世にはばかる」とか。自分が悪いやつだとか憎まれっ子だとかの自覚はありませんが、なかなか死ねません。
他にも心配してコメントをお寄せいただいた方々もいらっしゃって、うれしく思うと同時にご無沙汰をお詫びしたいと思います。

このブログを始めた頃、「若い人が腕時計をしない」を話題にしたことがありましたが、最近スマートウォッチを腕にしている若者をよく見かけるようになりました。フェイスがデジタル表示の多機能なものだけでなく機械式の時計と組み合わされたものも見かけるようになりました。腕時計という習慣においていいことだと思います。
僕もApple Watchが出たときには興味津々で、アップルストアまで見に行き「おもしろい」と思ったのですが、実は眼鏡をかけないと画面が読み取れないのです。老眼が進んでいて。
最近のものは興味深い機能も多くて便利だろうなと思うのですが、裸眼では見えません。
ということで、自分の中では、結局、腕時計は時刻がわかればええんや、という原点に戻ってしまいます。
ま、だれか老眼の目にあわせたスマートウォッチを考えてくれ!と言っても、僕の目で見えるディスプレイを想像すると、ドデカい腕時計になるだろうからスマートじゃないやろね。

で、久しぶりに時計の話題で再開します。
オリエントの「Ray Raven」です。

精悍な黒。抜群の視認性。

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以前から黒い時計が欲しかったのと、なにより視認性です。キッパリ黒と白。兎に角見やすい。老眼のぼくでも昼夜を問わず裸眼で時刻を読むことができます。
もう一つの購入理由は大きさ。全長47mm、幅42mmをきった大きさは僕の170mmの腕にはピッタリ(上限ですが)だからです。

まずはスペック。

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【スペック(寸法は実測)】
a:47mm / b:41.7mm / c:31.5mm / d:— / e:45mm / f:約2mm* / g:6mm / 厚さ:13mm
本体のみ重量 :79g
メタルベルト重量 :73g(4コマ落とし状態)
写真の手首幅 : 55mm
*f はバネ棒通しの穴の中心からボディまでの隙間
●ムーブメント :F6922 / パワーリザーブ :約40時間
●ケース :ステンレス(黒)、側面=2次元曲面、ラグ上面=つや消し、側面=グロス、ベゼルエッジ=グロス(黒)
●風防 :ミネラルクリスタル(フラット)
●防水 :200m / ●リューズ :ねじ込み / ●裏蓋 :ねじ込み
●カレンダー :3時位置DAY/DATE
●蓄光 :略字・時・分針と秒針マーカー・ベゼル0位置マーカー
●ダイアル色 :ブラックつや消し
●ベゼル :逆回転防止、色=ブブラック、120クリック
●ベルト :ステンレス、ダブルロック付き三つ折れクラスプ、バンド調整=ピン式、バンド幅=22mm

たぶん、MAKOと同じケースだと思うのですが、幅(b)がMAKOの記事では41mmにしていましたが今回の計測では41.7mmでした。MAKOの計り間違いでした。

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光線の加減で濃いグレーメタリックに見えます。

全体の印象は?

販売者の商品説明にも本体の色は黒とありますが、ガンメタ(イオンプレートかな?)です。とても精悍に黒光りしています。
ダイアルは円形の略字にグロスの黒縁に白の時分針が目に飛び込む文句のない視認性を持ちます。
カレンダーも全体の雰囲気を崩さない黒地に白文字で好感がもてます。
ベゼルの文字はMAKOより幅広のゴシック体でより精悍さを演出しているようです。
ひとことで言うと「カッコいい」でしょうか。
ただし、MAKOには感じる上品な雰囲気は薄いので、ビジネスに常用とはいかないかも。(あくまで一般論です)

時計としては?

(少ない?)経験上ですが、F6922ムーブメントは、22石・21,600振動。信頼できるムーブメントだと感じています。精度も、-5〜+10秒/日位(メーカースペックでは -15〜+15秒)。上等ですね。
自動巻きで、手巻き・秒針停止機能付き、パワーリザーブ40時間。この価格帯では申し分の無いものだと思います。

他には?

ベルトはステンレスのガンメタ、マットとグロスのコンビの処理がされています。エンドピースなど無垢ではないのですが、コマ継ぎは割ピン方式で厚さも薄すぎず、留め具の精度も文句はありません。普通に扱いやすく安っぽさのない金属ベルトです。
リューズはねじ込み式ですが、ねじ込む感触もひっかかりなくスムーズで、特にいいということはありませんが問題はありません。
秒分針はダイアルの秒インデックスの1mmほど内側まで届く視覚的にもいい長さで、針が短い不安定感や安っぽさもありません。
裏蓋もねじ込みで、イルカが二頭泳いでいます。ま、こんなもんです。
ルミはバッチリ光ます。ただし実用的には10分強かな?

 

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ベルトを交換してみると・・

革ベルトも、NATOストラップも、似合います。シーンに合わせて楽しめます。

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総括すると・・

定価435ドル、国内通販では2万〜3万円位(よく探せば2万円以下でも・・)かな?オリエントのダイバーでは入門編のベーシックな位置づけの時計ですが、見た目も、機能的にも、品質的にも全く不足のないいい時計だと思います。
黒の精悍さが欲しい人、ちょっとワイルドにいきたいと思っている人、それに老眼の人には絶対お薦めできる時計です。
なんといっても値段がリーズナブルでコストパフォーマンスは高い!って言い切れる時計だと思います。

動画も見てね!

 

P.S.

この半年間、本業の業績が思わしくなく、時間を作る余裕がなかったのです。
人間、余裕がなくなると焦ってヘマをする。ヘマを愚痴って失敗を人のせいにする。口をつくのは文句ばかり。という悪循環に陥ります。
「貧乏神のとりつくところは愚痴と文句」とよく言いますが、そのとおりで、自分も若干その悪循環に陥っていたようです。
悪循環を断ち切るには遊ぶこと、楽しむことですね!
さて、今からは、また趣味に遊びに仕事に、楽しさを忘れずやっていきたいと思っています。
このRaven、今度いつもどおりに風防をミネラルからサファイアに交換して見栄えをもっと良くしてみます!

SIMPLE IS BEST! G-SHOCK DW5600BB-1 JF

オンでも使えるタフウォッチ! NATOストラップも試してみよう!

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まさにシンプルイズ・ベスト! 全身真っ黒。他の円形のG-SHOCKと比べ派手な飾りも押し出しもない。幅43.5mm、縦47mm、厚さ11.6mm、大きすぎないサイズ感。タフで強い印象はG-SHOCKそのもの。しかし、シンプルさ故の品の良さも・・。これならOFFだけでなくONでも充分使えます。いや、むしろONで使えば好感を持たれる時計であると思います。

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機能はこれで充分!

電波でもソーラーでもないけれど、月・日・曜日・時・分・秒を正確に刻み、パーペチュアルカレンダーで月・日・曜日の修正は不要。アラーム・タイマー・ストップウォッチと必要充分な機能。叩き付けようが、クルマに轢かれようがこわれない堅牢性。20気圧防水。ど派手なアクション映画の冒険に巻き込まれたってこれなら大丈夫!・・まさに頼りになる相棒!
少なくとも一月くらいは秒の時刻合わせも必要ない精度だから、操作を間違わない限り体の一部のように腕に張り付いて、なんの気遣いもなく普段の生活ができる・・というとほんとの理想の時計やんか!
これで、実売価格10千円前後!・・・G-SHOCK、すごいね!

事故現場に駆けつけた刑事が「止まった時計が21時16分、事故発生時刻と推定・・」なんてことこの時計では無理やなぁ・・と不謹慎なことを考えてしまった。

四つあるボタンを操作して、時刻(12時間表示・24時間表示)・アラーム・タイマー・ストップウォッチ計測ができます。どのボタンでどうすればっていうのは説明が長くなるのでしません。ちゃっちゃと素早くこれらの機能を使いこなすには少し慣れが必要だろうと思いますが、核になるキーだけ分かればカンでも操作できます。自分の場合は時刻を確認する以外ほとんど使わないのでこれ以上の機能があろうがなかろうが問題はありません。これで充分です。

でも欠点も・・

但し、良いことばかりではありません。
唯一の欠点は、ネガ表示の液晶の読みにくさです。
薄明かりくらいの光源しかなければほとんど黒。ほんの限られた角度内だけうっすら数字が確認出来ますが老眼の僕には眼鏡が無ければ読めません。
少し明るい光源なら、その光源から出た光がディスプレイで反射して目にとどく限られた角度でのみハッキリ数字が見えます。すこし角度が変われば、読めません。
晴天の戸外でのみ、この問題は無視できるくらいのものに感じます。

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アナログの時計だって、文字盤と針の形状・素材の関係で読みにくいものはたくさんあるので、この時計だけ悪者ということはないのですが、針の角度でイメージとして時刻が認識できるアナログに対して、デジタルは数字を読まなければならないので、5なのか8なのか6なのか分からなければ、これは致命的です。

と、悪いところもあるのですが、この真っ黒、これはカッコいいのです。
常に時刻の確認が必要な日常にいない限り、必要な時はバックライトを光らせれば問題ないことですし、これはこれでいいのかな?・・・格好良さか、実用か・・・悩むところです。

ウレタンベルトのこと。

標準で付くベルトはウレタンベルトです。いかにも精度良く、しかし柔軟にケースに密着しています。
この時計の性格上、これがベストなのかとは思います。
しかし、手首周り17cmの僕にはちょっと長い。遊革からはみ出したベルトの先が12時方向外側に長く延びているのは、どうも視覚的によろしくないし、なにかに引っかかることもしばしば。気にならない人はいいけど、僕は気になります。

革バンドなんかに替えたら、それはそれでカッコよく見えるんではないか?よりONにふさわしい雰囲気になるんじゃないか?と思ったのですが、DW5600のラグの幅は16mm。見栄え良く革バンドを付けようと思えば、24mmか22mmのバンドを付け根16mmに加工して付けなければなりません。これももったいない話で。高い革バンド加工したものの似合わなかったらアホみたいやものね。

そこで、ワンピースストラップ装着用のDW5600用「先端カバー」(黄矢印)なるものを購入(¥1,500)。先端カバーの幅に合わせて24mmのNATOタイプストラップ(緑矢印)も購入(@540・・安いね・・)。ベルトを付け替えてみることに。

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以下、「先端カバー」「NATOタイプストラップ」取付の顛末と注意点をまとめました。

取り付けた結果はこれ。ミリタリー感バリバリやな。

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ストラップ交換は、標準のウレタンベルトを外して、先端カバーを取り付け、ストラップを通すだけ。
ベルト・先端カバーの脱着は、他の腕時計同様、通常のバネ棒を介しているので、バネ棒を脱着することで行います。バネ棒の長さは16mm。

交換方法

動画で顛末が見れます。かなり苦労している動画です。

●まずウレタンバンドを外します。

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時計の裏側、ケースとウレタンバントの接合部に少しバネ棒の先が見えています。
ここにバネ棒外し工具を差し込んで、先端をバネ棒のツバにひっかけ、バネ棒を押し下げて縮め、ベルトをケースから少しずらすと外れます。
G-SHOCKはかなりキッチリと組まれているので、少し苦労するかもしれません。

●先端カバーを付けます。

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先端カバーの凸部の穴に外したバネ棒を差し込み、(写真左から・・)ケースの下のラグの穴にバネ棒の先を入れて、先端カバー・ケースの接合部を合わせます。
バネ棒の上の部分を押し下げながら、ラグの内側に押し込みます。
バネ棒の上端が上部ラグの穴に入れば完了です。

動画にもありますが、これが入らず苦労しました。
僕の技術が伴わないのか、外品の先端カバーの穴の位置がキチンとしていないのが原因なのか、分かりません。
ま、今度いつか、外したウレタンベルトを付け戻す時に分かると思います。

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上が標準、下が細いバネ棒

仕方ないので、穴とバネ棒の隙間に遊びがあれば多少の精度の悪さや技術のなさをカバーできるので、直径1.4mmのバネ棒を使うことにしました。標準は2mmの太くしっかりしたバネ棒です。この0.6mmの差で、なんとかしようと。

結果は良好。さほどの苦労なくすんなり装着完了。バネ棒の遊びが接合に影響するようなガタツキもなく、キッチリ装着出来ました。

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●540円で買ったNATOタイプのストラップをつけます。

WPw06つけます、といっても、通すだけ。簡単やネ。ワンピースストラップのいいところ。しかし、
ここで、またも問題発生。
「これは決定的に似合うやろう!」と思っていたカーキのストラップ。装着してみると、ストラップが二重になる時計の底がツッパっています。これでは腕に巻いた時、時計が浮き上がってしまいます。

 

 

 

 

 

下の写真。左が今回のカーキ。浮き上がっているのがわかる?付けられないことはないけど不快かな。
右は手持ちの薄手の22mm幅のストラップ。付け心地良好。22mm幅と2mm狭いものだけど違和感はありません。

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原因は、ストラップの時計を固定するフラップ部分の長さ。
DW5600本体の長さは47mmだけど、先端カバーを付けたので、66mm(ストラップが通る部分は60mm)になっています。このため、NATOタイプのストラップでは、ものによってフラップの長さが足りないものがあるようです。
先端カバーを付けたDW5600には、フラップの有効長が少なくとも70mm弱は必要と思われますが、カーキのNATOストラップの有効長は57mmでした。これでは突っ張るのも無理ありません。
下は長さを比較したもの。
上2本は今回買った24mm幅・厚手のもの。下1本は手持ちの22mm幅・薄手のもの。
明らかにカーキは短いよね。

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NATOタイプのストラップは通販でかなり安く購入できます。しかし、今回に限らず特に500円〜1000円の安い輸入品はストラップ自体の長さ、フラップの長さ、ループの位置なんかずいぶんバラつきのあるものが出回っているので注意が必要です。
時計バンドの専門メーカーが作るものはさすがに規格や品質で優れていますが、3000円〜6000円くらいします。ちょっと高いね。
「先端カバー」を販売しているサイトでは、専用のストラップをセットで売っているところもありますので、セット買いが間違いの無い選択かもしれません。

それにしても、24mm幅のストラップって、普通はいわゆるデカオモ時計に付けるためのものだろうから、フラップが57mmは少ないと思うよね。もう少し余裕持たさないと、返品増えるよ。きっと。

と、いろいろありましたが、ベルトを交換する時の注意点は・・・
●「先端カバー」の付け替えは僕の様に細めのバネ棒を用意しておいた方がいいかも。
● NATOタイプのワンピースにするなら、安いものを買うなら複数買っておくのが無難。また、22mmでも違和感なく使える。
● できれば「先端カバー+ストラップ」セット販売を利用するのが、良い選択肢かも。
といったところです。

さて、最後に、

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G-SHOCKを一本欲しくて、ずいぶんいろんな機種の写真を見たけど、DW5600BB-1 JF 、これが自分なりには一番カッコいいG-SHOCKやと思う。
営業職でも接客職でも仕事中違和感なく使えるやろうし、OFFには水を得た魚みたいなものやし、仕事を無視してストラップを変えればミリタリー風の存在感あふれる魅力ある風貌になるし、なによりメンテナンスフリー、きっといついかなる状況でもズ〜ッと日常に寄り添ってくれる実用的な存在になる、そんな時計やろうね。
ただ、見にくい。なんとも惜しい。なんとかならんかなぁ〜、しかたないんかなぁ〜。

驚いた!¥3,000のALBA!

夏以来、今まで経験したこともないような乱れた天候が続いていたように思うけど、やっと落ち着いた秋の気配もただよい、ここ二日ほどは透けるように高い空と山が色づき馬も肥える気持ちのいい季節になったようやね。朝夕ちょっと寒いけど。
一昨日は月も未練な十三夜の月が澄み渡った夜空にとてもきれいでした。
北の国のミサイル連発、2週連続の大型台風と希に見るへんちょこりんな総選挙(ほんま、誰がこんなへんちょこりんな状況つくったんやろね?)なんかでなにかと大騒ぎでしたが、とりあえず身の周りには何事もなく、このまま落ち着いた秋から冬、正月を過ごせればええんやけどね。
総選挙といえば、自民圧勝で安定政権継続。それはいいけど、チョットでも早く好景気の実感をいただきたいものやと、零細企業の経営者として思うわけです。耐えてしのいで、これ以上の底はいらんで、と悲鳴をあげた時期は確かに過ぎたようには思うけど、最盛期ほどの好況感にはほど遠く、今でも耐えてしのんでる状況ではありますので、経済政策なんとかしてください。

話は長くなりましたが、時計の話です。

チープウォッチ、買ってみました。
とりあえず結果を見て! どぉ?

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バンドは、ハドリーローマMS851/black に付け替えています。

HRwbブログを遡ってみますと、欧州もんに負けない50千円クラスの時計探しが目的やったようやのに、どんどん下がっていって、最近は10千円クラスの時計探しになってる。いろんなシーンでも恥ずかしくなく、視認性良く実用目的を100%満たしてくれて、着けていてうれしい時計を探しているわけですから、値段が下がるというのはいいことで、10千円クラスでも不都合を感じないような時計があるということはすばらしいことやと思うのです。
未だに耐えしのんでいる自分としては安いことは好都合でもあります。
そこで、一度試してみようと、10千円よりずっと下クラスに挑戦です。

以前、孫にと思ってシチズンのQ&Qを買ったり、自転車に付けようと思ってチープカシオを買ったりしたことはありますが、特に印象は残っていません。
シチズン、カシオときたので今回はセイコーのアルバを試してみようと思い、ちょっと気になっていた「チタン製・200m防水」のミリタリーを買おうと思ったのですが(前からハミルトンのカーキフィールドと比べてみたくて)、アマゾンでアルバたちを見ていて見つけたのがこの時計です。
レビューの評価も結構高く、3千円でポイントも若干つくし、なによりなんとなくトレーサーやルミノックスを彷彿とさせる感じが目に止まって、衝動的にこっちを買ってしまったという次第です。
前者のアルバは7千円くらい。こっちのアルバは3千円。小遣いへらずにすむしね。

正直、値段が値段なので、以前のQ&Qやシープカシオ同様期待はしていなかったのです。どうせチープやろって。

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3千円でもちゃんと箱に入っています。右下は通常のNATOストラップとの長さの比較。

驚いたよ。ビックリした。なかなかエエやん。

確かにそらチープですわ。全部プラスチックやし、秒針も短いし一秒単位の運針動作も底辺のクオーツそのものやし、リューズも取って付けたような感じやし、NATOタイプのバンドも短いし、エトセトラ。
高級感なんてかけらもありません。当たり前ですが資産にもステータスにもなりません。
でも、カッコいい。大きさもちょっと小ぶりで僕にはちょうどいいし。ボディも回転ベゼルの太さでプラスチックの風防ガラスの縁がほぼ隠れていてプラスチック独特の安っぽい光り方が目立たないし、なにより視覚的にキュッと締まったデザインにとても好感が持てます。
ほんと、マイナーな予想を覆す驚きやったので、ちょっと詳しくコメントしたくなりました。

おおよその仕様は?

● リューズを除くケース幅は、41.4mm
● ラグからラグの全長は、45.6mm
● ベゼルの径は、39.5mm
● ダイヤルの径は、27.5mm
(アマゾンの仕様にはケース44mm×44mmとありますが、どこにも44mmは出てきません。
アマゾンの仕様を見て買う人がいれば注意してね。大きな時計ではありません。どちらかというと小ぶりです)
● 厚みは、11mm
● バンド幅は、20mm
● 重さは、本体22g!(軽い!)ナイロンベルトを入れても、34g(軽い!)
回転ベゼルは?
ちゃんと逆回転防止で、60クリックで実にカッチリしっかりしています。これも驚きです。
(以前買ったダイバー風Q&Qのベゼルは同じく逆回転防止やけど、おもちゃのように軽く頼りないものだったので。)
ただ、5分ごとに印字されているインデックスはプリントなので、たぶん使っている内に消えると思うし、回転のクリック音も安っぽいのは仕方ありません。
ルミは?
しっかり光ります。30千円クラス以上のセイコーダイバーと比べると少し継続時間が少ないくらいです。
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精度は?
安いとは言えセイコーのクオーツなので1ヶ月くらい時刻合わせしなくても大丈夫だと思います。しばらく試さないとわかりませんが。
秒針もダイヤルの秒インデックスを全周に渡ってきっちりと指しています。組立の精度がいいことを示していると思われます。
視認性は?
はい。文句ありません。老眼の僕でも裸眼できっちり時刻が読めます。
裏蓋は?
四隅をネジ止めするタイプです。電池交換は楽にできますね。ついでに、バネ棒とケースの隙間はこんなかんじ。普通に狭いものです。厚めのワンピースバンドは通らないかもしれません。
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そのほかは?
リューズの時刻合わせの回り方が軽すぎてたよりないし、強度的にも頻繁に操作しない方がいいかも、と思わせる頼りなさがあります。
風防のプラスチックは見た目は分かりませんが、うねっています。

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ブラインドの映り込みを撮ってみたらこんなふうになります。

バンドはしっかりとしたNATOタイプのものですが、短く、特に12時側が短いので腕に装着した時に美錠の位置が腕の中心に来ず、不快。これはいけません。

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上段がオリジナル。右上:美錠が腕の側面にきています。下段は通常のNATOの変えた場合。

外品のバンドに変更するのは必須かな?
NATOタイプなのでバンドの交換が簡単だろうと思ったら、ベルトの穴回りの補強の革が邪魔をしてバンドだけを抜き取ることはできません。結局バネ棒を外すことになります。ま、外品に交換してしまえば大丈夫ですが。
バネ棒は、ケースのラグに穴のあるタイプですから、針状のものを穴に押し込めば簡単にはずせます。

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NATOタイプ様々。よく似合うね。特に黒とカーキがいいかな。

革バンドで一気にレベルアップ

本来、NATOタイプやウレタンストラップが似合うし、この時計の本来の姿だと思いますが、チョット奢って、いい革バンドを装着すると一気に雰囲気が変わります。
いつものハドリーローマMS851の黒を付けてみました。
安物とは言わせません!といえるレベルになったと思います。(バンドの値段でこの時計が2本買えるという本末転倒状態ではありますが・・・・)
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結論は?

 

チープだと思ってしまえばそれまでですが、ぱっと見た目や遠目にはルミノックスやトレーサーと変わらんのやないかな。よっぽど目の肥えた人か目のいい人やないと。
それなりに装ってやればなおさらです。
充分楽しくうれしく遊びに、時には仕事に使える時計だと思います。
日付もないし、クオーツやから頻繁な時刻合わせもゼンマイ巻きもないし、なんの負担もなく、ほったらかしで、100m防水やし雨だあろうが嵐であろうが気を遣わず結構ハードに使ってもこわれそうにはないし。よしんばこわれてもあきらめのつく値段やし。
ほんと、見た目は立派なミリタリーで時計としての基本性能は十分以上やし。
僕は、エエんちゃうかなと思っています。
もう一個、色違いを買ってみよかな、と気楽に思える時計です。

動画もみてね!

 

 

ORIENT MAKO-XL / RAY-II “MOD”

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う〜・・・・っ、あつい・・。
子供の頃、暑いあついといっても、最高気温はせいぜい32℃位だったと記憶しているけど、最近は36℃とか37℃とか・・。ほんと殺人的な暑さですね。あれほど夏が好きだったのに、この頃は少々苦痛に感じます。
これでは夏休みの子供も表では遊べませんね。孫達を見ていても、せっかくの思い出作りの夏休みなのにかわいそうに思います。
それにしても、毎日必ずと言っていいほど日本のどこかで「記録的短時間大雨情報」が出されるのは異常な事態だと心配しています。
被害に遭われた地域の皆様には心からおだやかな天候への回復と一刻も早い復旧を祈っています。
異常な暑さと雨には、今できることは僕にはありませんが、健康にだけは気を付けて異常事態に対処できる体力と気力だけでも持っていたいと思います。

さて、
6月の初めだったと思いますが、このブログを読んでくださっている長野県のKさんから「風防の交換をやってくれないか?」とのメッセージをいただき、「素人細工でよければ・・」と返したところ、何通かのメールのやりとりの末7月中旬に、オリエントのダイバー2種の風防の交換をさせていただくことに。
交換と同時に会社が「WatchStrap Selection」で売っているハドリーローマの革バンドのご注文もいただきました。ありがとうございました。

時計はオリエントのダイバー、MAKO-XLとRAY-II、共にアメリカで人気のダイバーです。
人様の時計、それも買ったばかりのキズ一つない新品なので「おまえ、大丈夫か?つぶしたらどおすんねん。責任とれるん?」と心の声も聞こえてきそうですが、オリエントはRAYと同型のMAKOの風防交換をやったこともあるし、ま、できるやろう・・と、(いつもの悪い癖で)楽観的にお引き受けしてしまったところです。
交換する風防は、このブログでも何度も紹介している「Crystaltime」のサファイヤクリスタルのドーム形状のものです。
これはKさんが買われて時計と一緒に僕の手元に送って頂きました。

届いた時計がこれ、左がXL、右がRAY。
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左のXL、名前どおり大きな時計です。幅44.5mm、ラグからラグは約50mmあります。
僕もネットでこの時計の写真を見て欲しいと思ったのですが、大きさの仕様を見て「大きすぎる」と諦めていた物です。
実物を見ると確かに大きいのですが、ベゼルの内周が太く縁取られているせいか実際の寸法ほど大きくは見えません。とにかくとても存在感のある時計です。
いかつい感じの時分針をロリポップの秒針が和らげているような不思議な調和感があります。
ムーブメントは「46943」、手巻き・ハッキングの機能はありません。セイコーのSKXなんかの「7S26」と同等でしょうか。

右はRAY-II、このブログでも紹介しているMAKOと文字盤・ハンド違いの同型です。
僕の細腕にはこちら、幅41.5mmはちょうどよく収まるように感じます。とてもまとまった破綻のない形が僕も大好きです。
こちらのムーブメントは「F6922」、手巻き・ハッキングの機能がついています。

それでは早速作業にかかります。

ケースから中身を取り出したところ。

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文字盤と、チャプターリングは一体です。同クラスのセイコーのダイバーとの違いです。
ちなみに、RAYのF6922ムーブメントの「オシドリ」はリューズから巻真の通る道筋のすぐ脇にある穴の中にあり、すぐに分かるのですが、XLのムーブメント46943の「オシドリ」は、普段隠れていて、リューズを2段引き出すとムーブメントの側面にちょっと顔を出すという僕にとっては初めてのタイプのもので、最初わからず少し焦りました。

こちらはケース。風防を取り外しました。

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標準の風防は厚さ3mm位のミネラルクリスタルの表面がフラットなものです。
ちなみに100m防水の時計の風防の厚みはこの半分くらいしかありません。200m防水となるとこんな厚さ。水圧ってすごいんやね。
今回は出来るだけケースにキズを付けたくなかったのでベゼルは付けたまま作業しています。
写真の矢印が示す白い部分はガスケットです。しっかりはまっていることを確認します。

ここからは新しい風防の装着。

圧入器具での作業は、いままで何度も紹介しているので省略します。
(実は写真の撮り忘れでして・・、すみません)

しっかり装着出来たし、水に浸けてみます。

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風防を本当にしっかり装着出来たか不安なものですが、僕はケースを組み上げた状態の厚さで判断しています。新旧の風防の厚さの差を確認しておいて、風防装着前後のケース厚さの差が一致すればOKとしています。
水が浸入しないか確認のため、ケースに共にねじ込み式のケースバックとリューズのみ組み上げ、20cm位の深さの水に沈めています。今回は、途中ケースの向きを変えながら2時間くらい沈めたままにしました。
気圧をかけることができないので本当の防水検査にはなりませんが、少なくとも日常生活での水の侵入の有り無しは判断出来ると思っています。

水から引き上げ、冷やします。

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引き上げたケースの上にしばらく氷を乗せて冷やします。
ケース内に水が入っていたら、風防内側などが結露するはずです。
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結果、OKですね。

ムーブメントを戻し、バンドを装着。

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ケースをしっかり乾かした後、外していたムーブメントをケース内に戻し、バンドを装着。共に幅は22mm。
左、XLにはハドリーローマ MS-910、black、
右、RAYにはハドリーローマ MS-851、black。共にKさんのご注文。
※  -WatchStrap Selection- で売っています。ぜひご覧ください。
どちらも縁を絞っていないタイプでダイバーウォッチには最適の革バンドだと思います。

風貌を光にかざしてみると・・。

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部屋に照明の下に置くとこんな感じになります。
左、RAYにはシングルドームのサファイヤクリスタル。シングルドーム、要は凸レンズやね。
右、XLにはダブルドームのサファイヤクリスタル、こちらは表裏ともカーブしているので斜めからの視認性も良好です。
共にARコーティング、ブルー着色のものです。ブルーの着色は風防の裏面に行われていることが青い光と白い光の分かれ方でわかりますね。XLのダブルドームは表裏ほぼ同じ反射なので青と白の光が重なります。

ビフォー・アフターはこんな感じ。

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上が標準のフラットなミネラルクリスタル。下が交換後。
RAYもXLもベゼルがベベル状に傾斜のあるタイプなので、風貌のドームと一体感が出てとてもいい感じになります。
僕自身MAKOの風防を今回のRAY同様の風防に交換した時、イメージの変化に驚きました。
(冒頭の写真も参照してね)
ちょっと大袈裟かもしれませんが、作業着を着て汗を流していた作業員がシャワーを浴びてアフターファイブのスーツに着替えたようなイメージの変化です。
今回は特に、大きなXLに程よい「絞まり」が出たように感じます。

ま、とりあえず、うまくいってよかった。
オリエントの人気ダイバー2つを見比べる機会を与えてくれたKさんに感謝します。

動画も2本作らせていただきました。見てね。

SEIKO PROSPEX SRP789

TURTLE / Coke!!

大きな時計だけど大きさを感じさせない不思議

70年代に短期間生産され人気を博した3RDダイバー復刻版 SRP777 のコークカラー版、SRP789。
ケース幅45mmのビッグフェイス、腕周りを調整済みの段階で176gもある重量級ながら、独特な形状のクッションケースと47mmに抑えられた全長のおかげで、非常に良い素着感と、過度に大きさと重さを感じさせないところが特徴的なダイバーです。

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弟分のSKX009と比べると二回りは大きい印象があります。

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ところが、腕にはめてみると、計算された形状のクッションケースが不思議に腕に張り付くようにフィットし、重さも大きさも実際のスペックほどには感じません。とても心地よく腕に収まります。
何度も言っているように僕の腕周りは170mmしかありません。ケース幅40mm以上の時計はなかなか似合わないのです。
しかし、その細腕でも過度に大きな物を着けている感覚は視覚的にも、感触的にもありません。

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その原因は、幅は45mmもありますが、ラグからラグの全長は47mmと抑え気味だということと、腕方向に落とし込まれたラグの曲面やケースの上面より下の部分(側面から腕に接する面)がゆるやかな曲面で絞り込まれている独特のケースデザインにあると思います。
感触的には角がなく、実に自然に腕のカーブに馴染みます。
視覚的には底面まで絞り込まれた形状から、実際の厚さ(13mm)より薄く見えます。
SKXのケースも同様のよく計算された三次元曲面のケースを持ちますが、こちらは大きいだけに、それをより発展させた感じがあります。
200m防水に気分的にも安心感の増す大きさ。ズングリしてはいるけれど、どこぞの超有名ダイバーの形状を阿ない独特のデザイン。よく見て装着してみれば得心する繊細な形状。
とてもよくできたケースだと感じます。

SKXと比べると

ダイヤルは?

ソリッドな黒ダイヤルに白く丸い夜光の効いたインデックス、アロー針の分針、逆ロリポップの秒針、視認性は抜群です。
また、ベゼルの20分までの時間帯と分針に施された差し色の赤も視認性の向上に役立っています。
黒白のみのSRP777よりほどよい色気を感じます。
SKXと比べると、ダイヤルの見た目の印象はほとんど同じです。12・6・9時のインデックスの形状の違い位でしょうか。
ただ大きさはSKXよりベゼル・ダイヤルとも直径で1mm大きくなっています。

ムーブメントは4R36

SKXの7S26に比べ、手巻き、ハッキングが可能となり、非常に便利です(当たり前かもしれませんが・・)。
スクリュー式のケースバックも神奈川浪裏マークと外縁がグロス、それらに挟まれた部分はヘアラインとツートーンに処理されており、全面グロスのSKXより凝った処理がなされています。

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また、スクリュー式のクラウンのねじ込み時の感触やピッチもSKXよりは明確に高級感があります。
4Rxxは7Sxxの発展形らしいのですが、精度にばらつきがある、とか、パワーリザーブが少ないとか、いろいろ言う人もいます。でも僕の7Sxxは腕に着けていればどれも日差±10秒くらいに充分収まっているし、朝充分に振ってパワーを貯めれば放っておいても翌日の夜でも元気に動いています。実質パワーリザーブ40時間くらいはあると思っています。4Rxxは初めてですが7Sxxの発展形なら4Rxxも充分に信頼できるものと期待しています。

SRPとSKX、どちらを選ぶ?

と、問われたら、迷います。値段はSRPの方がほぼ倍になるわけです。SRPの実売価格は30千円強、SKXは15千円強。
SRPは値段と比較してもコストパフォーマンスに非常に優れる品質があると断言できます。
しかし、SKXはコストパフォーマンスで比べるとそれ以上に優れているとも感じます。
正直優劣つけがたいという感じでしょうか。
但し、ステンレスブレスの品質は明らかにSRPの方が上です。(この件は次の項で)
腕が細い人はSKX、たくましい人はSRP。
手巻き・ハック機能を最優先する人は文句なくSRP。
コスパを優先する人は文句なくSKX。みたいな感じではないでしょうか。

バンドを変えてみる

いつものように革バンドを試してみます。腕時計の雰囲気を変える一番簡単な方法です。
ステンレスブレスもいいですが、革バンドはおしゃれ度を一気に引き上げてくれます。
今回試したのは、ハドリーローマのMS851とMS910。共にダイバーの存在感に負けない厚めのバンドです。

0405もともとフィット感のいい時計ですが、柔軟性に富むいい革バンドを着けるとより腕にフィットする装着感が得られます。しかも他の人と差別化できるおしゃれ感もあるしね。
特にオンタイムには押し出しを抑えた控えめな上品さを演出できます。
お薦めは上の2本。興味ある方は以下のリンクで!
WatchbandSelection」で販売してます。(国内最安?)

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ステンレスブレスのこととコマの調整

標準のステンレスブレスは巻き板ではなく、とても良く出来ていますが、振ると、完全に無垢のステンレスにはないシャラシャラ音がします。
見た目には分かりませんが、中空なのでしょうか?(←不確かな想像です)
また、同じくらいの幅と厚さを持つ無垢のステンレスブレスト比べると若干軽めです。
ただ、元々時計本体が大きく重いので、軽めのブレスは歓迎できます。シャラシャラ音がしても、見た目が良ければいいかな?と思っています。
シャラシャラ音も、ブレスの長さを腕にピッタリに調整すると気になりませんし、そもそもこの手の大きく重い時計のブレスを余裕のある長さに調整したら、腕を激しく動かした時や自転車・バイクなんかに乗った時に手首に打撲を負ってしまいます。
だからこれはこれで良い、と思っています。

そうそう、ちゃんとダイバーエクステンションの機能も付いています。バックル部分裏側のヒンジを持ち上げて、フックをはずせば2cmほど伸張します。(たぶん本当にダイビングする人以外は使わないと思うけど)

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ブレスのコマの繋ぎは、Cリングとピンによるもので、Cリングが中央でなく端にはまり固定するタイプのものです。
しかも、ピンの長さがコマの幅より2〜3mm短いので、コマの調整はなかなか難しいことになります。
外してしまうと、小さなCリングを失ってしまったり、普通の工具だけでは着け戻すことが出来なくなったりするので注意が必要です。構造を知って慎重に作業するのもいいですが、時計屋さんに頼むのが無難かなと思います。
僕も「こうやるのが本当のやり方」というのは知りませんが、僕のやった方法を書いておきます。参考までに。

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ブレスのコマの穴に、図左のようなピン(黒い棒)が収まって、コマを連結しています。
ピンはコマの穴を通り抜けるくらいの細さです。このままでは固定しないので、片方の端にCリング(赤い部品)をかしめて穴に固定しています。
A: ピンの長さはコマの幅より短く、穴の両端に約1.5mmくらいずつ隙間が空いています。(これが厄介の元で、ちょうどの長さだといいのにと思います)
B: ピンを抜き取ります。ピン抜きの工具を矢印方向に押し込むと、
C: 簡単にピンは抜けます。この時、Cリングも取れてしまうのでなくさないように注意!
D: 連結します。コマの矢印の反対方向からピンを挿入しコマとコマを連結します。ここで、Cリングをコマの矢印方向に挿入してピンをかしめたいのですが、ピンの長さがコマの幅より短いのでかしめることができません。
E: そこで、図下のように穴に仮の詰め物(オレンジの物体)をします。詰め物をした側を下に、机や作業台に立てて、矢印方向にCリングを挿入し、工作用のハンマーでかしめ込みます。さらに時計修理用のピンをCリングに当てて深い位置までハンマーではめ込みます。ハンマーは軽く軽く使います。
未調整のブレスの穴に作業用のピンを入れて、その深さと同じくらいまでCリングが挿入されたことを確認出来たら完成です。
仮の詰め物はポロッと出てきます。
詰め物ですが、僕はゼムクリップのNo5、ジャンボサイズを2mm弱切って使いました。このクリップ、ブレスの穴にちょうど合います。

この方法が正しいかどうかはわかりません。(知っている方がいらっしゃったら教えてね)が、とにかく固定はできました。

大きな時計はきらいです。でも・・

(何回も言うなよ!お前の細腕は知ってる!)
でも、これは許せます。いやいや存在感と言い、仕上げのよさと言い、なかなかのものだと思っています。

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今年も始まってしまった暑く長い夏に活躍してくれるかな?

動画はこちらで! 初めての歌入りBGMです。

SEIKO SNZF17J1。スマートでハンサム。クリーンなフェイスが魅力の丘ダイバー!

届いたケースを開けた瞬間、極めてクリーンなフェイスに魅せられました。
そういえば、SKX009を買った時も、印象は違うけれど同じような感覚になったことを思い出します。
値段が安い(amazonで14千円)から、よりそう感じるのかもしれないけど、値段にかかわらずいい物はいい!の典型だと思います。
「セイコー5なんてはずかしいやろ」などと思うなかれ!いい物はいいのです。

と、呑気に時計を愛でていますが、世間はなにやら騒がしいね。ミサイルが飛んでくるとか、打撃群が集結するとか、国同士で激しく威嚇しあったり、言葉だけならいいけど、これ、ホンマに武力の争いになったらえらいこっちゃ。遠く中東なんかの話やなくて、ほん近所の話やからね。
戦争はあかん。絶対にあかん。みんなそう思っていると思うよ。今の日本で戦争したいと思っている人はいないと。
じゃ、どうすれば避けられるのかが問題やね。
他国から武力で干渉された、あるいは干渉されそうになった場合、奇然と立ち向かえる準備が必要やと僕は思う。国民の意識にしろ、防御の武力にしろ、十分に準備してから覚悟を決めて相手に対峙することしか戦いを避ける道はないと思う。
普通、喧嘩売られるのは「俺に限ってそんな目にはあわん」って思ってるようなチョット不意をついて脅したらビビりよる何の準備もできてないひ弱な人間や。弱くても覚悟を決めた目をした人間や、いかつくてゴッツイ奴やナイフもっとる輩に喧嘩売らんもんね。国と国も同じようなもんやと思う。
あまり政治には興味がないけど、今の日本の政治・外交では自民党が与党でよかったと思う。頑張ってほしいと切に思う。他の野党が情けなすぎるもんね。せめて邪魔だけはせんといてほしいと思う。
子供や孫がしかたなく軍服を着るような世の中にはなってほしくない。
いつまでも、孫に「じいちゃん時計ばっかり買ってアホちゃうか、手2本しかないのに」って笑われているような平和な日が続くことを願ってる。「軍靴の響き」なんて小説が再び世に出ないように・・。

長すぎたね。ごめん。

さて、SNZF17、スペックから

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【スペック(寸法は実測)】
a:49mm / b:41mm / c:31mm / d:26mm / e:45mm / f:約3mm* / g:5.5mm / 厚さ:13mm
バネ棒込み本体のみ重量 :75g(*ベルト含まず)
写真の手首幅 : 55mm
*d はインナーベゼルを除いた文字盤の直径 *f はバネ棒通しの穴の中心からボディまでの隙間
●ムーブメント :7S36
●ケース :ステンレス、側面=2次元曲面、ラグ上面=つや消し、側面=グロス、ベゼルエッジ=グロス
●風防 :ハードレックスクリスタル(フラット)
●防水 :100m / ●リューズ :ねじ込みなし / ●裏蓋 :ねじ込み・シースルー
●カレンダー :3時位置DAY/DATE
●蓄光 :略字・時・分針と秒針マーカー
●ダイアル色 :ブラック
●ベゼル :逆回転防止、色=ブブラック、120クリック
●ベルト :ステンレス、ダブルロック付き三つ折れクラスプ、バンド調整=ピン式、バンド幅=22mm(ダイバーエクステンションはありません)

動画はこちら!

スマートでハンサム・クリーンなフェイス

スペックにもあるように、100m防水、ねじ込みリューズもなしの仕様なので、本格ダイバーとは言えません。その分、厚みは12mmに抑えられ、ダイバー風としては比較的小ぶりな41mmのケースもあって無用なゴツさや押し出し感はなく、ON / OFF 問わず使えそうな万能感があります。

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特徴は何と言ってもクリーンなフェイスの表情にあると感じます。
ベゼルの幅は標準的な3.5mmですが風防内側のチャプターリング(秒刻み)の幅がたっぷりとられ、文字盤自体は26mmと小ぶりで、ちょどいい大きで縁取りされた円と長方形の略字、文字盤外縁まで届き視認性をこの上なくよくするスマートなペンシル針が、キュっと締まった破綻のない機能的な美しさを演出しています。

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クリーンでハンサムって表現がぴったりだと思います。ただ難は、ラグ先端の厚みが結構あること。もう少し薄ければこの印象はもっと確たるものになったと思います。

そのラグの形について

前述のとおりケースの幅は41mmですが、全長(ラグからラグ)は49mmあります。僕の持っている時計の中で2番目の大きさです。
大きいのに、細腕の僕がはめても違和感がないのは、キュっと締まったデザインのおかげで本来のサイズより小ぶりに見えることと、実はラグの形も無駄に大きく見せない効果に貢献しています。

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写真は僕の持つ一番大きなオーシャンワン(写真下)との比較です。オーシャンワンは全長が1mm長い50mm。幅が55mmしかない僕の腕には限界の長さです。
ご覧のようにラグの形が随分違います。
SNZF17はラグが下方向にカーブした形になっています。オーシャンワンは軽い傾斜で横方向に張り出しています。この形の違いが2つの効果を生んでいます。
一つ目は、写真左、ラグ先端の赤い点はバネ棒のほぼ中心の位置です。ベルトはここにはまります。下の赤い線は時計の底面。バネ棒の中心位置と時計の底面の差がSNZFの方が小さいことがわかります。この差が大きいほど時計は腕から盛り上がって見え、且つ張り出して見えます。つまり、腕に対するフィット感が悪くなるということです。細腕ならなおさらです。SNZFはこの差が小さいので、盛り上がり感・張り出し感が少なく、フィット感に優れます。
つまり無駄に大きく見えないということです。
二つ目は、写真右、自然に光が当たったところを真上から見ています。SNZFは下方向にカーブした形状のため、ラグ先端に影ができ全長が実際より短く見えます。オーシャンワンは傾斜はあるものの直線的に張り出しているので影はできず長い全長を強調しています。
腕幅65mm以上、腕周り190mm以上あれば気にならないことでしょうが、一般的にはよく考えられた形状だと感じます。

やっぱりいけないステンレスベルト

付属のステンレスベルトは、見た目無垢のステンレスかと思うくらいよく出来たベルトで、22mmの太さもあって大きな存在感があります。この時計を目立たせたい場合は最適でしょう。でも材質はたぶん無垢ではないと思います。きっちり腕に合わせて駒をおとしても、例の鈴のようなシャラシャラ音がします。実は不思議にこのシャラシャラ音、今までのセイコーの同様のものに比べ結構耳に心地よい音なのですが、やはり、腕を動かすたびに鳴るのは気になります。
そこでいつものようにストラップの着せ替えをします。

と、その前に、ステンレスベルトの駒のおとし方について。

付属の状態では随分長く、170mmの僕の腕では、バックルを留めた状態ではめたりはずしたりできるくらいです。
よほど腕の太い人でない限り駒をおとして調整する必要があります。問題はどの部分の駒をどれだけ外すのか、です。
このベルトの場合、駒の数は全部で13。これでは長すぎて、僕の場合は5駒おとさなければなりません。残り8駒を12時側と6時側にどう配置するかです。時計屋さんで買って調整してもらうと大抵4駒・4駒に調整されます。
しかし、これではバックルの羽が12時側に偏ってしまい、良い装着感が生まれません。
僕は6時側に3駒、12時側に5駒の配置にしています。こうするとバックルは手首の裏のちょうど真ん中にきて、良い装着感が生まれます。・・・・ご参考までに。

ストラップの交換・どんなベルトでも対応できる許容範囲の大きさ

NATOタイプもよく似合います。

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特筆すべきは、スペックの「f」の寸法。ケースとばね棒の隙間の寸法です。この時計は3mmもあります。これだけあればどんなベルトでも交換できます。下の写真のような分厚い本革のNATOタイプ。厚み3mm近くあって僕の持つほとんどの時計には装着できません。これでも太いばね棒を使ってしっかり装着できます。(こういうの結構少ないんですよ)

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今回の僕の一番のお気に入りは、黒ダイヤルに黒バンド。ハドリーローマのMS851サドルレザー。白スティッチのコントラストがハンサムなフェイスの印象にぴったりはまります。

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時計自体、妙な押し出しのないスマートな表情なので、革ベルトは上品に似合います。・・と、思います。

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(このバンド、WatchStrap Selection で売ってます。ぜひ覗いてください。)

セイコー5のコスパ

通販サイトのレビューなんかを読んでいると、多くは絶賛なんだけど、少数、セイコーのプロスペックやなんとロレックスなんかと比較してネガティブな意見を書いている人がいるけど、気にしてはいけません。そもそも比較は野暮でしょう。ブランド価値も値段も違うんやから。
例えば、同じようなニットのセーターでもユニクロで買えば3,000円のものが、有名ブランドのマークを刺繍しただけで30,000円になってしまっても、たしかに素材や耐久性なんかで劣ることはあるにしても、値段の比率ほどの差はないわけで、そこでコスパが出てくるんやけど、コスパで言えばユニクロもセイコー5も極めて優等生に間違いありません。
しかし、ブランド名にステータスを感じる人にはコスパは関係なく、信仰のようなもんやから、比較すること自体無意味ってことになります。
ベゼルや風防、またステンレスの素材、リューズや文字盤の細部の工作、肝心の中身のムーブメントの違い、上げれば多くの差があります。
でも、ロレックス1本で、セイコー5が100本、と考えればそれほどの差はないと断言できます。(アフターマーケットの価値は考えていません。腕時計は投資の対象ではなく趣味の持ち物だと思っているので)

身につけて2週間。コスパは最高だと思いますが、そんなこと関係なく、これは素直にいい時計だと思います。
メンテナンスも気にすることなく、頑丈で丁寧でシンプルな造り、精度も悪くなくむしろ良い。それにハンサムなフェイス。実用には文句なしでしょう。特にOFF-TIMEでは最高やね。
好きなものを自信を持って身に付けた時の高揚感を誘い出してくれる、そんなアイテムだと感じています。

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ほら、ハンサムな時計や!

もともと30千円〜50千円クラスの時計、特に国産の時計で100千円以上のスイス物に負けない時計を探してみようと思って始めた時計集めやけど、今は10千円〜20千円クラスでも十分だと考えるようになった自分に驚いてる。価格帯が上がるどころか下がったんやからね。日本のメーカーに今まで以上の敬意を感じてる次第です。もう少し、セイコー5や、オリエント、シチズンの海外向け製品に注目してみようと思う今日この頃です。