なんか、最近ニュースを見るのがいやになってきた。前向きで明るく希望を抱かせるようなニュース、無いね。国会審議が進まないほど森友の問題って大きな問題なのかな?相撲もそうやったけど、今回のレスリングのことも、わからんことばっかり、推測ばっかり、未確認ばっかり、本来これってニュースじゃないよね。報道も政治も疑惑と事実を比べたら当然事実の方に重きを置いて議論し対策し報告し実施するのが社会の中での役割やと思う。他に大事な現実・事実としての課題が一杯あるやろうにね。ホンマしんどい。疑惑が事実につながるならいいけど、もしただの根拠の薄い疑惑やったら、だれがこの間の時間的・経済的損失の責任を取るのやろうか?ホンマに嫌。っと、せめて自分の日常だけは明るく、オモロく、楽しく送りたいものやと、仕事と趣味に精を出したいと思います。元気に明るく精一杯生きることが、一介の市井の民としての役割やろうからね。
長くなったけど、ついでに無駄話をもうひとつ。四年前に聞いた話やけど、「桜の開花」時期のこと。もうそろそろでありますが。2月1日からの平均気温の和が「400℃」に達する日に桜が開花するっていう話です。この話を聞いて、2014年に2月1日からの大阪の最高気温と最低気温の中間値を足し算していって、3月24日に392℃。翌25日に408℃。自分の目視ではありますが25日に地元の桜並木で数輪の開花を確認して、「400℃、ホンマやんか・・」と驚いたことがありました。ま、どうでもいい話ですけど・・・。
先回速報の「自分好みの時計を作った」の詳細です。
ロレックス×オメガ×ジン×ジャパンmove?得体不明の腕時計!?
さて、時計の組立の詳細です。
繰り返しになりますが、使ったパーツは以下のとおり。
部品 PARTS
Movement
MIYOTA 8205
eBay : ajia544 ¥ 3,735
Jewels : 21pcs Vibration(/hour)21600 Accuracy(/day): -20~+40sec.
Running time : 42hours
Hands
Aviator Military Sinn Style Broad Arrow Hands
eBay : raffles-time ¥ 2,346
Case
P707 Parnis Sapphire 40mm Watch Case
width : 40mm / length : 49mm / thickness : 13.8mm band width : 20mm
eBay : qifawatch ¥ 3,912
Dial
31mm black watch Dial fit Miyota
eBay : frank-77_0 ¥ 1,557
and (Movement Casing clamp and Screws) ¥ 934 + ¥424(shipping)
合計12,484円。セイコー5なら買えるくらいの出費です。ちなみにこれにバンドもいるから、ま、20,000円位の予算が必要です。部品の紹介にもありますが、ケースは「Parnis」という中国製。Parnisは今回と同じミヨタのムーブメントを使って、立派なステンレスのバンドを付けた完成品(ロレックスやオメガのそっくりさん)を定価15,000円位で売っているので、わざわざ組み立てる必要があるのかどうかは、、、実際僕にもわかりません。でも自由にパーツを選択できるし、作業自体も僕は好きなのでエエんやないかな?と思います。
作業中の動画を上げているので、そちらも参照して頂いて、ここでは段階毎の注意点や問題点を書いておきたいと思います。
それではステップ-1 文字盤の干支足を切る
文字盤はミヨタのムーヴメント以外にETAのものなどにも適合する汎用性を持っているので、4本の干支足があります。不必要な干支足を取り除くことが必要です。
ミヨタのムーブメントに必要なのは2カ所。あらかじめダウンロードした図面でハッキリわかりました。図面はとても参考になりました。
図面はシチズン・ミヨタもホームページからダウンロードできます。
http://miyotamovement.com/
ステップ-2 文字盤をムーブメントに取り付ける
届いたムーブメントのパッケージには、ムーブメント本体(仮のリューズ付)・プラスチックのクッション・天真・金属のリング・小さなビス2本の6点が入っています。天真はケースに附属するクラウンに付けて使用することや、プラスチックのクッションはケースの規格によって使用できるのやろうか?くらいの想像はつきますし、小さなビスの目的が文字盤の干支足留めであろうことは、以前ラドーをいじった時に干支足がビスで固定されていたので理解できましたが、金属のリングの目的が分かりません。文字盤をムーブメントに干支足を合わせて被せた時に、文字盤がカレンダーに干渉してしまうことがわかって、はじめてここに隙間を作るスペーサーの役目だと気づく始末。万事がそんな調子で、やってみないとわからないことばかり。ホントおもしろい経験です。
とにかく、ムーブメントにリングを付けて、結果出来た穴に干支足を通して文字盤を装着。その後干支足をビスでムーブメントに固定します。
ステップ-3 針を取り付ける
これはいつも紹介している手順での取り付けですが、ムーブメントが今何時を示しているのかが分かりません。分針だけを軽く仮に取り付けて、リューズの時を進める回転方向を確認して、針を外し、見えない針をどんどん進めて、日付が変わるタイミングを探します。
日付が切りかわる瞬間が午前0時0分。この位置で時針・分針を取り付けます。秒針はどのタイミングでもOKですね。
ステップ-4 ムーブメントクッションを取り付ける
組み上げた時計の中身(文字盤・ムーブメント・針)をケースにきっちり収めるためのスペーサーがムーブメントクッション(以下クッション)です。これをキチンと装着しないとケース内で中身が踊ります。装着専用の特殊な留め金(ケーシングクランプ・以下クランプ)とケースおよびクッションに穿たれたねじ穴に合うネジで、クッションと中身を固定し、次ぎにクッションとケースを固定するようです。ところが、今回買ったケースにも、ムーブメントにもクランプとネジは附属しません。そこで、「クランプ・スクリュー」を検索し、それらしいものを買ったのですが、これが失敗。買ったものはどうやらETAムーブメント用のもののようで、ミヨタのムーブメントに刻まれた場所にクランプは大きすぎて入りません。また、ネジもサイズが合いません。クッションの固定には、クランプは使えますが、こちらもネジがサイズ違いで使えません。全くの失敗です。僕の知識不足ではあります。反省を踏まえ、再度ムーブメントやケースの販売を調べてみると、必要な数のクランプ・ネジをセットで販売している業者もあるようです。また、ミヨタ用を売っている業者もあります。(ミヨタのホームページの仕様書にはクランプとネジの型番が示されています)パーツの購入にはこういう附属品にも注意が必要だと痛感しています。
ま、落ちこんでも仕方ないので、なんとか中身をケースに押し込んでしまいたいと・・!今回、クッションは金属製ですが、プラスチックのクッションを使っている時計はたくさんあります。また、それらはクランプを必要とせず、プラスチックの弾力で各パーツを固定しています。そこで、金属のクッションにセロテープを貼って、その弾力でほぼ固定することはできないかな?ということで試してみると・・・、ムーブメントとクッションの隙間にはテープ1重。クッションとケースの間は3重で、全て結構キッチリはめ込むことができて、水平方向にがたつくことは防げると判明。
適当なクランプとネジを見つけるまでの暫定処置ではありますが、僕の頼りないネジ締め技術よりはこの方がいいかもとも思っています。
しかし、よく考えると、水平方向の隙間は埋まったけど、垂直方向には無防備です。このままではケースの中で中身がガタガタ踊ることは必定です。ケース裏蓋のねじ込みの縁から、ケースに収めてクッション表面までの距離はおよそ1mm。つまりガタつく隙間は約1mm。(ケース縁からクッション表面までの距離約2.4mm – ケース裏蓋のネジの高さ約1.4mm = 隙間約1mm)そこで、詰め物を・・・、クッションの形状(外形32mm、内径27mmほど、厚さ1mm)に合ったものは・・・と身の周りを探していると、ありました。薬の空き瓶の蓋の内径がちょうど32mm、その内側のクッションを切り取ればちょうどいいかも・・・。(ホントはホームセンターへ行って、ガスケットの類いを探そうかと思ったのですが、邪魔くさがりの悪い性格で・・)サークルカッターで切り取ると厚さもちょうど1mm、仕上がりは不細工ですが目的は果たせそう。
早速ケースに埋め込んで、裏蓋を締めてみると、裏蓋を締めきったケースの厚みは詰め物をしていない正常値と同じ。垂直方向に振ってみても指先にガタツキは感じられず。まず成功と考えていいのかな? いいやろ!
ステップ-5 リューズの寸法合わせ
さて、素人の僕が一番緊張すると想像していたリューズの天真の寸法あわせです。実際切りすぎると途方にくれますもんね。しかし避けては通れません。ムーブメントに附属の新しい天真を、ケースに附属のクラウンにねじ込みます。たまに、ムーブメントの巻き上げ方向に合わせて逆ねじになっていることもあるようですが、これは普通です。
これをケースに収めたムーブメントに差し込みます。日付合わせ・時刻合わせの位置でリューズがしっかり機能することを確かめて、通常位置に押し込みます。ここで、ケースの縁と、クラウンの縁の長さを計ります。
リューズを引き抜いて、クラウンを外し、天真のネジ部分を計った長さだけニッパーで切り落とします。天真の切り取りのバリをペーパーでキレイにして、クラウンをしっかりねじ込みます。これでリューズを時計にキチンと装着出来ます。このケースのリューズはねじ込みになっています。リューズ通常位置ではバネで外側に押し出されたリューズを、ネジが噛むまで押し込んで回すと非常になめらかで高級感のある感触でケース縁までねじ込めます。ねじ込みリューズはなんとなく安心感がありますね。
うまく行きました。バンドを付けて完成です。
(完成?中身セロテープとプラスチックの廃材で?・・完成?てか?)と言われそうですが、ハイ、僕なりに完成です。残された課題、クランプなんかは今後の改善点ということで。
完成です!
針と文字盤は蓄光が施されています。針はグリーン、文字盤はブルー発光ですが、文字盤のブルーは弱く役に立つのは数十秒です。針は秒針まで結構長く光ります。
いろんなバンドを付けてみました。メタル、NATO、革・・・
どれもいいけど、最終的にこれが一番似合うと付けたバンド。
ハドリーローマMS-836、ブラウン・セミグロスのクロコダイル型押しカーフバンド。Dバックルを付けていますが、私見、文句なく似合います。
身につけて3週間ですが、精度はムーブメント仕様書に書かれた限界、+30秒/日、くらいです。結構進む。感覚的には進みすぎ。これはもう歩度調整やるしかないのかな?(やったことないけど・・)自動巻きの振り子に回転方向の矢印が付いているので、一方向のみ巻き上げが効く方式でしょうが、効率はいいようです。ほとんど腕を動かさないデスクワークでも、止まったことはありません。少し時計を振るとキュルキュルと振り子が廻る音がずいぶん長く続きます。ミヨタ8205は機械式ミヨタの中で一番安いものだと思いますが、現時点ではセイコーの7S26同様にとても出来のいいムーブメントだと感じています。
最後に思ったこと。
前にも書きましたが、同じくらいかもっと安い費用で中国メーカーの今回仕様同様の完成品が買えます。でも、パーツを自分で選ぶことで完成品にはない時計が出来上がりますし、自分の好みで選ぶ訳だから当然好みに合います。また、組み上げる作業も好きな人なら何よりの楽しみだろうし、しっかり出来上がったらこれはもう愛着を持つしかないですよね。僕はこれでまた一つ楽しみが増えたと喜んでいます。
しかし、痛切に感じるのは目の衰えと手先指先の器用さの衰えやね。ほんまに歳はとりたくないね。今欲しいのは使い勝手がよくて品質のいいルーペまたはキズ見。小さなものの固定台。それからなによりとびきり品質のいい精密ドライバーと消磁のピンセット。前のラドーいじりの時もそうやったけど、今回のクランプや干支足留めのネジの小ささは半端や無いもんね。時計屋さんは偉い!と思う。こんな小さなもの扱うんやから。これでもいろいろ調べて買ったつもりの精密ドライバーやけど、これらの小さなネジの溝にきっちりと先端が食い込むドライバーにあたったことがない。いつも先端を少し研いでやらないと食い込まないし、きれいに研げたかどうかも正直わからない。クッションにテープを巻く段で書いてたけど、自分のネジ締め技術がないというのはこのこと。とにかく、しっかり小さなネジを締めきれる道具とよく見えるレンズがほしいな〜、と思っています。
すごい、本業になりつつありますね・・・
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