シチズンコレクション CA0454-56E エコ・ドライブ メタルフェイス

求めやすいクロノグラフ シチズン・メタルフェイス CA0454-56E

どんな時計?

● 国内生産最安級ではあるが、品質には国内産ならではの安心感がある。
● メタルフェイスというだけあってメタリック感は充分。ステンレスブレスもある程度角を強調した統一感のあるイメージ。
● 40mmケースで大きすぎず、キラキラのわりには妙な押し出しを抑え、抑制のきいた好感の持てるデザインであるが、存在感も抑制気味。

【プラス面】
ちょうどいい大きさ・重さ。日常の使用に気をつかわない防水性・堅牢製。見やすい文字盤。抑制の効いたデザイン。
国内産の安心感。製品としての完成度。クオーツならではの精度。ソーラーパワー(?)。
クロノグラフを含め複雑な機能のを省いた簡易な操作性。
【マイナス面】
抑制の効いたデザインのためか、理詰めでデザインされたような冷たさがあり、”華”には欠ける。
クロノグラフのボタン、ストップ・再計測の際のクリック感がない=感触が悪い。
日付窓が小さく、表示が奥まっているので非常に見づらい。
長期間仕舞っておいた場合や、冬場袖に隠れる場合など、パワーが心配になるが確かめる術がない。

Basic RGB

WPside

【スペック(寸法は実測)】
a:46.8mm / b:40mm / c:34.2mm / d:30mm* / e:42mm / f:約2mm* / g:6mm / 厚さ:12mm
バネ棒込み本体のみ重量 :56g(*ベルト含まず)
写真の手首幅 : 55mm
*d はインナーベゼルを除いた文字盤の直径 *f はバネ棒通しの穴の中心からボディまでの隙間
●ムーブメント :B612-S083451 クロノグラフ
●ケース :ステンレス、側面=二次元曲面、ラグ上面のみつや消し、他はグロス
●風防 :ミネラルクリスタル(球面)
●防水 :10気圧 / ●裏蓋 :ねじ込み
●インダイアル :12時位置=クロノグラフ60分計・6時位置=スモールセコンド・9時位置=24時間計
●カレンダー :3時位置DATE
●ルミブライト :インデックス各略字・時,分針
●ダイアル色 :ブラック
●ベゼル :有色メッキ・タキメーター(刻印)
●クロノグラフ :1/5秒〜60分計測、計測中断-計測再開可(中断を含まない総時間)、リセット=時計回りにグルッと0位置に戻る(カチッと瞬時には戻らない)
●ベルト :ステンレス(無垢)、三つ折れクラスプ、バンド調整=Cリング、バンド幅=20mm
●その他:ソーラーセル/エコドライブ・秒針停止機能・日付早修正機能・充電警告機能・過充電防止機能
※ パーペチュアルカレンダー、電波修正、パワーリザーブはありません。

● よく出来ているけれども、”華”を感じないデザイン

ケースの仕上げや、製品としてもシッカリ感、精度などはさすが国内産だけあってボトムクラスの時計ですが高いクォリティを持っています。ケース内のホコリや針のズレ、ケースの磨き不良やカン合部のがたつき、リューズのあまさなど安価な海外生産品にある心配は一切ありません。
ベゼルの有色メッキも入念で、彫られたタキメーターの白文字もくっきりとよい精度で仕上がっています。
黒のダイヤルに艶あり銀の針。時・分針とインデックス略字には夜光が塗られます。シンプルで非常に見やすいフェイスです。
ただ、日付表示は非常に見にくいものです。表示がかなり深い位置にあるうえに窓が小さいためです。
デザイン的な大きな特長はダイヤル内周に施された銀色のリングです。分針の先はこのリングの円にちょうど届くように設定されており、全体のデザイン的には比較的短い分針を長く見せる効果もあるようです。
このリングの効果もあって、メタリックフェイスというように、全体にメタリック感がみなぎります。
しかし、印象としては、理詰めでデザインしたような冷たいイメージが拭えません。
それが狙いなのでしょうが、僕は、生活の中で身にに着ける物としての親しみや暖かみというような要素は感じられず、無機的な華のないデザインに感じます。(単に好みの問題だと思いますが・・)

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風防はサファイアクリスタルではありませんが球面ガラスと称するカーブガラスです。表面だけのカーブガラスのようで、深い角度の斜めからはレンズ効果でダイヤルは読めません。好みの問題ですが、ぼくはこのタイプのガラスが好きです。

● 無機的なデザインを少し緩和できるかな

無機的な華のないデザインと言いましたが、これは適度に角をきかせたステンレスブレスの影響が大きいとも思えます。
そこで、少し色差しの意味もこめて、ブラウンの革ベルトに替えると印象はかなり変わります。
シンプルなフェイス、ドームのように盛り上がった風防とも相まって、どことなくクラシカルな良い雰囲気に変わります。
ベルトのおかげで暖かみも増し、冷たい印象が緩和されます。身に着けるなら僕はこの状態が好きです。
また、黒でもNATOタイプの織り目の大きめのストラップに変えると、同じような効果と、黒の締まったいい感じになります。
標準装着のベルトを変更すると印象がガラッと変わる時計の良い例だと思います。

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● ソーラーパワー/エコドライブのこと

この時計はエコドライブでもボトムエンドのムーブメントなので、充電量をチェックする機能はありません。従って、買った時点、長期間暗所に保管した場合などはもとより、冬場など屋外の光に接する機会の少ない季節などは充電量が気になります。
取扱説明書では、一旦充電を切らせて停止させてしまうと、
動作するまでに屋外で25分〜3.5時間、屋内照明下なら80時間も置いておく必要があります。
その後一日動作分を確保するには屋外で2〜3分、屋内照明下で3.5時間、
フル充電するには屋外で8.5〜40時間、30W蛍光灯の直下で150時間もかかるとあります。
一旦バッテリーを上げてしまうと、フル充電を期待すると曇天の日なら40時間、冬場なら一週間近く屋外で光を浴びせることが必要です。これは大変ですね。
充電残量が分からないだけになおさら気になります。
僕は一週間に一度くらいは、晴天の日に数時間ずつ日干ししています。
ただ、フル充電になると、約7ヵ月は保つらしいし、切れる7日前には警告(秒針が2秒刻みに動く)があるらしいのでそれほど気にすることはないのかもしれませんが、やはり、気になります。
それに、二次電池って代物です。要は充電式のバッテリーですね。長期間の使用では当然バッテリー自体にも寿命がありますし、機械部分の劣化で負荷が大きくなり、当初の性能は維持出来ないみたいです。従って定期的な分解掃除が必要(メーカーは2〜3年に一度のメンテナンスを勧めています)で、全くメンテナンスフリーと言うわけにはいきません。

これなら、僕は単純に普通のボタン電池式でいいのでは?と思うのですが、どうでしょうか?

● クロノグラフはそれなり、値段なり。

クロノグラフの機能です。ダイヤルセンターを中心にする長いクロノ秒針が1/5秒ピッチで進み、12時位置のクロノ分針で60分間計測できます。リューズ上のスタート/ストップボタンで計測開始、中断、計測再開ができます。リューズ下のリセットボタンはリセット専用で、計測中どんな状況であろうと押せばリセットされます。
最低限のクロノグラフ機能で、単純なだけ操作も簡単。僕はこれで十分だと思います。
但し、気に入らない点は2つ。
まず、スタート/ストップボタン。スタート時はクリック感があるのですが、それ以降ストップ、計測再開時はまったく感触がありません。ボタンを押す感触がないというのは実に気持ちの悪いものです。
二つ目はクロノグラフ秒針。このクラス以下のクオーツクロノにほぼ共通していることですが、針先がダイヤル外周にある1/5秒刻みの目盛りに遠く届いていません。後1mm強長ければはっきり0.2秒を読み取れるのに残念です。
せっかくの1/5秒計測がこれでは意味が無いと思うのです。
クオーツムーブメントのトルクの弱さからくるものなのかもしれませんが、もし、そうならダイヤルを少し小さくしてでも本来の機能を果たせるようにすべきだと思うのですが・・。
ま、見栄えが優先されているのでしょうが、間違っていると思います。

動画もみてね!

● 結論

実売3万円を切る価格を考えると、信頼できる時計です。40mmケースという大きさも一般的な日本人にはジャストサイズだと思います。普通に良い時計ですが、見た目の存在感や魅力に欠けると感じます。
工作も良く、視認性も、精度にも問題はありません。高級感ありとは言いませんが、気になるようなチープ感はありません。
ホント冷たい感じはしますが、ベルト一本で結構雰囲気が変わり、そういう意味では楽しめる時計でもあります。本体自体のデザインがメタル!と現代性を強調しているようですが、実際にはドームガラスや単純なインデックス、長く見える時・分針などクラシカルな要素で構成されているからです。
いろいろ試してみたいと思いますが、装いようでは一気にイメージが激変する可能性のある時計です。
電池交換不要というものを試したくて買ったものですが、実際には電池式のクオーツや機械式の腕時計と同様のメンテナンスは必要な様子。これなら特にソーラーでなくてもいいのではないかと思う。日光浴を気にする必要もないしね。
時計購入の第一条件にソーラーを置いている人は、良く取説を見て特にメンテナンスに関する項目をチェックすべきだと感じます。

シチズンコレクション CA0454-56E エコ・ドライブ メタルフェイス」への2件のフィードバック

    1. 「腕時計バンド販売」 http://www.ngart.gr.jp/watchband/ のトップページ下段の『時計バンドの取り外し・取り付け方』に詳しく動画も入れて説明しています。参考ししてください!

      いいね

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